小西正敏『新しい季節』 | 写真家・小澤太一の『logbook』

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小澤太一のなんでもない毎日の記録集

小西正敏さんの写真展『新しい季節』がニコンサロンで始まったので、早速初日に伺いました。

小西さんは北海道・網走在住のアマチュア写真家です。2011年に子どもが生まれたのを機会に写真を始めたそうで、2014年に僕が日本カメラのフォトコンテスト・ビギナーズ部門の審査を担当している時に毎月応募してくれて、見事年間優秀作品賞を獲得した猛者です。

 

その後、彼は上のカラープリント部門になってもコンテストの応募を続け、メキメキ実力をつけて2017年には年間1位になったので、誰が見てもうまい写真を撮ることは間違いないはず。

<年間1位ということで代表して挨拶している姿。普段の仕事を真面目にやっているのかわかりませんが、とにかくスピーチは審査をしている写真家よりも断然うまかったです>

 

そんな彼は2019年にルーニィで個展『Northern Life』を開催。彼が住むオホーツクの暮らしを縦軸に、彼が写真を始めたきっかけの息子を横軸にして組まれた写真展です。僕はその時、日本カメラの審査のご縁で(?)、なぜかギャラリートークをやらされました(笑)。その時のブログはコチラ。

 

2020年8月、時はコロナの緊急事態宣言でまったく世界が動かなくなったタイミングのこと……。僕は娘と北海道を旅していました。北海道の真ん中・美瑛あたりにいる時に、ふと小西さんのことを思い出し、そう言えば昔、『ぜひ北海道に遊びに来て!』と言われていたので急に連絡してみました。網走と美瑛なんて、同じ北海道だからすぐに違いない、と思っていたからです。今ならわかりますが、そこそこ遠いです……。でも小西さんはたぶん早朝から車を走らせて、僕と娘に会いに来てくれて、短い時間だったけれど一緒に美瑛や富良野あたりで写真を撮りました。『冬の景色も先生に見せたいなぁ』と言ってくれたけれど、寒いところは大嫌いだった僕は『いいっすね〜ぜひぜひ!!』とニコニコしながら軽くやりすごしていました。

 

その後、娘とキャンプ旅をしている時にも小西家総出で遊びに来てくれて……

2021年に北海道で凱旋写真展として開催した写真展にも娘連れて遊びに行き……

最近ではあれほど嫌いだったどっぷり寒い冬の景色も、なぜか共に見ていたりしています。

冬の山を一緒に登ったり……

流氷の上を歩いたり(たまに落ちたり!?)……

 

そして冬の森で食べるカップラーメンの美味さも、彼から教えてもらいました。

そんな彼が、満を辞して開催する今回の写真展。やっぱり被写体のひとつは、息子なのです。

詳しい説明をするよりは、ぜひ会場で見てもらいたい写真展です。思春期、恐るべし!そして小西さんの根気も恐るべし!!長く続けることの大事さがよくわかります。

 

写真集にサインを書いてもらいました。こちらもぜひ手に取ってみてください。

写真展は7/17まで。詳細は以下にて。

【最近見た写真展】

185:『新しい季節』小西 正敏<ニコンサロン>

186:『不在と気配のあわいで』副田 道子<ニコンプラザ>

187:『懐かしいサンゴの庭園』白子森海<ニコンプラザフォトスクエア>

188:『続・硝子屋』岩見芽依<koma gallery>

189:『交差する物語 本橋成一とロベール・ドアノー』<東京都写真美術館>

190:『人間讃歌』田沼武能<東京都写真美術館>

191:『gradation』REMBRANDT<ソニーイメージングギャラリー>

192:『瞬のとき』楽写会<富士フォトギャラリー銀座>

193:『NPO土方巽記念秋田舞踏会』<富士フォトギャラリー銀座>

194:『彩りの世界18』フォトクラブ彩<富士フォトギャラリー銀座>

195:『私の家族』浅田政志<キヤノンギャラリー銀座>

数字は4月から見た写真展の数です。