クリテリウムバーのセッティング | クロモリロードで走ろうよ

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10代の時にはじめて乗ったクロモリロードが、速く、遠くへ、そして楽しく走ることを教えてくれた。 25年以上のブランクのあと、再び愛車に選んだのはやっぱりクロモリロード、そしてロングテールバイクだった。



皆さんこんにちは。昭和のロードレーサーシリーズ、今回は現代のロードバイクでは全く見かけなくなってしまったクリテリウムバーのセッティング方法を。ちなみにマースバーも基本的なセッティング方法は同じです。





ロードレーサーのハンドルのセッティング、ポジションの出し方にはいろいろな考え方があり、また走る時のシチュエーションもあるのでどれが一番正しいとも言えないので、これはあくまでも自分の好みのセッティングだということを最初に断っておきます。







平地のコースを高速で周回するクリテリウムと言うレースによく使われたクリテリウムバー。クリテリウムはスタートからゴールまで、ほぼ下ハンドルポジションのまま走り切ってしまうレースだ。そのためクリテリウムバーは下ハンポジションで使いやすいように作られている。










クリテリウムバーの最大のメリットは下ハンでダンシングした時にバーの肩に腕が当たらないということ。写真は奥が一般的なマースバー(シャローバー)手前がクリテリウムバーだ。ハンドルの肩の部分が丸くなで肩になっているのがわかるかな
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まあ、レースを走らない自分にはバーに腕が当たろうが大した問題ではないのだけれど、当たらない方が断然快適に走れるんだからいつも選ぶのはクリテリウムバーだ。












Kpon11がいつも使っているのはチネリMod.65クリテリウムバー、それの380mm幅を使うのがお約束。平地主体の高速走行レーサーだから空気抵抗軽減を狙って狭い幅のバーを選ぶのが昭和の雰囲気。
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ステムは同じくチネリの1Rの110mm。バーをクランプするためのボルトが隠し止めになっている優美なデザインで昭和時代には人気のステムだった。










まずバー下面の直線部を地面と水平にセットする。現代のセッティングだとここはハンドル上部を水平にしてるね
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ブレーキブラケットの高さはレバー下部がバーの直線部の延長線上にくるようにする。こうする事で下ハンでのブレーキングが一番やりやすくなる。











ハンドルの角度はこのボルト一本で調整する。
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クランプ部分がステムと一体化しているのでステムを交換する時は結構大変









ステムの高さはこの引き上げボルトを緩めると変えることができる。
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スレッド式のフォークはヘッドパーツによってフレームに固定されているからステムを外してもヘッドはバラバラにならない。











引き上げボルトを締めることによりこのウスがステムのコラムを押し広げ、フォークコラム内部で固定される
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そういう構造とステム本体の細さゆえ大きな力がかかるとステム自体がしなりやすい。













もちろんブレーキケーブルはバーに巻き込まず触角のように露出させる。これも昭和スタイル。実はケーブルをバーに這わせるとハンドリングが重くなってしまうんだ。
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現代ロードバイクだと大きくて重たいSTIのレバーと、ブレーキとシフト合わせて4本のケーブルがハンドル周りにある事で、重たくてクセのある独特のハンドリングになってしまっている。
一方、変速がWレバーでハンドル周りに無駄なケーブルのない昭和スタイルのロードレーサーのハンドリングは驚くほど軽い。










バーテープは薄手のものを思い切り伸ばしながら薄く薄く巻いていく。なぜなら太いハンドルってかっこ悪いからさ。
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鉄フレームに手組みホイールとしなやかなチューブラータイヤ、そしてスレッドステムと1インチコラムのフォークを組み合わせた車体は路面からの余計な衝撃をしっかり受け止めてくれるから、分厚いバーテープを巻く必要もない。







現代のカーボンバイクは高い剛性を確保するために極太チューブのフレームやオーバーサイズ仕様のヘッドやBB周りになっていて力のロスが少なくて楽に速く走れるかもしれない。

昭和スタイルのロードレーサーは現代の基準で考えると古い設計で頻繁なメンテナンスが必要だったり、組み付けにちょっとしたコツがいるかもしれない。
でも一つ一つのパーツをしっかりと組んでそれぞれをきちんとチューニングした昭和時代のロードレーサーの乗り味、コーナリング時の安心感や気持ち良さはフルカーボンの最新のロードバイクといえどもそうそう出せるものではない。








スローピングフレームにはいろいろとメリットがあるのかもしれないけれどかっこいいのはやっぱりこっち
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トップチューブとステム、ハンドル下部がすべて水平ってのがロードレーサーってもんです





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