ボスフリーってなんだ? | クロモリロードで走ろうよ

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10代の時にはじめて乗ったクロモリロードが、速く、遠くへ、そして楽しく走ることを教えてくれた。 25年以上のブランクのあと、再び愛車に選んだのはやっぱりクロモリロード、そしてロングテールバイクだった。

みなさんこんちゃーす。主流ではなく傍流、いまではすっかり人気がなく需要のないパーツ達がいっぱいの当ブログへようこそ。では今日も懐かしいパーツ、略して 「懐パー」のコーナいってみましょう












まずはいまはほとんど絶滅してしまったボスフリーさんの登場です
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ボスフリーとは今のカセット式のフリーが登場する前に主流だったパーツです














ボスフリーというのはスプロケットとフリーホイール本体が一体式になっている旧式のパーツ。










現在の主流のカセット式フリーホイールはハブとフリーホイール本体が一体式になっている。カセット式のメリットはスプロケットが一枚一枚に分解ができてトップ以外の歯は共通化されているから(のちにトップの歯も共通化された)歯数の設定が自由に出来るということだったのだけど、現代の多段化と、軽量化の為に分解ができにくくなったことによってそのメリットは薄れてしまった











これは初期デュラエースの6段ボスフリー、70年代後半から80年代初頭の頃のもの、13-14-15-16-17-18Tの6段超クロースレシオだ
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今ではありえない歯数の設定だけど、当時の変速機は現代と比べると構造上余り大きな歯数のスプロケットを付けることができなかったこと、そして重たいギヤを根性で踏み倒すというプライドを当時のチャリ乗り達が持っていたことも影響している。当時、年上のチャリ仲間がこれつけてて、その小粒のサザエみたいな形がかっこいいと憧れたものだ















裏側から見てみるとこんな感じ、スプロケットのフリーホイールが一体になっている。取り付けるときはフリーホイールをハブに直接ねじ込む
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そのネジの規格は3種類あったのだけど共通化されていて、規格さえ合えばカンパのハブにシマノのフリーをつけることも問題なく可能だった。














モンキーレンチの下側左がボスフリー抜き工具、右側は現代のシマノのカセットフリー抜きだ
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ボスフリー抜き工具は各メーカーによって違い、各社用をそれぞれ揃えなければいけなかったのは現代と変わらない

















これは懐かしのサンツアー パーフェクト 6段
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早速こいつを外してみよう。フリー抜き工具をフリー本体の切り欠きに合わせて


















それを抜けないようにクイックシャフトで固定して
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モンキーレンチで回す
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固着していることも多いのでそんなときはジワジワ力を加えるのではなく、プラスチックハンマーでカン!と衝撃を与えた方が外れやすい













いったん緩んだらあとは指でも外せる
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外れたボスフリー
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ネジ部分に黄色く見えるのは固着防止用のグリースだ。アルミのハブ本体に鉄製のフリーなど、異なる金属同士をねじ込むときは電食といってアルミが腐蝕して固着してしまいやすいから必ずグリースを使うのだ














さて、今回の「懐パー」お楽しみ頂けたでしょうか?キャリアの長い方には懐かしく、浅い方には新鮮な驚きでしたでしょう。それでは次回の懐パーをお楽しみに