カイが元気よく育つにつれてレオはもう手放す気はなかった…あたし達は『命の重さ』を知った…時は少しずつ流れて行きあたしもそれなりに風俗かキャバを繰り返していた…彼は彼で少しずつあたしを追い越して行き、あたしとはもうそぐあわない存在になって居た…あたしは何時も彼に『お前は学がないからね』と言われ続ける事がかなりの苦痛だったから金を稼ぐ事、綺麗で居ること、彼に見合う女で居る事しか無かった…彼の出張は長かったからあたしは心を休める為に1日限りやある人の愛人になったりしていた…可愛がって貰えるその一瞬が幸せだった…でも家へ帰れば虚しさしか残らなかった…でも彼に愛される為にはあたしは欲望を、優しさを求める日々しか送れない孤独でバカな女だった…1人の人を愛するのにこんなにあたしはあたしをダメにして行った…救いはこの子達があたしを必要としてる事だった…彼はあたしが必要なのか解らなかった…『ブランド』と言う女でしかなかったのかも知れない…
カイは中々おっぱいも飲めずあたしは一生懸命育てた…親父も足の重度の障害者だったからあたしは賢明にカイに接した。シェリーは中々カイの面倒を観ないからあたしは彼と交代であたしが夜仕事をしてる時は彼が観て、昼間はあたしが観ていた。カイは大丈夫か心配だった…レオは手放すつもりだったから買いてを探して居た。レオは元気いっぱいだったから安心してあたし達は手放すつもりで居た…少しずつ大きくなるにつれてレオがカイの世話をする様になった…トイレやご飯の食べ方などを弟のレオがカイの世話を観るようになりあたし達はレオを手放せなくなった…ジョー君やシェリーはそれを見守る様に2人はすくすく育ち始めた…あたしは命の大切さをすごく受け止めたし、こんなに大切に想う命はなかった…
あたしはふさぎ込んで居た中新しい命が芽生えた。何回かシェリーは出産をしてあたし達は『ブリーダー』をして居たから計算は出来ていた。今回はあたしが勘違いして居て朝シェリーの陣痛が起こった…彼に起こされあたしは出産の準備をした…あたしは彼から仕事を休め!と言われたので休み彼も休んだ…すぐに1人目が出てきた。しかし右手が曲がっていて小さい子だった…いつもはレントゲンで確認して何人居るか解った中の出産だったけど今回は確認してなかったから何人シェリーの中に居るのか解らなかった…時間はかかったけれど次の子は元気よく産まれてきた。あたし達は生命の重さを感じた…しかし奇形の子がでた限りブリーダーは終わりだったからその子にはカイと名付けた。健康な子は友達が名付けレオと言う子になった。カイは奇形な為中々おっぱいも飲めなくてあたしは何だかかなしくてこの子を守ると決めた…