フードを被った猫:さて・・・この特異点をどうすべきか・・・ちゃんと考える必要がありそうですが…あの猫もここに来てるようですし？
？:お、おぉ、フードの猫殿！
フードを被った猫:？？？なにか・・・
？:じ、実はな・・・・・・
フードを被った猫:はぁ・・・なるほど。贈り物をしたいのなら、チョコを贈ればよいでしょう。あの方は甘いもの大好きなので
？:甘いもの・・・チョコ？・・・
フードを被った猫:今はバレンタインとかいうイベントの真っ最中・・・でしたね。チョコの川なるものも見ましたし
？:チョコの川！？
フードを被った猫:えぇ。あと、猫の世界には聖なる日という家族や恋人に愛を伝える日や、日頃の感謝を伝える日があります。そう言って渡せば問題ないかと
？:そ、そうか！では作るとしよう！その…手伝ってはもらえまいか・・・
フードを被った猫:まぁ、いいですが・・・
？:か、かたじけない！
・
・
・
？:お■殿・・・今日という日は・・・
？:なぁに？
？:晴れたら贈り物するの？明日も晴れだよ？
正雪:いや、そういう意味ではなく・・・
？:・・・んー？わかんないよぉ！
正雪:つまり・・・その・・・今日は感謝を、カタチとして贈る・・・遍く人々がそのようにして、贈り合う日だと聞いた
？:ん〜？そんな日、あったぁ？
フードを被った猫:ありますよ？ほら、聖夜ではなく、聖なる日のことを言ってるのかと…
？:聖なる日ぃ？なぁに？それ・・・猫の世界の常識かなにか？
フードを被った猫:あ・・・そうでした…この御方は猫の世界を知らなかったですねぇ…
正雪:はぅ・・・フードの猫殿、どうしたら…
フードを被った猫:仕方ありませんね…正雪様、アレは出来てますか？
正雪:も、もちろん・・・
フードを被った猫:では渡してください・・・
正雪:し、しかし・・・心の準備が…
フードを被った猫:そんなことでは、ずっと渡せませんよ？
正雪:う・・・うぅ…お、お■殿・・・
正雪:その・・・そちらのフードの猫殿にチョコの川なるものがあるのを聞いて・・・その…
？:チョコの川？あー、あそこかなぁ？甘〜い匂いが充満した世界〜
正雪:き、きっと、そこだ。だが、私はチョコの川というのを知らぬ。だから、チョコの枯山水にして…みたの…だが・・・
？:かれさんすい？
正雪:あ、そうか知らぬか。枯山水とは、水を使わず、白砂や石、コケなどで水の流れや滝などを表す庭造りの手法なのだが・・・
？:じゃあ、これ、食べれないの？
正雪:・・・・・・む・・・
正雪:・・・食べる？
フードを被った猫:・・・あの、味付けはされましたよねぇ？
正雪:あ、味付け？・・・もしや、だ。もしや…なのだが…そんなことはないと思いたいのだが、
フードを被った猫:・・・・・・はい？
？:粘土細工？やっぱり食べれない・・・
正雪:！？
フードを被った猫:チョコは食べるもの…
？:チョコ食べたことないの？
正雪:！？
？:正雪ちゃん、大丈夫？
正雪:だ、大事ない！大事ない・・・ただ、驚いた…だけで・・・わ、わ、私は・・・
？:まぁ、いいや～いっただきまぁす。はむっ
うーん、苦い・・・・・・
正雪:！？
？:でも、ありがとね～正雪ちゃん
正雪:・・・ううううｯ・・・
？:これはこれで、いいと思うよ？
正雪:・・・・・・そ、そう、だろうか？
？:・・・苦いけど・・・
正雪:！？あぁ・・・あぅぅぅ・・・
？:？？？ミヤモトイオリ？だぁれ？
正雪:はぅ！？お■殿は知らなかった…の…だった…
？:ねー、その人・・・正雪ちゃんの・・・いい人だったりするのかなぁ？( ╹▽╹ )
正雪:はぅ！ち、違う！伊織殿とは…断じてそのような関係では・・・それに、ここではまだ出会っておらぬし・・・
？:ふぅん・・・なら、今日は正雪ちゃん、御飯抜きにしていいかなぁ？
正雪:・・・・・・な、なぜ、そのようなことにぃ！
？:・・・正雪ちゃんはぁ、その人見つけて食べてくればいいよ・・・私は寂しくこのチョコ食べてるからぁ！ふんっ！
正雪:！？いや、だから、違う・・・
？:正雪ちゃんさぁ、夜な夜などこかに行ってるよね？そこの変な牛さんとさぁ
正雪:あ、あれは・・・そのぉ・・・
変な牛:・・・・・・
フードを被った猫:さて・・・私は行きますか
変な牛:・・・放って行くおつもりで？猫の祭主
猫の祭主:ふふふ…もちろんです。とばっちりはごめん蒙りますので・・・気を付けた方がいいです。この御方がいるということは、縁深い猫が必ず来ます。その者は敵に回さぬこと…ですよ？
変な牛:特徴は？
猫の祭主:剣を持った猫。弓を持った猫。槍を持った猫になりますか。剣は■■、弓は■■。この2人は敵に回さぬように。あと、槍はこの2人よりは劣りますが…サーヴァントが束になって勝てるかどうか。貴方がたの大願が叶うかどうかは、この3人の猫が握る。そう申し上げておきましょうかね…
変な牛:貴方は？含まれないので？
猫の祭主:私は報告がありますから・・・仕える御方が違いますからねぇ
変な牛:逃がすとでも？
猫の祭主:ふふふ…
変な牛:！？
猫の祭主:ゆめゆめ忘れぬことです。この特異点に来る猫は全て猫の神・・・異世界の神。たかだかサーヴァントという使い魔風情が簡単にどうにかできるものではありませんよ？
変な牛:消えたか・・・
(猫の神…か。ふふふ…なるほど・・・ならばその猫を探すことも目的にいたしましょうか。どうやら楽しくなりそうですよ？我が主・・・)
？:なら、私も行くっ！
正雪:い、いや・・・それは危険ゆえ・・・
？:やっぱり、正雪ちゃん浮気！
正雪:しておらぬ！
？:なら、私も行くぅ！
正雪:・・・な、ならば、今日はどこにも行かぬ！それで良いだろうか
？:・・・・・・むぅ・・・
変な牛:・・・まぁた深夜の徘徊になりそうですねぇ・・・
The end
出演
由比正雪
変な牛
あとがき
ここからは、次回の序章になります。
ここで正雪ちゃんを出したのは、物語の進行上その方が楽だったからになります。
正雪ちゃんと一緒にいる、お■、そして新たな猫が登場します。お■ちゃんはチョコの川にもいたみたいですね(笑)
猫の祭主は・・・何となく判るよね？
あとは剣の■■、弓の■■、槍の■■■だけど、これは何れ出てくるので、お楽しみに。
次回でこのバレンタイン2024も最終回。
最後はもちろん、あの子だよ？
次回4月15日公開予定
じゃ、またね( ╹▽╹ )♪