いよいよTESE当日。

長かったような短かったような。

いや、長かったか。

満を持して、迎えました、精巣内精子採取術。

 

前日の夜は2人で美味しいものを食べようと決めていたので、贅沢してステーキを頂きました。

帰宅後、剃毛大会を開き、びよーんとあちこち引っ張りながら、剃り剃り。

ケラケラ笑いながら、お手伝いしました。

夜は、緊張してあまり眠れませんでした。

夫は、一度寝付いた後、珍しく早朝目が覚めたそうです(普段はギリギリまで寝ているタイプ)

午前中、夫は飲食できずでしたので、ダラダラゆっくり過ごし、13時に病院へ行きました。

しばらく待って、呼ばれ、いってらっしゃいと見送りました。

開始は14時。

 

ここから私は待ち時間。

何もしないで1人で待っていると、気が狂いそうになると思ったので、木の板で作る、折り鶴の工作キットを持参していました。

偶然本屋で見つけ、思わず買ってしまいました。

健康を祈るとき、鶴を折りますよね。

手術中にちょうど良いなと思い、真剣に集中して作りました。

 

さて、2時間ほどで鶴を作り終え、悶々と待っていました。

事前の説明では、2時間程度と言われていたんです。

 

「時間がかかっている=難航している」

というのは明らかです。

 

厳しいんだろうか・・・

先生どうかお願いします・・・!

頑張れ夫・・・!!!

 

と祈りながら待っていると、開始から2時間半後くらいに、先生が出てきて説明をしてくれました。

 

「かなり数は少ないんだけれども、少しだけ居ました」

 

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!

ありがとう先生

ありがとう培養士さん

ありがとう看護師さん

そしてありがとう夫

 

「右の精巣から切り、精子が居そうな太い精細管を10本採取し、精子が見つかった3本を、2管に分けて凍結しました。

左も切りましたが、居そうなところがありませんでした。

凍結から融解したとき、精子が死んでしまう可能性もあるし、奥さんの採卵後、顕微授精がうまくいく可能性は50%程度じゃないかと思います。

それでも、採れたものを凍結して移送すること、同意頂けますか?」

 

お願いします!

 

できることはすべてやろうと、決めたんだもん。

即答でした。

 

「精子が少ないから、顕微授精も、一発勝負になるかもしれないね。

まぁまた後で、改めて報告します。

今もう終わったので、少し休んだら出てくると思うので、これから処方せんを渡すから、奥さんは薬をもらってきてあげてね」

 

はい、かしこまりましたー!

何でもします!!!

 

というわけで、外の薬局で抗生剤と痛み止めの飲み薬、痛み止めの坐薬をもらい、戻りました。

しばらくすると、真っ青な夫が出てきました。

 

「ト、トイレ・・・!」

 

後から聞きましたが、下をずっと触られている中で、おならを我慢していたそう。

まず、用を足しに行きました。

 

戻ってきて、持ってきてあった水分と軽食を口に含み、一息つくと、

 

「気持ち悪い・・・」と言って、机に突っ伏してしまいました。

 

大丈夫?と聞くと、あやふやな返事。

見守っていましたが、気を失い、ガタガタっと椅子から落ち、崩れ、白目をむいてしまいました。

 

「○○くん!!!!!」

 

大声で夫の名前を叫んでしまいました。

と同時にあまりの物音で、すぐに中から看護師さんと先生が出てきてくれました。

もう少し安静にしましょうと、中に運ばれてしまいました。


少し経って、看護師さんが、私のもとへ、状況を説明しに来てくれました。

血圧などは大丈夫で、安静にしていれば回復はしそうと。

横になっていれば、会話もできて大丈夫なのに、体を起こすと、一気に気持ち悪くなって、顔色も真っ青になってしまっていたらしいです。

何度か体を起こしてみたようですが、上体を起こしたままでいると、また一気に血の気が引いてしまい、意識が遠のいていく。

なのでもう少し安静にして、様子を見ています、とのこと。

 

時間だけが過ぎていきました。

自分はなんて非力なんだろうと思いました。

初めに出てきてから、1時間以上は経過していたと思います。

 

今回、病院からすぐ近く、徒歩2~3分のホテルに泊まることとしていました。

でも、その距離でも、歩いて帰れる気がしません。

タクシーで帰るとしても、この感じだと、タクシーから部屋まで歩けないのではないか・・・など考えてしまい、ソワソワしていました。

病院に、車椅子が無く、借りることもできず、どうしよう・・・と考え、ホテルに電話してみたところ、ホテルにはあると。

助かったぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!

これで、なんとか部屋までは帰れる。

 

このとき、病院の方からは「車椅子、近くで貸せるところがある調べましょうか」など声がかかることは無く、少し残念でした。

自分だったら、一緒に探してあげるけどな、と思ってしまったんですね。

そもそも日帰り手術をやっているんだし、車椅子1台くらい置いておいてよー!とも思ってしまいました。

 

あと、看護師さんが夫にベタベタ触るのも、私の目にはあまり良く映らなかったです。

肩をポンポンと叩くことが、数回ありました。

普段だったら、こんなことで何とも思わないです。

でも、このときは自分にできることが無く「何もできなくて非力だなー」というモードに入って落ち込んでいて、そういうときに、看護師さんがポンポン触るのは、やや不快でした。

目に余るものがありましたね。

 

途中、帰っていくスタッフの方もいましたし、院内は明らかにうちだけだったので、遅くまで申し訳ないと思う気持ちもありました。

そもそも手術で精子が採れたんだから感謝しなければならないはずなのに、病院の対応に苛立ってしまって・・・

自己嫌悪になりますね、本当。

 

19時ごろ、ようやく上体を起こした状態を少し維持できるようになり、タクシーを呼び、ホテルに戻りました。

ホテルの入り口で車椅子を借り、部屋まで運び、車椅子返却。

タクシーの運転手さんも、車椅子の乗り降りを手伝ってくれて、良い人!!!

と思っていたら、支払いの際たまたま千円札が無く「ごめんなさい、五千円札になっちゃいます・・・」と渋々言うと「無いの?千円。」と聞かれ再度苛立ちがMAXに。

このパターンで聞き返されたのが久しぶりだったし、さっきまで乗り降り手伝ってくれてた良い人だったじゃん!!!と思う気持ちから、思わず「千円あったら出してます」と言ってしまいました。

たまたま来たタクシーが現金オンリーだったのも、運が悪かった。

いや、今日は精子が採れているんだから、運は良いんだ。

情緒不安定で忙しい。

 

ホテルの方はとっても親切で、車椅子一晩お貸ししましょうか?と言って下さいましたが、他に急病人が出てしまったら困るでしょうし、明日の朝には多少歩けていることを祈って、ひとまず一度返却。

ホテルの方が親切で、救われました。

終わり良ければすべて良し。

 

夫のお母さんへはずっと私から報告していました。

術後のふらつきで、更なる心配をおかけしましたが、ひとまず無事にホテルへ戻れて、安心して頂けました。

 

ここまでフラフラになると思っていなかったので、夜ごはんは買っていませんでした。

買いに出るかと思いましたが、ここまでフラフラだと、目を離すことも心配で・・・ウーバーでサラダとうどんを頼み、お茶やウィダーなどもウーバーで届けてもらいました。

 

明日、10時に再診して、帰宅。

果たして夫は歩いて病院へ行けるのでしょうか?!

でもその前に、手術中の夫サイドの話を聞いて、書いてみようと思います。

 

 

受診:夫婦2人で受診

受診のための時間づくり:夫は有休(手術前日から数え9日間お休みを頂きました)、私も有休(手術前日から6日間お休みを頂きました)この間に土日もあり、実質、夫は7日、私は2日の有休使用でした

会計:保険3割で82472円、自費185280円

 

保険の方は、もうこの額が、高額療養費の限度額です。

マイナンバーカードの保険証で、高額療養費利用で受付し、自動的に限度額になっているはず。

 

さて自費の内訳です。

謎の予約料:99000円

精巣精子凍結料:82580円

移送代(配達業者への支払い):3700円

前回、術前オリエンテーションの受けた説明通りなので、金額そのものに対しての驚きはありません。

が、精子が採れた後で、ハイになっていて、この額の支払いに抵抗が無くなっている自分が怖かった。