こんばんは‼︎
ヴォーカリスト兼ボイストレーナーのKです。
今回は。。。
プロ、アマ問わず世間で実しやかに話されて
いる
加齢とともに高音域が出にくくなってきた。
これがテーマです。
事実、キャリアを重ねるごとに音域が減退す
る歌い手さんは多くいますし同じような発言
をする方もプロでもアマチュアでも多くいま
す。
なのでついついそれが事実だと信じちゃう人
は多いんじゃないですかねえ・・・
けどこの話、本当に真実なんでしょうか？
今回はこの一般論をぶった斬っていきます
（笑）
ご興味ある方はお読みください。
では早速本題です。
結論はすでにタイトルに書いてありますね。
加齢と共に音域が減退す
ると言うのは嘘です‼︎
これです。
いやいや、多くの有名な歌手もそうなっている
し事実、そう言う発言もしてる人だってたくさ
んいるじゃないか‼︎
まあ、こんな反論も出てきそうですが・・
キャリアと共に音域が減退しちゃう歌手は確か
に多くおります。
けどそれは加齢が原因ではありません。
20代の頃は難なく出せていたhiCが30代後半
もしくは40代から全く出せなくなった。
こんな話よく聞きません？
ですけどこの音域がmid2Fより下になる歌手
って絶対いないんです。
加齢と共にmid2Cまでしか出せなくなった。
こんな発言する方はいませんし実際、元々は
hiCまで出せていた歌い手さんが歳を重ねて
ライブでこのmid2Cまでしか出せないのを見
たことがありません。
mid2Fまでは確実に出せています。
つまりその上が出せなくなっちゃう。
キャリアと共に音域を失ってしまう歌い手さ
んに共通するのは最高音がmid2F付近まで下
がってきちゃう。
これです。
mid2Fと言えば？
僕のブログを読まれてる方はご存知かと思い
ますがこの音域は純粋な地声の限界音域で、
その上の音階は裏声の力なくしては登ってい
けません。
地声と裏声が協調関係になって初めてhiCの
音域まで発声できるんです。
これをミックスボイスという人は多いですね
。
これらの声の仕組みが理解できるとキャリア
と共に音域が減退してしまう歌い手さんが無
くしているものも見えてきます。
地声は減退してないんですよ。
むしろ強くなっている。
そう‼︎
失っているのは裏声の力です。
正確には裏声の力を失っているというよりも地
声と裏声の融合バランスが崩れてしまっている。
この方が正しいでしょうね。
プロの歌い手さんって天才型が多いのでこの声
の仕組みを知らないんです。
故に一旦、バランスを崩してしまうと元に戻す
術がわからない。
声の調子を崩してからボイトレに通うようにな
る人が多いのもこれが原因。
地声と裏声の融合バランスが崩れるとあっとい
う間にmid2Fよりも上の音域を歌うのは困難に
なります。
男性歌手はこの傾向が顕著です。
そして多くの歌手はこの罠に陥りがち。
加齢と共に音域を失ったのではなくただ長年の
キャリアで地声と裏声の融合バランスを崩して
しまい戻すことができなくなっている。
故に地声音域のみでしか歌えなくなっちゃった
。
これが今回のお話の根拠です。
けど、この例に当てはまらない歌手もいます。
僕の思いつく限り高名な歌手だと
スティーブン・タイラー
ポール・マッカートニー
日本の歌手だと
XjapanのTOSHIさん
B’zの稲葉浩志さん
とかかな。
ま、年齢を重ねても音域が減退しない歌い手
さんは皆、対象です。
スティーブン・タイラーに関しては40歳を
超えてからの方がよく声が出るようになって
きて70歳を超えてもいまだに昔の楽曲を原キ
ーで歌ってますからね。
上記の方々に共通してるのはやはり地声と裏
声が抜群のバランス感覚を保ち続けているっ
てとこです。
なので逆を言えば、歳を重ねても地声と裏声
を十分に個別に強化して融合させれば年齢を
気にすることなく高音域発声は可能って話に
もなります。
20代が声のピークなんてことはありません。
声帯や呼吸器官は使いますがアスリートやプ
ロスポーツ選手のように体を酷使する運動で
はありませんからね。
幾つになってからでも高音域発声は習得可能
です。
もちろん、ディオやリトル・リチャードのよ
うなラウドなシャウトだって習得できます。
改めて聞いてもリトル・リチャードはまさに
ロックンロールシンガーの神様ですね
発声の仕組みを理解して正しく鍛えればって
条件はつきますが（笑）
若い頃は多少無理しても体の力が強いのでそ
れで無理矢理なんとかできちゃうかもしれま
せん。
けどそれは限界があります。
これも天才型の歌手が陥りがちな罠かもしれ
ませんね。
では今回は以上です。
お読みいただきありがとうございました。