多面体立体回転パズル14種を考案した。その2として正多面体以外の9種を紹介する。
2. 半正多面体
2.1 立方八面体
頂点を中心に回転する立方体パズルであるスキューブ(ShengShou)より改造するか、スキューブとスキューブダイアモンド(辺を中心に回転する正八面体パズル)の部品を入れ替えることでも作成可能である。全ての8つの三角形を中心として立体の半分が回転する。
揃えた状態
回転の様子
崩した状態
元となったスキューブ
スキューブ・ダイアモンド
2.2 二十・十二面体
ペンタルティメイト(面を中心に回転する正十二面体パズル、Mf8、中国)より改造したもの。全ての20個の5角形を中心として立体の半分が回転する。
揃えた状態
回転の様子
崩した状態
元となったペンタルティメイト
2.3 菱形立方八面体
通常のルービックキューブより改造するか、ミックスアップ・マジックキューブ(WitEden、中国)のステッカーを貼り替えるだけでも良い。18個の正方形のうち6箇所を中心として回転する。通常のルービックキューブと比較して図柄が複雑なため、揃えるのが格段に難しくなる。
揃えた状態
回転の様子
崩した状態
元となったルービックキューブ
ミックスアップ・マジックキューブ
2.4 菱形二十・十二面体
メガミンクス(面を中心に回転する十二面体、ShengShou)より改造したもの。12個全ての五角形の面を中心として回転する。面が62個とこのシリーズでは最多となり、特に海の部分で図案の区別がしづらい。
揃えた状態
回転の様子
崩した状態
元となったメガミンクス
3. カタランの立体
3.1 菱形十二面体
既出クロミウム•パズルより改造したもの。全ての12個の菱形の面を中心に立体の半分が回転する。四方六面体も同様の挙動を示すが、面の数が24に対し菱形十二面体は12面と、形状はよりシンプルである。
揃えた状態
回転の様子
崩した状態
元となったクロミウム•パズル
3.2 四方六面体
上記と同様にクロミウム•パズルより改造。36の辺のうち12辺を中心に、立体の半分が回転する。メカニズムは菱形十二面体と同一であるが、全ての面に単一の図柄が表示される(菱形十二面体では一つの面に図柄は2枚)。
揃えた状態
回転の様子
崩した状態
元となったクロミウム•パズル
3.3 菱形三十面体
面を中心に回転する正八面体パズル(LanLan)より改造したもの。30の菱形の面のうち8つを中心に回転する。うち6つの面では各面に一つずつの図柄が、残る面には2つずつの図柄が表示される。前者には回転を可能にするのに必要な切り込みが入る。面の数が30で図柄の数が42(元のパズルの5倍以上)と多いため揃えにくそうに見えるが、通常のルービックキューブの兄貴分に相当する正八面体が元となっているため、見た目ほどの難易度はない。
揃えた状態
回転の様子
崩した状態
元となった正八面体パズル
3.4 六方八面体、または二重二方十二面体
こちらの方法を元にオリジナルに開発した。26ヶ所の頂点のうち8つを中心に立体の半分が回転する。メカニズムとしては菱形十二面体と2層のルービックキューブを合わせたもの。
揃えた状態
回転の様子その1
回転の様子その2
4. その他
4.1 球に類するもの(2023/9/8追記)
球体のパズルで緯度・経度ともに45度刻みで回転するマスターボール(1992年発売、現在は販売中止)より改造した。ただし、ステッカーが平面で貼付できるように各面は円柱状にし、結果的に北極・南極方向からは八角形に見える。緯度・経度ともに45度刻みで回転し、経度は180度に限り回転できる。
揃えた状態
北極からみたところ
経度での回転の様子
緯度での回転の様子
元となったマスターボール