発達障害の子をもつ親の苦労に感謝




今回は1980年代後半の発達障害のお子さんを持った親御さんのお話をします。




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以下は過去の記事です。



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発達障害、当時は総称して自閉症や知恵遅れといった言葉で現わされていたように覚えています。




そして、




今でこそ発達障害は脳の気質的な障害というのが第一要因とされていますが、当時は親の育て方が悪いと決めつけられていました。




自閉症、知恵遅れといった言葉にほとんど配慮なく周りからは「お子さん知恵遅れなんですが?」「バカなの?」など心苦しい言葉がたくさん。




発達障害のある子供に話しかけてくれないどころか、近づいてもくれないといったことも多々。







そんな環境の中で




発達障害のお子さんの親は「私の育て方が悪い」「この子は将来どうなるんだろう」と毎日悩んでいました。




何かお子さんの成長に良いことをしてあげようにも




発達障害に関する本はいくつかありましたが数は少なく、著者によって発達障害の定義は様々。参考になるものは少なかったように思われます。




そして




現在ほど療育といった概念が浸透していなかったですし、もちろん児童発達支援や放課後等デイサービスもありませんので、何もしてあげられないのが現状でした。




児童相談所はありましたが、とても重い暗い雰囲気でした。検査をしてくださる先生、精神科医の先生も暗かったように思います。




何より、1番味方であってほしいはずの精神科医でさえ「あなたの子育ての仕方が悪い」「何をやっても治らない」といった辛い言葉を口にする方が多くいたように思います。








そんな状況なので診療は5分で終わり、お子さんの成長を促すことは何一つ教えてもらえなかったように思います。




当時の発達障害のお子さんを持つお母さん、お父さん、ご兄弟は大変でした。





2022年現在。





発達障害はDSM5では神経発達症と名称が変わり自閉スペクトラム症、ADHDLD、アスペルガー症候群などと細分化。




定義も細かく制定され、症状や治療といった対処も大きく発展。




療育を受ける場所、世の中の人たちの発達障害に対する認識も良い方向に変換。




この成果は




過去に発達障害のお子さんを育てた方々が涙を流し、行政へ訴え、少しでも自分の子供のために何かしたい、発達障害に対する世の見方を変えたいと考えた行動した一つの結果だと思っています。




でもまだまだ発達障害に対する大きい意味での「変革」は必要です。










それは




現代の発達障害のお子さんを持つお母さん、お父さん、ご兄弟はまだまだ大変だからです。



親、国と行政、児童精神科医、教育に関わる方々、ボランティア皆さんの力でもっと発達障害が生きやすくなる世の中にしていただきたいです。




今回は発達障害のお子さまをもつ昔の親の苦労に感謝を述べたいと思います。




ご苦労様でした。




そして、ありがとうございました。



以下はオススメの本です。

発達障害について考えさせられる本となっております。