最近ジワジワと人気上昇中の自転車といえばもちろんファットバイク。
そしてもう一つの人気者といえば29erSS。
29インチのシングルスピードMTBのことだ。
そしてその二つのいいとこ取りをしたのがシングルスピードファットバイクだ(略してSSFB)
ファットバイクの良さってなんだろう?
極太低圧タイヤの圧倒的なトラクションの良さかな。
太いタイヤがグニャリと変形しながら地面をつかむ事で普通のMTBでは走れない所も難なく走破してしまう。タイヤのブロックでグリップするんじゃなくてあくまでもタイヤが変形することで得るグリップだからトレイルを傷めることも少ない。つまり自然に優しいんだよ。
じゃあシングルスピードMTBの良さは?
頑張らなくてもいい所かな。
ギヤを変えることができないから、どんなに頑張っても乗って進めない場合がある。そんな時は素直に降りて押して進む。難しいテクニックとかそういうの要らない。ただただ押して歩くスキルのみが必要なだけ。つまり自分に優しいんだよ。
この二つの優しさを融合した乗り物がシングルスピードファットバイク(SSFB)なんだ
このSSFB 、こんな風に組まなくてはいけないとか決まりは無いけど自分の場合は基本的にユルーいパーツをセレクトしてる。
往年のツーリング車のような革サドルを使ったりしてね。泥や濡れたりすることが多いMTBに普通は革サドルは使わないんだけど、これを使うことで山を走る時に攻めモードにならなくなる。つまりガツガツ走らなくなるということなんだ。
べダルなんか一番安い奴をつけてる。別にレースじゃないんだからこれでいい。
それと、河原とか砂浜を走ることも多いからキチンとメンテをしてても気付かずに錆びさせてしまう事も多いんだ。
でも、ブレーキだけはコレを使う。マグラ マルタのコントロール性の良さは一度使ってみれば納得できる。ロック寸前のブレーキが一番効く領域でのコントロールが抜群にいい
絶対的な制動力ならば他にもっといいものがあるだろうけど、山を走る時に大切なのは絶対にタイヤをロックをさせないことだ。ロックしてえぐられた地面はやがて雨の侵食作用で深い溝になってトレイルを壊すことにつながる。
ファットバイクの極太タイヤは接地面積が広いから面圧が低くなり、地面に優しく接するので
普通のMTBのブロックタイヤよりもトレイルを痛めにくいというメリットもある。
パグズレーをシングルスピード化する前、山チャリをしている時にファットバイクは重くて大きくて取り回しがしにくいと感じていた時期があった。でもこれは普通のMTBと比べていたから。
ファットバイクは普通のMTBみたいな走らせかたじゃ大きくて重いというデメリットばかりが目立ってしまう。
ホイールが大きくて重たいファットバイクは基本的に安定型の走り方をする。26インチMTBのようにクイックに走る事は苦手だ。だからそれを求めて走ると辛くなる。
ファットバイクが本領を発揮するのは例えばガレ場の下り。タイヤの空気圧を思い切り下げてクッションを効かせさらにグリップを稼ぐ。
そうするとクロモリフルリジッドの車体とは思えない走りをしてくれる。ゴロゴロ石の転がった地面も階段状の段差も難なく越えていく。
ファットバイクを選んだ時点で、軽さとか取り回しの良さとかクイックな乗り味とかバッサリ切り捨てて考えた方が楽しく走れるんだ。
里山のたいしたことのない登りをゼエゼエいいながら登る。疲れたら押せばいい。景色のいい所では休憩して。でも道なき道に出くわしたら勢いで下っちゃう。そんな走り方が意外と合うんだよSSFBには。
それぞれのチャリのキャラクターに合わせた乗り方、フィールドで遊べば思った以上の楽しさがある
シングルスピードファットバイク(SSFB)って本当に楽しい乗り物なんだよねー