シアワセな時間 | 脳腫瘍(小児脳幹部グリオーマ)七奈子の闘病記

脳腫瘍(小児脳幹部グリオーマ)七奈子の闘病記

2013年8月30日☆☆娘の七奈子は、3歳10ヵ月で天国へお引っ越ししました☆☆病名は、脳腫瘍(小児脳幹部グリオーマ)見守ることしかできなかった10ヵ月の闘病生活と共に、今のワタシの気持ちを綴っています。

2013年4月21日(日)


個室からの外泊だったので、部屋が大部屋に変更になっていた。

いつ緊急の患児が、ナースステーション前の個室に入るとも限らないので病室を空けていなければいけないらしい。外泊中に、連絡をもらっていたので、大部屋に移動の荷物は看護師さん達が運んでくれたみたいだった。


朝の採血で、白血球が下がってなければ一時退院になるので、点滴もなく明日にはまた、家に帰れる安心感で、穏やかに一晩を過ごせそうだ。ナナは、今回初めて病院に行くことを拒んだ。

いつもなら、プレイルームで遊ぶのを楽しみにしていたが、あの辛さを分かっているようだった。

病院に着いたとたんに不機嫌になり、病室に入ったら「おうち、かえる。」と言って泣いている。

もう、痛いの何もしないから大丈夫!と言い聞かせたけど明朝は、腕から採血があるんだよなー。

頑張ってもらうしかない。 


今後、残り2クールの抗がん剤治療が残っている。

このままもう治療しなくていいんじゃないか?ナナの病である「小児脳幹部グリオーマ」の標準治療は、放射線治療のみになっている。6クール(順調にいけば半年間)の抗がん剤治療を行っている病院は、私の知ってる限りでは他にないかもしれない。

以前のブログにも書いたが、私たち夫婦は自分たちから進んで積極的に病院選びをしていないし、ド素人が医療のことを言えない。ネットの知識だけでは分からない。等々でセカンドオピニオンも受けていない。

ここで治療を中止したら、どうなんだろう?4クールした抗がん剤の治療は無意味になってしまうのかな?

もう、CVは入れたくない。末梢からだと高カロリーが入れれないからどうするのだろう?

多分、順調に6クールまで治療が進んでいたら考えることも悩むこともなかったのだが、あの出来事があってから、また自分の中であらぬ考えがグルグル頭の中を駆け回っていた。


4月22日(月)


一時退院になる。今後の治療計画は、30日の外来受診で詳しく説明してもらえるとのこと。

とりあえず、外来までの一週間は余計なことを考えずナナと沢山色々なことをしよう!


今から振り返ると、この一時退院の時期が一番シアワセな時間でした。

当たり前の日常生活が、こんなにも素晴らしいだなんて39年生きてきて初めて知った。

きっと、ナナも私と過ごした日常が一番楽しかったと思ってくれている。

その証拠が一番のお気に入りだったウサギの親子の日常を描いた絵本

「だいすき ぎゅっぎゅっ」





おはよう!おはよう!あさですよ。とけいは8じ。さあおきて!

から、はじまって だいすき ぎゅっぎゅっ!とくべつ いっぱい ぎゅっとして

だいすき だいすき おやすみなさい!


この絵本は、家でも病院でもどれだけ読んだか分からないくらいに一番好きな絵本でした。

朝・昼・夕・寝る前と一日に4、5回読んでいた「だいすきウサギ」


コドモのウサギをナナにして、オトナのウサギをママにして、読んであげると喜んでいた。


もっと、大好きといってあげあたら良かったな…

もっと、抱っこしてあげたら良かったな…


叶うユメなら、もう一度この手で抱きしめたい。


天国に一緒に絵本を持たせたので、また新しい同じ絵本を買いました。


私が旅立つときは、この絵本を持たせてほしい。


お空でまた再会のだいすき ぎゅっぎゅっ!やりたいな♪