看護師さんが待ち合い室に入ってきた。
先生から話がありますので
ご家族の方こちらへ
通されたのはさっき診断結果を聞いた部屋。
やはり左の脳が腫れてきました。
切除しないと右の脳を圧迫してしまいます。
彼の家族と私
声を圧し殺して泣いた。
とうとうきたか。
切除してしまえばもう目が覚めないかもしれない。
後遺症はほぼ確定。。
いざその現実をつきつけられたとき
私も即答できず
泣くことしかできなかった。
先生は焦っているように見えた。
一刻でも早く処置をしなければ
今以上に脳が腫れて正常な機能さえも奪われてしまうから。
彼のお父さんが
頼れるのは先生だけだから
よろしくお願いします。
そう言ってまた待ち合い室へ。
私は自分の両親へ連絡した。
両親はまたすぐに引き返すと言ってくれたが
彼は絶対に大丈夫だから。
逆にお父さんとお母さんが居ると私が甘えて泣いてしまうから来なくていいよ。
もし何かあったときに来てくれればいいから。
そう伝えた。
気づいたら5時だった。
施術が終わりまたいつもの部屋へ。
先生が脳の模型を手にして
説明を始めた
今切除したのは
最初の出血で損傷してもう機能できない部分を切除しました。
現時点では視野が1/4見えなくなることと
右耳が聞こえないです。
それを聞かされた時
凄く安心した。
もしもっと酷ければ目が見えなくなったっておかしくない
耳だって両耳聞こえなくなるわけじゃなかったから。
希望が見えた。
もちろん右半身の麻痺は残る可能性はあっても
全身麻痺ではない。
そう思った。
あとは2週間、彼が頑張って命を保ってくれれば。。。
そのためには私たち家族が応援しなくては!
そんなことを考えていると
彼のお母さんや妹さんから
前兆はなかったの?
健康診断はどうだったの?
こんなことが起こる以前になんで病院に行かなかったの?
そう言われた。
自分が責められてるように感じた。
5年彼と過ごしてきた。
でも一緒に住んでいたわけでもないし
会社の健康診断で脳なんて調べないし
ましてや36才でくも膜下出血になるなんて考えてもなかったからこれ以前に病院にいくわけない。
病気とは無縁な私たち。
元気しか取り柄がない私たち。
彼の家族の言葉は正直辛かった。
私だって前兆があればすぐ病院に連れてきてたよ。
私のせいで彼はこうなってしまったの?!
そう思いながらも
実際5年もお付きあいさせてもらっていたのに
なにも気づけてあげられなかった自分に
怒りをおぼえた。
情けなかった。
私は彼の何を見てきたのかな。
もしかして、私と一緒にいた時は
痛みをガマンして言えずにいたのかな。
私が我慢をさせていたのかな。
私がもっと早く気づけていたら。
私が彼のことをもっと観察してたら。
だんだん罪悪感でいっぱいになり
彼の家族に
私がもっと早く気づいて病院に連れてきていたらこんなことにはなってなかったです。
本当に申し訳ございません。
と言うと
彼のお母さんはうなずいていた。
お母さんは私のせいだと思ってるんだなって
凄くさびしくなった。
でもこうなってしまったから
先のこと、彼を応援することだけを考えることにした。
看護師さんがきて
彼と面会ができると言われたのでまた
ICUへ向かった。
さっきと変わらず呼吸器をつけ
呼吸をしてるのではなく
息をさせられている状態だった。
またみんなで声をかけた。
お母さんはまた
なんでこんなことになったの。
その言葉が私には
なんでもっと早く気づいて病院に連れていかったの?
そう聞こえた。
何回も何十回も同じ言葉を繰返し
そのたびに後悔と悲しさという名の石ころを
投げつけられているように感じた。
くも膜下出血③ |n@n@のブログ
http://s.ameblo.jp/kpc773/entry-12152266569.html