70年代に発表されたJW書籍に

「あなたの若い時代,それから最善のものを得る」

というタイトルの真っ赤な本がありました。

 

目次を見ると、

どんな友達が欲しいですか

あなたは家で退屈していますか

あなたが選ぶ音楽とダンス

などの大きなお世話系のものから、

 

一人前の男性になる

女性として大人になる

「○スターベーションと同性愛」

「性道徳を守ることには意義がありますか」

「デートと求愛」

等など、性をテーマにしたタイトルがやたらと目立つ本でした。

 

要するに若いJWの皆さんに可能な限りムラムラを抑制していただく目的で書かれた本なのかもしれませんが、もう逆、逆!

 

だって本文にざっと目を通すだけで、

「 バラのつぼみをむりに開かせようとするのに似ています 」とか

「 精液は尿よりも濃い液体です」とか

「 接吻は,二人が性的に強く興奮するまでに情欲をかき立てる仕方で行なわれることがあります 」

などのえげつない文章が並び、

 

さらには ある政府ポルノ調査委員会に属する一研究者と紹介される謎の人物が、

「音楽は思春期の女子の性へのめざめを刺激するものである。」

という独自の調査結果を発表したりもします。

 

他にも「 実際,マ○ターベーションは同性愛に至ることがあるのです。 」

というような しっちゃかめっちゃかな理論も展開しており、

まさに有害図書と呼ぶのにふさわしい、色んな意味で印象的な書籍でした。

 

さて、この有害図書である「若い時代」の本は小さい子供も参加する書籍研究の時間でも容赦なく使用されていました。

 

 

当時の私がどの程度目覚めていたか。

 

 

私はその頃まだ小学生で、自分のお小遣いで初めて買ったLPレコードが荒井由実の「ひこうき雲」でした。

 

あら、おませさん。

 

しかし、実際は歌詞を聴きながら、素敵な恋人ではなく 刑事犬カールと一緒の自分を思い浮かべていた訳ですから、まだまだ寝た子は爆睡中だったと思われます。

 

そんな私ではありましたが、実は意外な事に「若い時代」の本に出て来る専門用語を割と知っていたのです。

 

例えば「デートと求愛」。

 

ここには

「 一般的にいって,求愛行為を始めるのは男性です 」

「 求愛期間に汚点を残しかねない情欲をかき立てる行為 」

などの文章が出てきますが

「野生の王国」という動物番組を欠かさず見ていた私はすぐに

 

優雅なダンスを披露するタンチョウヅルの求愛

カラフルな熱帯魚の求愛

唇をめくり上げ、舌をペロペロ出し入れしながら

スケベオヤジそのもの

の表情でメスのお尻を追いかけるニホンカモシカの求愛などを連想し続けていました。

 

「若い時代」の本には他にも「 異性と映画に行って,ネッキング,ペッティング,また不道徳な行為を繰り返し見るならどうでしょうか 」と警告する一文もありました。

 

私には米国に移住した母方の伯母がおり、彼女が時々アメリカの絵本を送ってくれることがありました。

そのうちの一冊のタイトルが “IN A PETTING ZOO” 。

そう、ふれあい動物園の事を英語ではペッティングZOOと言うのです。

 

ロバさんと

ヤギさんと

ウサギさんと

ペッティング❤

 

めちゃくちゃ健全!

どこがいけないのか全く理解できません!

 

さらに難易度の高いネッキングという単語さえも私は知っていたのです。

 

それは動物図鑑に載っていた一枚の写真。

 

複雑に首を絡ませた

キリンのネッキング

 

ただ、これが人間同士で可能なのかを確かめる必要がありました。

 

それ以来、姉と一緒に「ネッキング~」と言いながら首を絡ませる遊びが流行ったのは言うまでもありません。

 

 

ものみの塔協会は不必要に寝た子を起こすような書籍を発行すべきではないと思います。