
建御雷:・・・はぁ・・・落ち着きがないな
竜女神:・・・だ、だってぇ、こういうの…緊張しない?
建御雷:・・・やれやれ・・・初めてなのか?
竜女神:いや・・・何回も転生してるからさ、経験はあるよ?でも、一番最初はそういうのやっても仲間内だったし、今の世界は猫ばっかでしょ?その前はそういうのすらやんなかったし・・・
建御雷:・・・つまり?
竜女神:・・・人ばっかの前でこういうのは…何千年ぶりというか・・・緊張する・・・しかもさ、男と女じゃなくて、女と女でしょ?そんな経験あるわけない!こ、こんなヒラヒラの純白ドレスなんて着たことないし!瑞穂だって、こんなの着てなかったじゃん!
建御雷:はぁ・・・同じだろう・・・
竜女神:どこがぁ!?
ヴェルダンディ:あーっ、いたいたぁ!
瑞穂:花嫁さんが花嫁さん待たせちゃダメだって~
楊セン:さぁ、時間だ
建御雷:おい、行くぞ?
竜女神:ひゃあぁぁ!こら、建!首根っこを掴んで運ぶなぁ!私は猫かぁ!
建御雷:お前は猫の神だろうが・・・
竜女神:・・・・・・( ̄□ ̄;)
竜女神:キレイだ・・・
?:あ・・・えっと・・・その・・・
竜女神:えっと・・・それ…何度目だっけ?
瑞穂:ほら、花嫁さんが不安になってるよ?ちゃんと答えてあげなきゃね?( ̄ー ̄)ニヤリ
竜女神:・・・うん・・・その、楽進ちゃんが…いや違うね・・・楽進ちゃんだから指輪も渡したし、縁定もしようって思ったというか…これからも・・・えっと…よろしく…ね?
楽進:は、はい。私、幸せです…瑞姫様。ずっと、ずっと一緒ですからね?
竜女神:・・・うん、もちろん
・
・
・
楽進:あ・・・おはようございます
竜女神:ん・・・おはよー・・・
楽進:朝の支度ができてますよ?瑞姫様。あ、その前に髪を梳かさないと。瑞姫様は目を離すと、いつもそのまま出かけられますから
竜女神:・・・はぁい・・・
楽進:ほら、こちらへ。私が梳かしてあげますね
竜女神:・・・ありがと・・・
楽進:ところで、今日はどの世界に行かれるのでしょうか?
竜女神:・・・はい?
楽進:こぼらーず?って所から、めぇる?というのが届いてましたから、ぷりんと?というのをしておきました。こちらです。猫さんっていろんなことができるのですね・・・
竜女神:あー・・・桜花からか。うーんと…
あ・・・・・・待ってるです?
楽進:???あの・・・もしかして、浮気ですか?瑞姫様
竜女神:ち、違うって!桜花は私の娘!
楽進:・・・猫が娘・・・ふふふっ、不思議な世界があるのですね〜
竜女神:で、でしょ?朝ご飯食べたら行ってくるね
楽進:帰りは・・・いつになりますか?
竜女神:たぶん、娘に会うだけだし・・・すぐに帰れると思うよ?
楽進:では、お帰りをお待ちしていますね?
竜女神:瑞穂と楊センの所も、こんなにのんびりした感じなのかなぁ
楽進:楊セン様は毎晩遅くまでお仕事されてますよ?それに瑞穂様が付き合ってる感じでしょうか。朝も早いみたいで、お忙しい毎日という感じですね
竜女神:なるほどね・・・あ、楽進も?
楽進:えぇ、今日はちょっと郊外まで遠征に
竜女神:あ、そうなんだ。ケガしないようにね?
楽進:はい。もちろんです♡瑞姫様
楽進は竜女神のことを瑞姫様と呼ぶ。これは竜女神が彼女に「貴女が名前付けてくれる?」と頼んだからである。
瑞姫の瑞は瑞穂から。姫は竜女神のある世界の名前から一字ずつ取って名付けた名前。竜女神も愛する人から名付けられた名前がお気に入りだったとも言われている。
2人が共に過ごした時間はわずかな時間だった。
竜女神がこの世界にいる時間は、本当に限られていたから。でも、この世界にいる時は任務も共に。その仲の良さは誰もが認めるのだが・・・
そんな2人でも、ケンカをした時が5回ほどあるようで…瑞穂の国の歴史書である『瑞穂紀』の「楽進伝」にはこんな記載がある。
瑞姫が新婚早々半年以上帰って来なかった時、その鬱憤を日記帳に書いたのを、瑞姫が楽進の日記と知らずに読んでしまった…それを彼女が発見してしまい、怒って口も聞いてくれない。その時はさすがの瑞姫も館を空けられず、ご機嫌取りの毎日だった。
猫が楽進邸で大騒ぎをし、城主の館に押し入り落書きやイタズラをした。楽進は平謝りで、館に帰ると瑞姫にそのことを報告。真剣に対処しなかったためにケンカに発展した。
他にも記載があるが、それはまた別のお話。
なお、この歴史書では竜女神のことは全て瑞姫と記されており、どこで生まれ、どこで楽進と出会い、なぜ彼女が瑞姫を選んだのか、瑞姫が何を為した人物かまでは記されていない。
この物語はこれでおしまい。
また、どこかでこの物語は紡がれるのだろう。
その日まで・・・
Fin
出演
楽進
建御雷神
楊セン
ヴェルダンディ
弓将(瑞穂/主人公)
あとがき
これで放置少女のブログストーリーは最終回になります。縁定が最後なのは最初から決めてたことなんだよね。
この続きは短編集かな?
復活はMR副将の登用と縁定のみ。
もしかしたら、楽進ちゃんと竜女神の残りのケンカの内容が見れるかも?(笑)
まぁ・・・なんとなく、縁定絡みのようなぁ…
あとは・・・登用副将絡み?
なんとなく想像はつくよね(笑)
ちなみに『瑞穂紀』は『日本書紀』や『続日本紀』の紀から。本当は三国志から『瑞穂志』にしようかとも思ったんだけど、何かゴロ悪くない?
『古事記』の「記」でも良かったんだけど…
『瑞穂記』?・・・な、なんだろう…この瑞穂の日記を省略したみたいな感じは・・・
だから『瑞穂紀』ね(笑)ただ、楽進伝は三国志から取ってますよ?
ちなみに・・・一番最初に思い付いたのが…
『瑞穂放置記』・・・・・・
放置少女と瑞穂のブログストーリーでの城の放置具合から付けたんだけどさぁ?
これは…瑞穂報知機…かな?
うん、却下ぁ!(笑)
じゃ、また会う日まで・・・
またね?( ╹▽╹ )♪
瑞姫:・・・・・・ねー、かえちゃん?
楓:・・・・・・なに?
瑞姫:なぁんで、竜女神の新しい名前が瑞姫なのかなぁ?
楓:瑞穂の瑞と、天之豊姫御子玉竜比売神の姫から瑞姫ね?決して、瑞姫本人からじゃないからね?
瑞姫:・・・・・・はぁ?
楓:うん・・・違うのだよ。瑞姫くん・・・
瑞姫:( ´ー`)フゥー...
そんなので騙されるかぁ〜!
楓:∑( ̄□ ̄;)やば・・・怒りだした!じゃ、またね~!!
瑞姫:逃げんなぁ!楓ぇ!
(ʘ言ʘ╬)