誰にでも、
それだけは聞かれたくなかった!
という地雷クエスチョンのひとつやふたつ、
あるんじゃないでしょうか。
私たち夫婦にとって、それは…
お子さんは?
夫は先妻さんとの間に娘がいますが、
日本で暮らしています。
このパンデミック中は、
会えても一年に一度だけ。
私は流産を二度経験し、
不妊に苦しんだ10年があります。
だから、
お子さんは?
Habt ihr Kinder?
Do you have kids?
という質問は、とても苦しかったんです。
今や、夫婦ともに40代。
この質問をされる機会はぐっと減りました。
正直寂しいながらも、
ちょっとホッとしていたところだったのに・・・
昨年の夏、親戚ファミリー宅に
遊びに行ったときのこと。
そこの3歳になる息子が、
私にこう聞いてきたんです。
ベンとヨウコも、
ママとパパ?
その質問はあまりにあどけなく、直球で、
何の他意もなかった。
でも、心臓を馬の蹄で蹴っ飛ばされたような
衝撃がありました。
夫の従妹夫婦は、
私達に子供がいないことを知っています。
従姉自身も、流産を経験しています。
だからこの時、私が子供の質問にお茶を濁し、
すぐに席を外していたとしても、
ちゃんと息子にフォローしてくれていたと思います。
ただ私は、この年月を、
だてに自分の感情と向き合ってきたわけではありません。
質問はショックでした。
でも、今の私は、目の前の小さな男の子に、
笑顔でこう答えることができました。
私はMamaじゃないけど、
もうすぐHundemamaになるよ。
Hunde =犬
Hundemama=犬のママ
男の子の質問への答えに、
きっと彼は期待していなかったひねりを加えたんです。
答え自体のフォーカスをずらした
とも言えるかもしれません。
ドイツ語にはちょうど良いことに、
飼い主の女性を『犬のママ』という表現がある。
私自身の脳内で、
『ママじゃない私』が
『ママになる私』へ、
あっさり変換された瞬間でした。
そこから、
私達がどんな犬を飼いたいかという話題に移り、
楽しい会話は続きました。
その子も、
自分の質問が楽しいおしゃべりに
つながったことを実感してご満悦。
この1月、友人宅の犬を預かっていた間、
その親戚家族がわが家に遊びに来てくれました♡
きつい質問から、
逃げる時期があってもいいと思います。
ただ私はもう十分逃げたから、
これからは、軽やかにポジティブに、
ときにユーモアも加えて、
きつい質問に向き合いたい。
そして、向き合うのなら、
答えのフォーカスをずらすことが
とても有効です。
質問がきつい、と感じている背景には、
自分の価値観や希望、夢、願いがあります。
こういう未来が欲しい。
こんな自分になりたい。
それは、
望んでいたのとは別の形で
叶うかもしれません。
答えのフォーカスをずらすことで、
別の形が見えてくると思うのです。
Hundemamaのように
きつい質問に、
まだまだ向き合えていないな、
向き合えるようになりたいな。
そう思っているなら、ぜひ声をかけてください。
あなたの未来に可能性を、
一緒に探っていきましょう。