CF50Bのキャブレター

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世の中にはメイン所から外れた、所謂希少車ってのがありますね。
幸いモンキーはメインの部類で割と苦労が少ないと思いますが、希少車乗りの方は部品入手に苦労されているようで…


某質問サイトで1981年式CF50Bのキャブ(PB44)が腐食でダメになり適合キャブを探されてる方が…
つってもエコノパワーの端境期の車両ですからねぇ…
どれどれ、見てみましょう。

手持ちのパーツリストを引っ張り出します。


こんな車両たちですね。


PB44A、確かにCF50Bのキャブですね。
1981年式シャリーは全て強制開閉です。
この後の年式からは300円チューンで有名な半負圧キャブになりますね。


そんな1981年式、パーツリストのイラストは何故かCF50ABオートマシャリーのです。


一方、ネットで拾い画ですが、CF50Bのキャブレター。
立派なリモート式のチョークレバーが付いてます。
オートマと遠心でマニホールドは共通部品ですね。


ってか、50のこのへんてこなマニホールドはインレットパイプ、ではなくリードバルブケースって、2サイクル的な呼び名です。
確かにリードバルブは付いてはいるんですけど(笑)
私の知る限り、横型でリードバルブが付いてるのはこの年式だけかと思います。





ところで、私の手持ちにはオートマシャリーCF50ABのシリンダーヘッド一式と合わせてキャブレター、PB50Aがあります。
マニホールドは共通なのでキャブ本体も近いものと考え引っ張り出してみます。


チョークレバーはありません。
オートチョークですから♪

このオートチョーク、良く考えられた機構で、シリンダーヘッド側面の温度をサーモスタットが検知してエンリッチャーとマニホールドの負圧の通気回路を開閉することで冷間時はチョークが作動し、温まるとチョークが無効になるようです。
電子回路全開の最近のものは私には良く分かりませんが、これなら理解できます♪



このキャブはキャブレター本体のフランジにネジ切りがしてあるタイプですね。





では、手持ちのPBキャブたちを互換性の観点から見ていきましょう。
ガソリンコックがフロートチャンバーに付いたものは除外しますのでカブとダックスは無しです。



これくらいがまずフロートチャンバーにコック無しの条件に適合します。


ジャズ。
欠品だらけだな(笑)
資料だから構いません。

チョークがリモートではないです。


規制後モンキー。
チョークがリモートでない。


モンキーR。
チョークが…略(笑)


エイプ。
スタッドが付いてるのでダメですね。


そしてこれが一番近いかな、マグナです。


リモートチョーク。
フランジにネジ切りあり。




PB50Aと並べてみます。



悪くない感じ。

PB44Aの拾い画とも比べてみます。
近そうですね。
もちろん、特性なんかはかなり違うんでしょうけど、まずは付くか付かないか、その先は頑張るってのも希少車の維持の方向性としてはありかと思います。



ところて、このPBキャブってヤツは1970年代後半のスーパーカブで登場してからエコノパワー期を経てホンダの小排気量車に採用されまくってましたね。
PBでくくると11〜18Φまで各種口径があり、2サイクルスクーターにも真円ベンチュリーのヤツが採用されたりで、30年くらい長いこと頑張っていたヤツです。

コピーキャブも沢山出回っていますので見慣れた感じを受ける方も居るかと思います。


ま、私の一番好きなのはPC系ですけどね(クドいな(笑))