「タンポン・ショックって言えばさぁ~」

 

生理用品の説明書きを読んでいた姉が唐突に話し掛けてきた。

 

「小学校の低学年くらいだったかな?

何の前置きも無くお母さんが、

『いい?生理が始まったらあなたもこれを体の中に入れるのよ!』

って、水を入れたコップとタンポンを持って来たんだよ」

 

「うへっ!何それ」

 

「生理なんて知らないじゃん?

それ何のこと?って聞く間もなくてさあ、

お母さん、タンポンのセロファンをはがして

それをボチャンってコップの中に入れたの」

 

「うんうん」

 

「で、ぶわっと一瞬で巨大化したタンポンを目の前に突き付けて、

『いい?これを体の中に入れるのよ!分かった?』

って、まるで責めるような口調で言うんだよ。

怖かった~~」

 

「げ~~トラウマじゃん、それ。

生理の説明すっ飛ばしてそれは無いわ」

 

「いやマジでタンポン・ショック」

 

****

 

一貫して雑な子育てをしていた母ですが、それは繊細さが不可欠な性教育の分野にも言える事でした。

 

私の場合は幸い小学校でとても分かりやすい授業を受けることができたので、生理というのは健康に成長している証であること、初潮を迎えるのは喜ばしい出来事であると理解していました。

 

しかし、その健全な理解を母の歪んだ教育でぶち壊されてしまったのです。

 

****

 

小学3、4年生くらいだったある日、どうも朝からお腹が緩く、何度もトイレを往復していました。

食欲もありませんし、軽い食あたりか胃腸風邪だったのかもしれません。

 

午後になって本格的にお腹を下し始め、締め付けられるような腹痛もしてきました。

症状が重くなってきたので、母に「お腹が痛い」と訴えました。

 

母は確信を持って

「生理が始まったみたいね」

と言いました。

 

「生理じゃないよ~、お腹壊してるんだよう」

と抗議をしましたが、母は怖い顔で

 

「パンツを見せなさい」

と言い渡しました。

 

はぁ?パンツゥ?

何でパンツを見せなきゃいけないの?

だいたいさっきからトイレを往復しているうちに

ちょっと色々いらん物が付いちゃって、

見せたくないよ。恥ずかしいよ。

 

私がちゅうちょしている様子を見せたので、

母の確信はますます深まったようです。

 

「いいから早く脱ぎなさい!」

と怒られました。

 

完全に変態プレイですが誤解を解くためにはパンツを見せるしか無さそうです。

観念して脱いだパンツを母に差し出しました。

 

しばらくジロジロとパンツを検分していた母が厳かに言い渡しました。

 

 

「ふん。ついに生理が始まったのね」

 

 

はぁ?何言ってんの?

それ、誰がどう見てもウンチョッチョでしょうが。

お母さん大丈夫?

色盲?

 

 

それから

最初の『ふん。』って何?

何で上から目線?

 

幼い私は最大級に混乱しました。

 

そんな私に母は追い打ちをかけます。

 

棚からナプキンを一枚取り出すと、

ガニ股になって腰を落としたコマネチポーズで、

 

「生理の時はね、こうよ!」

 

と、自分の股にナプキンを当てました。

 

 

こ、怖い!

お母さんが怖いよう(泣)

 

 

ナプキン・ショックでした。

 

 

ナプキン嫌い!

お母さんも嫌い!

生理怖い~(号泣)

 

 

小学校の健全な性教育は見事に破壊され、

私は一晩中腹痛と下痢に耐えながら

与えられたナプキンを握りしめていましたとさ。

 

 

※今回の記事は笑うやつです、念のため。

 

****

 

母の雑な主婦業に興味のある方はこちらをどうぞ↓↓↓

 

JWの性教育はこんな感じ↓↓↓