おじいさんの大好きな車① | あずまくもの寝かしつけに失敗しちゃう創作童話集

あずまくもの寝かしつけに失敗しちゃう創作童話集

「あるところに~」から始まる子供向けの創作童話です。初めて聞く物語として、お母さん、お父さんが子供達を寝かしつける時に活用してもらえればと思います。逆に続きが気になって寝られないよ~という本末転倒なお話が作れたらなぁ……

あるところに、車が大好きなおじいさんがいました。

 

車が大好きと言っても、

 

あの車も、

 

この車も、

 

う~んこっちの車もいいなあ

 

って色んな車が好きなわけではありません。

 

一台の車がとっても大好きなおじいさんでした。

 

水色の小さな丸っこい車。

 

おじいさんが横に立つと、ひょいっと、簡単に頭が見えてしまう小さな車。

 

えっ?

 

どのくらい大好きかって?

 

なんと、初めてその車を買ってから60年。

 

ず~っとその車に乗っています。

 

そして、毎日毎日、きれいに磨いて乗っているのです。

 

毎日ですよ、

 

一日も休むことなく、ず~っとです。

 

 

そんなおじいさん。

 

今ではおばあさんも死んでしまい、一人ぼっち。

 

今日も車を磨いています。

 

「や~れ、今日も車を磨いてどこに行くかのう?」

 

車を磨き終わると、一人でドライブに行くのが、おじいさんの日課です。

 

今日は海まで。

 

今日は山まで。

 

おばあさんが死んでしまってからは、

 

毎日、静かにおじいさんは一人で運転。

 

車が大好きなおじいさんですが、今ではちょっと寂しいドライブです。

 

でもね、実は今日はちょっと楽しみなんです。

 

なんと、今日走るとこの車、

 

走った距離が100万キロを超えるんです。

 

100万キロってどのくらい?

 

おっほんっ!

 

えー、地球1周が約4万キロ。

 

ということは……

 

なんと!

 

地球約25周分!

 

すっ、凄い!

 

失礼しました……。

 

とにかく、そんな凄い距離。

 

100万キロを超えるのが、

 

おじいさんの密かなお楽しみ。

 

999999キロから、ちょっとソワソワしちゃいます。

 

変な笑いも出ちゃいます。

 

「しぇっしっしっしっし~」

 

「もう少し、もう少し」

 

「しぇっしっしっしっし~」

 

すると、

 

カチャ。

 

ついに、100万キロになりました。

 

「お~、やったやった」

 

一緒に喜ぶ人もいませんが、おじいさんは嬉しそう。

 

見晴らしのよい丘の上に車をとめて休憩です。

 

おじいさんは車を降りて、つぶやいていました。

 

「やれやれ、ついに100万キロ走ったか」

 

「いや~こいつとは若い頃から、よく走ったな~」

 

「ばあさんともよく、乗った」

 

「はじめて出会った時も、

 

結婚してからも、

 

馬鹿話をしたり

 

ケンカもしたけど、

 

よ~く一緒にこいつに乗って

 

色んな所に行ったなあ……」

 

おじいさんは、車に手をかけ、

 

ありがとうを込めて、

 

ポンポンっと

 

軽く車を叩きました。

 

「よし、帰るか」

 

100万キロを超えた帰り道は、もっと寂しいドライブです。

 

「は~あ……」

 

と言いながら、おじいさんはエンジンをかけました。

 

ブルンッブルンブルン!

 

100万キロを超えても元気にエンジンがかかります。

 

すると、突然車のラジオのスイッチが入り、

 

大きな音が鳴り響きました。

 

パンパカパンパンパーン!

 

「おめでとうございます!

 

いやいや、おめでとうじゃないですね。

 

有難うございます!

 

あなたは、ついに100万キロを走らせてくださいました」

 

大きな音と一緒に、変な声も聞こえてきます。

 

「なんだ!? ラジオか?

 

つけていないけどなあ、おかしいな」

 

おじいさんは不思議そうに、車のラジオのスイッチを切りました。

 

すると、また勝手にラジオのスイッチが入り、変な声が続きました。

 

「おじいさん、おじいさん、ちょっときらないでよ、

 

せっかくお礼を言っているのに

 

僕ですよ僕、あなたが毎日磨いてくれた

 

水色の車ですよ。

 

く、る、ま」

 

「く く 車!?

 

何を言っているんだ!?」

 

「も~う、知らないんですか?

 

車は1人の人が、大事に100万キロ走ってくれると、

 

話が出来るようになるんですよ」

 

「そっ そんなこと、あるわけないだろ!?」

 

「そんなことって言ったって、

 

ほんとの事。

 

これ、車の世界の常識です」

 

つづく

 

続きはこちら

 

ここまでご覧頂き有難うございます。

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今日はここまで。

 

さあ、この先は何となく想像出来ちゃいました?

 

ここまでご覧頂いて有難うございます。

 

乱文失礼しました。

 

粗い文章はご容赦を。

 

無断転載お断り。

 

ではまた次回。

 

あずまくも