戦艦ワルキューレの航海日誌48 | 星導夜

星導夜

何気ない日常にも素敵なことが満ち溢れているように思います
日常のささやかなよろこび、楽しみを書き留めてみたいと思います

ワルキューレ本体のモノローグ
みらあじゅ艦長が号泣していた。

この俺、ワルキューレに乗り込んで来てみせる

初めての涙だった。

この間から不機嫌だったり塞ぎ込んでいたのだが

「思い出せないの。どうしても。それに私はこの戦艦に居ていいの?」と言うなり、わっと泣き出してしまった。

俺が慰めようにも、すっかり心を閉ざしてしまった艦長には俺のテレパシーが受信されない。

副長も人工知能だから、人間の感情というものが理解不能だ。

キウイバードのホープが、甲高く鳴きながらすり寄って行ってもブリッジの片隅で、膝を抱えている艦長が急に幼く見えた。

キャプテンみらあじゅ、どうした。