みなさんこんにちは、ロードバイクとロードレーサーの違いはもうわかったかな?
つまりロードバイクってのは現代風の自転車のことで、ロードレーサーってのは昭和スタイルの鉄チャリの事だね。
じゃあ今日はその違いをもっと詳しく考えてみよう。
ロードバイクとロードレーサーの違いってハンドルポジションにあると思うんだ。STIなど変速機構がブレーキレバーについているロードバイクの場合、走っている時に常用するのはブラケットポジションだ。そしてブラケットはかなり高くて近い位置にセットする。
昔ながらのWレバーを使ったロードレーサーのブラケットはかなり低くて遠い位置にセットする。
ロードレーサーの場合、ブラケットポジションを常用するというのはあまりない。ハンドルの形とブラケットの位置をよく見てみると、ロードレーサーのハンドルの場合はブラケットが一番遠い場所にある。
つまりここを常用するのは体勢的に辛いんだ。さらにシフトをする場合もWレバーからは一番遠い位置になるからやりにくい。
昭和時代のレース用自転車であるロードレーサーにはだいたいマースバーを使う事が多い。これは今で言うところのシャローバーだ。
形状はシンプルでスマート。これぞドロップハンドルと言う形をしている。
また、ハンドルの肩の部分が丸みをおびているクリテリウムバーというのもある。
トラックレーサーのハンドルのような形をした、ほぼ下ハンポジション専用バーだ。自分はこれが好きで長年愛用している。
クラシックな形状をしたマースバーの場合はブレーキブラケットの少し手前、ハンドルの肩の位置を握る方がしっくりくる。
クリテリウムバーの場合、下ハンダンシングをした時に腕がハンドルの肩の部分に当たってしまわない様に肩の部分は丸くなっているので肩は持ちにくいけどね
現代のアナトミックやアナトミックシャローバーの場合、数値上同じドロップやリーチの寸法でも、下ハンドルを握る位置は近くて高い。ハンドルの形状がマースバーやクリテリウムバーとは違うからだ。
自分も以前は現代的な形をしたハンドルバーをいろいろ試してみたんだけど、下ハンドルを握った時のポジションがしっくりこなかった。
結局クラシカルな形をしたマースバーやクリテリウムバーが使いやすかったんだ。
さあ、ここで今日はちょっと真面目に考察してみよう。
バーの形状の違いによるポジションの違いだ。
画像をクリックして拡大
これはバーを横から見た図だ。
左からそれぞれマースバー(シャローバー)、アナトミックバー、アナトミックシャローバー、コンパクトバーだ。
リーチ寸法とはステムからのバーの奥行きの長さ、ドロップ寸法はステムからのバーの落差だ。
コンパクトバーを除いて、それぞれのリーチ、ドロップの寸法が同じになるように図にしてみた。
黄色い部分は下ハンドルの時に握る位置だ。
ここで面白いことがわかるんだけど、現代主流のアナトミック、アナトミックシャローに比べてマースバーが下ハンドルのポジションが一番低くて遠い。つまり同じステムの高さ、ステム長でマースバーを使った場合が一番低くて遠いポジションをとることになる。
この図では、アナトミックシャローバーとマースバーを重ねてみた。ブレーキブラケットの位置に注目。
アナトミックやアナトミックシャロー、コンパクトバーなど現代風のバーを使った場合、STIのブラケットはかなり高い位置にセットするのが普通だ。高くて近い位置にあり、さらにシフトもしやすいのでここが巡航ポジションとなる。
それがマースバーだとブラケットはかなり低いくて遠い位置になる。やはりこの状態での常用は辛い。ブラケット手前のバーの肩を握ると少し楽なポジションになる。やはりここが巡航時のポジションになる。
昭和の頃、ロードレーサーでブレーキブラケットを握って走る場面はわりと限定されたものだったと思う。上りでのダンシング、ちょっとした加速でのダンシング。少しの力がほしい時ぐらいだったんだよね。もっと力がほしい時は下ハンドルでもがくからね。
現代のロードバイクでみんながブラケット持って走っているのがなぜかよく分からなかったんだよね。でも自分が現代の「ロードバイク」に乗って感じていた違和感の一つがコレだったんだ。と今回文章にしてみて改めて確認できた。
ロードバイクとロードレーサー。どっちがいいってもんじゃないけど、自分が好きなのはもちろん昭和のロードレーサーだ。
やっぱりこっちの方がかっこいいからさ