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佐藤晃一のブログ

アスレチックトレーナー

「足腰の基礎を築くトレーニング」
http://www.bb1992.com/training_session/20140804.html
怪我の原因やパフォーマンスの低下は、多くの場合足腰の基礎がしっかりしてないことが原因です。これは、エリートスポーツ選手でも中高生でも同じことです。 身体の動きの基本とよくある不適切な動きを理解した上で、選手に適切なトレーニングを促す方法を紹介します。
実演・実技をしますので、動きやすい服装でおこし下さい。

トレーナーや治療家の方々はもちろん、コーチやスポーツの指導者の皆さんにもわかりやすい内容になっています。次の日にすぐに使えるエクササイズやテクニックを紹介します。

日時:2014年8月4日(月)14:00~17:00
主催:株式会社 Bright Body
場所:立命館大学朱雀キャンパス 1F視聴覚室
立命館大学朱雀キャンパス (地図→GoogleMap)
京都市中京区西ノ京朱雀町1番地
TEL075-813-8272
会費:一般 5,000円
学生 3,000円
定員:50名(先行順)※定員になり次第、締め切らせて頂きます
お申し込み方法:電話、メール又はFAXで下記までお申し込み下さい。
会場案内:【最寄り駅】
●JR山陰線・・・「二条駅」下車徒歩2分
●京都市市営地下鉄 東西線・・・「二条駅」下車徒歩2分
●阪急・・・「大宮駅」下車徒歩10分
【注意事項】
※会場内での飲食は禁止です。
※駐輪場、駐車場等がございません。公共の交通機関にてご来場ください。
申込先:株式会社 Bright Body
〒611-0014
京都府宇治市明星町4丁目2-1
TEL・FAX:0774-24-3644
当日連絡先:090-3629-0611(松田)
E-mail:info@bb1992.com
HP:www.bb1992.com
『「ドローイン」と「ブレーシング」の使い分け』の最後に書いた、「ドローインがやたらと注目されて、いまだに適切に使われていない理由」についてです。

私の見解ですが、こんな感じだと思います。

理由は大きく分けて2つあります。一つは「腹横筋の機能とドローインの使い方が正しく伝わらなかった」、もう一つは「ドローイン」が定番になった後に「ユーザーがその後にでてきた情報を取り入れ続けなかった」、の2点です。

「腹横筋の機能とドローインの使い方が正しく伝わらなかった」
情報の流れはきっとこんな感じでしょう:
1.Paul Hodgesなどの研究により、脊柱・腰椎支持における腹横筋の重要性(関節の支持、腰痛のある患者において腹横筋 が萎縮している)が発見される。
2.さらにドローインによって
腹横筋が効果的にトレーニングできることが明らかになる。
3.「筋萎縮=筋力低下=筋力向上の必要性=トレーニング」ということで、次々とトレーニング・リハビリに取り入れられる。
4.ドローインは腰回りを締める(腰のくびれ)という、外見がよくなるということでさらにその利用に拍車がかかる。

結果として、ドローインは
リハビリ、トレーニングはもちろん、ダイエットにもなったりしてすっかり定番になりました。私も10年前のセミナーで、ドローインをメインに教えていましたので、この流れの一端を担っています(セミナーでもお詫びしていますが、この場を借りてお詫びします)。

この過程で、
「見落とされた」、もしくは「Lost in Translation(情報伝達の中で失われた)した(伝言ゲームで話が伝わると、話の内容がよく伝わらないということです。)のは、腹横筋の機能障害は、「筋力」の問題ではなく「タイミング」つまり「運動制御」の問題」だということです。今では当たり前となっている「運動制御」が筋機能(筋力や筋の伸張性)を支配していて、エクササイズの目的は単純な筋力や柔軟性の向上ではなく、「運動制御」に介入しているという感覚が低かったことが原因の一つにあると思います。

「ユーザーがその後にでてきた情報を取り入れ続けなかった」
「ドローイン=腹横筋=体幹の安定(=腰のくびれ/ダイエット)」、さらに「The more, the better(やればやるほどいい)」という考え方で、ドローインはすっかり現場で定着し、ウェイトトレーニングや日常生活の最中もドローインをするようにもなりました。

しかし、
Stuart McGillが「ドローインは危険なので決して行なわないでください」と言います。日常生活やトレーニングの最中には腹横筋を含めて他の筋との共収縮によって体幹が支持されるので、共収縮を促すブレーシングが適切だと説明します。さらに、ドローインによってくびれた(直径が小さい)体幹は、ブレーシングによってしっかりとした(直径の大きい)体幹に比べて曲がりやすいと物理的な説明を加えます。確かにまっすぐの棒より、くびれた棒を折る(曲げる)方が簡単です。

この情報を取り入れて納得したユーザーは、ブレーシングを取り入れたと思います。しかし、この情報が届かなかった、もしくは納得できなかったユーザーは、ドローインを使い続けたと思われます。

まとめ
この流れを考えて学んだのは、情報はできる限りその源泉から得る、そして、常に情報を取り入れていくということでしょうか。

さて、
『「ドローイン」と「ブレーシング」の使い分け』を書いて、1年以上たった今、私のアプローチもずいぶんかわりました。DNSやPRI (Postural Restration Institute)の影響が大きいと思います.

簡単に書くと、

1.横隔膜機能の回復
2.エクササイズ中の姿勢や関節位置の意識向上によって、反射的なスタビリティを促進
3.動きの意識、時としてブレーシングを使って体幹(腰椎)が股関節や胸椎に比べて動きにくくする

の3点です。

「動きの基礎を築くエクササイズプログラム」
6月1日(日)開催のワークショップの案内です。トライワークスさんのサイトから申し込みできます。
多種多様のエクササイズを仕分けして、シンプルで効果的なエクササイズプログラムを作成するノウハウをお届けします。
以下、アウトラインです。

アウトライン

・プログラムのゴール
・筋肉から動きへ 
・可動域・筋力から運動制御へ 
・リスクアセスメント 
・まず動き、そして負荷 
運動機能障害のパターン
・動きを導きだす指導方法 
・ローディングスペクトラム 
・栄養価の高いエクササイズ 
プログラムの構成
ソフトコア:反射的スタビリティ
・ハードコア:相対的剛性/頑強性の構築 
・デッドリフトのバリエーション 
・スクワットのバリエーション 
上肢運動バリエーション
下肢運動とのコンビネーション
・ラテラル/ローテーショナル・スクワット 
・エクササイズプログラムの計画 
・週間プログラムの例