鬼の筆 戦後最大の脚本家・橋本忍の栄光と挫折(文藝春秋) | らくちん道への道

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”全身脚本家”驚愕の真実!
『羅生門』、『七人の侍』、『私は貝になりたい』、『白い巨塔』、『日本のいちばん長い日』、『日本沈没』、『砂の器』、『八甲田山』、『八つ墓村』、『幻の湖』など、歴史的傑作、怪作のシナリオを生み出した、日本を代表する脚本家・橋本忍の決定版評伝。
著者が生前に行った十数時間にわたるインタビューと、関係者への取材、創作ノートをはじめ遺族から譲り受けた膨大な資料をもとに、その破天荒な映画人の「真実」に迫る。全480ページ

 

少し前にYouTubeで「八つ墓村」やっていて懐かしいと思っていたら、この本を発見。

 

偉大な脚本家である橋本忍さん。

 

勝新太郎さんが岡田以蔵を演じる「人斬り」は大好きな映画。

 

仲代達矢さんの「大菩薩峠」、「日本のいちばん長い日」とか語ればキリがない。

 

個人的に気になっていたのが、伝説の迷作「幻の湖」が出来た経緯について。

 

「幻の湖」は脚本だけでなく監督もしていた。

 

愛していた犬が死んだことと、人が走るシーンの「2001年宇宙の旅」の影響は理解できるものの、まさかの形で完成。

 

似たプロットの次作「愛の陽炎」も変な映画だったが、あれを若者向けに作ったというズレ感。

 

答えに近いものは理不尽な復讐劇である「霧の旗」にあったようだ。

 

「八つ墓村」の野村芳太郎監督のようなケレン味を強くすれば、もっと面白い作品になった可能性が語られている。