仮面ライダーウェポナ -3ページ目

仮面ライダーウェポナ

仮面ライダーの二次創作小説です。

正義、そして悪党である怪盗兼仮面ライダー『ウェポナ』は、過去の戦士の力を借りて悪を倒す!

「大いなる力ぁ、いただきにあがりやしたぁ!」
「お宝をいただいてください」




「………一応聞いとこう。それなに?」


「どうみてもガイアメモリでしょ?」


ですよね~。じゃなくて。


「なんでガイアメモリ?俺の仕事を増やす気?」


「安心してください、ただのオモチャです。」


「なおさら不可解なんだけれども。なんでオモチャもらってんの?んでその『K
』はなんの頭文字?」


「ふっふっふ~…聞いて腰を抜かさないでくださいよ?」


愛菜はガイアメモリを顔の横まで持っていき、ボタンを押す。



『ハッピバアアァスデエエェエ!!』


聞き覚えのあるセリフ。そして他のガイアメモリとは違う声優。



…『K』は『鴻上さん』の『K』でした。だから本当にありがとうございません
。


「どうですか?すごいでしょう!これで毎年誕生日を鴻上さんに祝ってもらえま
すよ!」


ここにきて最高のどや顔。ここまでこいつをうざいと思った日はなかっただろう
。


「……一年に一回しか活躍しないじゃないか……」


「ところがどっこい、これにはまだ他の機能が隠されているんですよ!」


今度はボタンを長押しする。



『ヒジョォー…に素晴らしいっ!』


あくまでも鴻上さん。


無言で二度目のどや顔を決める愛菜。なんで?なんでそんなに誇らしげなの?


「…メモリブレイクされたいのか?」


実の野郎、なんてもの作ってんだ。

宝の持ち腐れとはこのことかチキショー。
.




ピンポーン。


いかにもなチャイムにいち早く反応した愛菜は、玄関に駆け抜けた。


遅れて俺も向かってみると、そこには白衣をきた青年が。


「おう上杉、久しぶり。」


「…なんだ実か。」


この男──松本 実(マツモト ミノル)は一人の発明家である。


常に白衣を身に纏い、天パ・タバコがよく似合っている、腑抜けた男ではあるが
発明の腕だけは天下一品。


うちのかわいいメカレオン君も彼が作ったものである。


「で、今日は何のようだ?」


「愛菜ちゃんに頼まれてた物があってな…それを届けにきた。」


右手に持っていた長方形の物体を愛菜に差し出す。


瞬間でそいつを奪い取る愛菜。


「ほあぁぁ…これが…これが私の求めていた…ありがとうございます松本さん!
一生大事にします!」


「いやぁいいよそんな、玩具改造しただけだし。じゃあ俺は帰るな~。」


「またお越しくださいませっ!」


パタンとドアが閉じる。


よほど嬉しかったのか、愛菜はもらったそれを高々と上に掲げたり、回ったりし
ていた。


一瞬だけ見えたそれの正体は、真ん中に『K』とかかれた───



───どうみてもガイアメモリでした、ありがとうございません。



.




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四章.嵐嵐[あらしのまえのあらし]

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暗く、広い。


あるのは時々金属音のような音が響いてくる事とパイプ等が入り交じって出来て
いる障害物のみである。


ここはとある研究施設。


狭い通路を白衣を来た数人の男女が通り行き、広い部屋へと入っていく。


その広い部屋では約百数十人の研究員たちが、たった1つの『ソレ』の開発に努
めていた。



と───不意に『ソレ』から音楽が流れ始める。


完成した。その場にいた全ての人間が歓喜した。


………ただ一人の男を除いて。


男は『ソレ』の完成を見届けるとすぐさま施設を離れ、近くにある高層ビルへと
入っていく。


「何用だ?名を名乗れ!」


突如現れた男を、二人の警備員が止めに入る。



「蓮野だ、上のものと話をしにきた。」


男──蓮野の顔をもう一度確認すると、二人は失礼しましたと敬礼してから元の
配置につく。


エレベーターにのり、最上階まで登った蓮野の行きついた部屋の奥には、一人の
初老の男が回転するふかふかの椅子に座っていた。


「蓮野か、そろそろ来ると思っていたぞ。」


低く威厳のある声は、初老の男から出たものだった。


蓮野は頭を下げる。


そして体制を戻したあと、口を開いた。



「田所さん、おねがいします!俺に…俺にやらせてください!」



キィー…と音をたてながら椅子を回す。


そして初老の男は、もう一度頭を下げている蓮野にむけて、言った。



「誰が田所さんだ」
.








「はぁ…にしてもとんだ邪魔が入ったな。」


「いやあのタイミングで来なかったらこの小説方向性変わっちゃったんじゃない
?」


「お前とならそれもありだな。キリッ。」


「キリッって自分でつけるな。」


先ほどの戦いから約一時間が経過した。


ネガティブだった彼は後れ馳せながらやってきた警察に一般人のフリをして任せ
、俺たちは帰路を歩いていた。


三個しか残っていない俺の右手の芋羊羮がやけに重く感じる。


あれ、そういえば……


「なぁ、あのセルメダルって…やっぱ盗んできた訳?」


「うん、店員さんが逃げてていなかったもんでついうっかり☆」


「店員いなくたって防犯カメラは働いてんだぞ?」


「その点はぬかりないよ。店の前で売ってたマジックハンド使って死角からとっ
たから。」


「……さすがだな。なんか俺誇らしいわ。」


「そのくらいは当然だよ。あなたの…『怪盗トランク』の助手ですよ?」


「………愛菜、俺はもう『怪盗トランク』じゃない。
俺は───

───お前と二人で一人の怪盗、『怪盗M2』だ。」


「………そうだね。私と幹也さんは決して切れることのない絆で結ばれた相棒だ
もんね。」


「まあお前はあくまで助手だがな?」


はは、と笑いながら俺たちはあいた手を繋ぎながら夕陽とは反対方向に歩き続け
る。


そうだ、愛菜は俺の大切な相棒なんだ。


これから何が起きたとしても。俺はこいつと───


「ところで幹也さん、いい加減『怪盗M2』はダサいかと。」


「………俺だってそれは悩んでるんだよ………」



コイツ、俺の気にしていることを…!!


早急に新しい名前を考えなければ…


夕陽とは対極に、俺の心境は暗かった。


そして夕陽とは対極に。


俺の心境は明るかった。



.




「だぁっ!」


ネガティブに向けて一閃。


斬撃が飛び、途中経過で放たれた爆発オーラを破壊しながらネガティブにぶつか
る。


「ギェァァァ!?」


突如飛びかかる攻撃に耐えられず、ネガティブは怯む。


「今です、決め技どうぞ!」


「何でもありなこの世界くたばれ!」


チャリン、チャリン、チャリン…


残った三枚のセルメダルをメダジャリバーに投入し、レバーを引いて再びメロダ
ーにスキャンさせる。



『スキャニングチャージ!!』


メダジャリバーからはまたオーラの様なものが発せられ、それを持っている体に
力がみなぎる。


「はあぁぁぁぁ…!」


顔のすぐ右横に剣を構え、切っ先を向ける。


溜められる最大限に力を溜め、じっと相手を見据える。


そして───


「せいやあぁぁーっ!」


縦一閃。


切り先に合わせて空間がずれ、再び戻る。


「ギェアアアアァァァっ!!」



ズドオォォン!と激しい音と共に、爆風が込み上げる。


その場にはバンダナを巻き、シャツはズボンにしまい、いかにもな感じのオタク
の格好をした青年が倒れていた。




「そら、希望通り爆発させてやったぜ?」
.