$~僕がピアノを弾くのを止めてから~

この数日のように暑いとさすがに昼間は走れませんね。

こちらでは気温が34℃超え、高温注意情報発令中です。

さて往年の名車、ザ・ミヤタ 復刻されていたんですね。

ミヤタのロードレーサーはツール・ド・フランスで国産車初のステージ優勝を飾っています。

チーム名はカプリソーネ・コガ・ミヤタだったかな。

復刻されたElevation Extreme(ヒルクライム仕様)は嬉しい事にクロモリ・トリプルバテッドで車重は約6.5kg。

$~僕がピアノを弾くのを止めてから~

久々にミヤタのHPを覗いてみたのですが

ミヤタワークスって

いうのがあって、メーカー問わずOHしてくれるらしい。

・・・知らなかった。


しかしこう暑いと走れません。

手元にある7900のハブをシコシコとグリスアップなどしながら

来月 ギャラもらったらこれでホイール組むか、シャマルウルトラ買うかどうしようか

考えつつ 夏太りしないように気を使ってます。





$~僕がピアノを弾くのを止めてから~


三重県立図書館にて登山家・東浦奈良男さんの写真展が開催されます。

日時は7/7~8/5まで、吉田智彦氏が撮影した東浦奈良男さんの写真(約30点)等の展示を

行います。


それに合わせて吉田智彦氏(写真家・ライター)のトークショーを

平成24年7月7日(土曜)14時から15時まで、三重県立図書館2階文学コーナーにて

開催いたします。

観覧無料ですが定員70名様、申し込み必要になります。

申し込みはこちら

写真展のチラシはこちらになります。


トークライブ後は吉田智彦氏のサイン会、本の販売などございます。



・・・などとこの場を借りて宣伝させて頂きました。

僕も当日はボランティアで会場にいると思います。



東浦奈良男さんは退職後から登山を始められ、毎日欠かさず一万日連続登山を目標に

登り続け、九千七百三十八日の記録を残し昨年86歳で他界されました。

この「信念」という本を読んでいると

自転車でも登山でも写真でも、スポーツや勉学を問わず何でも長い間毎日続けて

来た人にとって「そうそう」と納得でき「これからも、やるぞ。」という気持ちに

させてくれる書です。


以降抜粋


「千日回峰にはきびしいマニュアルがあり、なしとげると大行満大阿闍梨の尊名になれる。

伊勢の回峰者には、そんな特典は何もない。いぶかしがれ、あきれられ、奇人扱いされ、

それでも自分が決めた一万日連続登山を念じて、病んでも、事故にあっても、

妻が入院しても登りつづけた。」


富士山こそ日本一の登山対象であらねばならぬ。おもしろない山とは、いうものこそ、おもろない人間である。

じっくり指を支点とし最後として足の五指のカナメでカガトから足裏をめくってゆく感じなり。指先から腰まで一線になるまで指先の力をぬかぬこと。

あの石もこの手が掘り出さねば永久にそこに万年もあった石が道直しの男の出現で永遠の眠りをさまされたで、登山者の靴にふまれる運命におきかえてしまった。許せよ石さん。それはそれで又おもしろいやろ。登山者と仲良しになれるやろ。クツで一寸痛いかな。女と男の違いも分かるしな、ま、ええがな石さん。

はく支点。すい支点。スーフー、スとフ。ハーではなくフーや。サシスのス、ハヒフのフや。スースーいけるとはスースーすいまくれば、スースー上れるし、フーフーはいてれば上れん。フーフーいってれば不可。スースーがスースーいける。スとフの、いや、スが登山の支点や。スは大気と結ぶつくもの、こと。大気力を身につけること。

もともと力は内になく、外にあったとはああこりゃこりゃ。生命も又、無内有外。死も又、無内有外。万事かくの如しやろ。わしというもの、東浦奈良男も、もともとないもの、無内有外。

よし必ずや1万日は達成するぞの信念を深めたり。日本一ではなく、日本で一人なのである。決して日本一ではない。一人の人がつく日本一なのだと思う。やるぞ。日本で一人でな。

ついに逆登す。背のぼり。一丁目石の始めより山頂まで、うしろを見ずバック歩きでのぼる。朝熊山始まって以来の初登攀。逆登初登攀。まどろっこしくて、こけてすべって雨中をうしろ歩き。雨風の山頂に立つ。

その一瞬がはっきりしない謎の転落。気がついたら宙を回転していて、両腕に力が入り、うつむけに止って岩上にころがっていたとは、なんとも承認しがたい落下だった。

地球上の生物中、死に方の下手なのは人間。生き方も下手とちゃうか。一円なしで立派に生きる野生生物に比べ、金なしでピチピチ生きられる人間は皆無。



僕が高校生の時、自転車で鳥羽方面へ出かけたことがあった。

土曜日、学校から帰宅して準備して夜中に出発した。真冬のことでした。


早々と鳥羽駅に到着し、駅構内のベンチで仮眠を取っていた所

寒さで目が覚め、外を見ると一面の雪景色だった。

時間は朝5時くらいだったかな。

予定ではこの先、山を越えさらに奥へと進むつもりだったし

距離を稼ぐためにナイトランをやったのに想定外の出来事で慌てましたね。

サイクリングで撤収せざるを得なくなったのはこれが初めてだったのです。

ちょっと気落ちしながらもこれ以上天候が悪くならないうちに帰ったほうがいいと判断し

帰路につきました。

この時、乗っていたランドナーはリムドライブ式のダイナモを備えていた。


従来、自転車のダイナモ(発電機)はタイヤのサイドウォール(横側ですね)に密着して

回転する訳ですがこれだとペダルが重くなります。

そこでブリヂストン社が採用した方式がリムドライブ式でした。


$~僕がピアノを弾くのを止めてから~

今はこういうリムドライブというのは当たり前にあるのだと思いますが

現在はダイナモなんて使わないのでわかりません。

雪の中を走り出し、真っ暗だったのでライトオンした所 点灯しないではありませんか。

よくよく調べるとリムに付着した雪でダイナモのゴム=リムに接触する部分がスリップして

空転しているではありませんか。

「ああ、なるほど そういう事もあるわな」と納得し用意周到とばかりに取り出した

タイヤドライブ変換キャップ(ダイナモのゴムを取り外してタイヤドライブ用のゴムに変換できるようにした物)を

装着しようとした所、寒さの為にゴムが縮んで固くなっていて入らない・・・

単一三本の重たいバッテリーライトは装備していたものの、当時の豆球ではそれほど明るくない。。。

さらにチェーンやスプロケットに付着した雪が凍って固まり、走行不能に。

無理に走ろうとするとすぐにチェーンが外れかじかんだ手でチェーンを戻し、

雪や氷をぬぐったのだがこの辛すぎるシチュエーションがなぜだか楽しかった。

ブレーキシューとリムの間も雪が詰まって凍ってしまい、ブレーキロックしているのと

同じ状態になりついには押すことになりました。

押しているうちに泥除けとタイヤの間にも雪が詰まり固まって押すことも出来なくなりました。

輪行用ランドナーなので泥除けのナットは環付きなのでこれを外し、雪を払い

やっとの事で走れるようになったと思って走り出したらアイスバーンに乗って

思い切り転倒。 体が冷えてかじかんでいる時にこけると非常に痛いですw

当時は自販機の数も少なく、暖かい飲み物で暖を取ることも出来ず

自転車も走っても押してもダメ、という事で相当の距離を担いで歩きました。

今ならCRC556とかもっと良いラスペネなんかを駆動系にシューと吹いてしまえば

いいんでしょうね。

それでも泥除けにたまる雪はどうしようもないですね。

今ならMTBとかがありますからそれだと少しは良いのでしょうね。

僕の場合こういうシチュエーションになるとテンションが高まって

脳内を戴冠式行進曲なんかが無限ループし続けるというタイプなので

自転車を続けられるのかなと思います。まぁ単なるM男なんでしょうねw

だから東浦さんの言わんとする事は僕にもわかる気がします。

走っていると風と戦わなければならない時があります。

風は敵になったり味方になったりしますが、かけがえの無い仲間だと思います。

走っているときは風だけが語らえる相手です(他にもあるにはありますが・・・)。

風は色んな情報を運んで来てくれます。

冬の風は冷たく、頬は痛く耳はちぎれそうに感じます。

それでも毎日走り続けるうちに「あれ、最近は耳のちぎれそうな感じがしないな」と

感じるようになったらもうすぐ春が来るんですよね。

天気予報を見ても「厳しい冬型はしばらく続きます」なんて言い続けていますが

走っていると天気予報よりも早く季節の変り目がわかるんですよね。

こういうのってちょっと感動します。

向かい風がきつかったら低く構え、旧道や路地のように住宅が密集した所を走れば

それほどしんどく無いし追い風に変わったら体を起こして帆のようにして

楽をする・・・みたいなサイクリング本に書いてある様な事は自然に覚えてきました。

どれだけ鍛えても自然には勝てません。

自然に挑み当然の如く負けて、本当に恐ろしい物を知り同時に身の丈を知ると

腹をくくれるようになりますよね。

そこからまた立ち上がって挑んで行けるようになります。

子どもの頃は徹底的にインドア派で買ってもらった図鑑や百科事典を一日中眺めていましたが

それに飽きずに外へ出て図鑑に載っていた植物や昆虫を探して見たりしました。

草花をいくつか採集して来て、これ以上出来ないというくらい精密にスケッチを

してみるんです。

渾身の力でスケッチしていると同じ植物なのに違う点に気づきます。

こっちは葉の裏に産毛が生えているのに、もう一方には生えていない・・・とか。

そこでもう一度 図鑑や百科事典で調べてみて、わからなければ博物館などに尋ねて見ると

それが亜種であったり、時には新種だったりするわけです。

これらの行為を通して 物を見る目・考える力・知る喜び、即ち知性のようなものを

子どもの頃から自然界から自然に与えられていたのですね。

僕は頭はよろしく無いので"なんちゃって知性"とでも言いましょうか。

こういう”ナンチャッテ知性”は自転車に乗る時にも大変楽しく便利に応用できるのは

言うまでもありません。

手厳しい自然の洗礼を受けるとハイテンションになり戴冠式行進曲が脳内を無限ループするのは

こういった観察癖のせいかも知れませんね(笑)。







$~僕がピアノを弾くのを止めてから~

6/3 日曜日、熊野へ行ってきました。

ツール・ド・熊野観戦ではなく、図書館ボランティアの一環として

熊野市立図書館のボランティアの皆さんに三重県立図書館で行っている本の修理について

簡単な説明をさせて頂きました。

本当に簡単にしか説明できなかったのですが、それが幸いしまして

わかりやすくて良かったと良い評価を頂いたようです。

今回の熊野行きは図書館ボランティア担当のHさんの運転する自家用車に同乗させて頂いたのですが

道中、車窓から見える景色が中々美しかったですよ。

僕も熊野へ行く時はいつも運転していたのであまり景色まで楽しむことは出来ませんでしたが

時には助手席に乗せてもらうのも良いものですね。

$~僕がピアノを弾くのを止めてから~

さて、三重県熊野市ですが紀伊半島のほぼ南端に位置しております。

県庁所在地の津市からJRで約3時間、名古屋からだと4時間くらいになるのでしょうか。

列車は1時間に一本だと思います。電化されていない単線ですので。

他所から来る場合この距離がネックとなっておりますが

この距離だからこそ人の手があまり入らずに済んでいるのでしょう。

高速道路が紀勢大内山まで延びておりますので従来よりも30分程度早くつくように

なりましたが、それでもバブルの頃と比較してもほとんど人の手が入っておりません。

至るところに熊野古道入り口の標識があります。

このあたりは前は海、後ろは山という地形なので山岳部は山深く険しい印象なのですが

熊野古道についてはハイキング程度の気分で歩けるそうです。

1000m程度の低山に普通に登れる方なら楽な道のりらしいです。

道中、熊野の手前に「道の駅 熊野きのくに」というのがあって

Hさんはお土産に名物のさんま寿司を4本ほどお買い上げ。



$~僕がピアノを弾くのを止めてから~

写真を撮れなかったので借り物の写真ですがこういう感じで一本¥500と安いですね。

$~僕がピアノを弾くのを止めてから~

熊野で魚というと さんま、鯵などになるそうですが鯵の寿司は上の写真のように

小ぶりの鯵を丸ごと一匹乗せております。

さて予定時間前に熊野市へ到着、市内の「磯っ子」という食堂で昼食にしました。



$~僕がピアノを弾くのを止めてから~

僕は刺身定食¥1260をいただきました。

味噌汁の具はあさりになってました。あさりの身は歯ごたえが良くて美味しかったですよ。

温泉卵の入っている素麺は出汁に使っている柚子がいい香り。





$~僕がピアノを弾くのを止めてから~

さてボランティア講座終了後、熊野市立図書館の中を見学させて頂きました。

第一印象はとても明るくていいな、と思いました。

$~僕がピアノを弾くのを止めてから~

ナチュラルカラーのウッドの館内、高さを低く押さえた書架、カウンターに立っていれば

館内の隅々まで目が行き届くと思います。


$~僕がピアノを弾くのを止めてから~

窓際にはパソコンを配置したテーブルが。

丁度良い高さのパーティーションで仕切られ、パーソナルスペースとして心地良さそうです。

窓の外はJR熊野市駅の構内が見えます。線路も目の前。

館内のウッドと外に見える熊野の山の木々(多分、杉?)の緑とマッチしていて

癒されます。

照明もさりげなくお洒落です。


$~僕がピアノを弾くのを止めてから~


$~僕がピアノを弾くのを止めてから~


館内の郷土コーナーには熊野に関する資料が並べられています。

JR熊野市駅の隣ですから、駅を降りたら観光の前に図書館でちょっと熊野について

調べておくのに良さそうですね。

写真には写っていませんが陳列なども本屋さんを思わせるような感じです。

利用者にとってはこっちの方が馴染みやすいかも知れませんね。

ラック類も色んなデザインのものを取り入れています。

職員さんが3名程度なので、書架整理だけでも大変らしいですが

明るい雰囲気で落ち着いて本を見られて、立地もよいので個人的にとても気に入りました。

時には他所の図書館に行くのもいいものですね。