Seeing is Believing | 写真家・小澤太一の『logbook』

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小澤太一のなんでもない毎日の記録集

Seeing is Believing・・・

高校の時に、英語の先生から教わった諺です。

百聞は一見にしかず。

あの時、『英語なんて別に・・・』なんて思っていた、
今よりも20は若い当時のタイチショウネンに、
『しっかり勉強しなさい!!』って、
脳天チョップを喰らわしたいくらいの気持ちでいます。

えぇ、二週間ほど、海外に行っていました。

どこに行っていたかというと、
2011年夏に写真展を開催した『チビッコハウス』です。

アフリカ大陸最南の、南アフリカ共和国の中にある内陸国、
レソト共和国にある孤児院です。

全国のキヤノンギャラリーで開催したあの写真展も、
とても多くの人に見てもらって、僕としてもうれしかったです。

写真展で一段落ですが、その後も時々、遊びに行ったりしていました。

みんなの顔を見たいですからね。
小澤太一の『ホントはUNHAPPY DAYS 』
去年11月にも実は行っていて、それからとても大きな変化がいくつもありました。

そのことに関してはまたいつか・・・

それにしても、アフリカに行くと日本で生活している時と違って、
『生きる』ということをダイレクトに身体で体験させられます。

今回も、何人かの子の姿を見なくなり、
どこか外国にもらわれた子もいたり、
また数人はエイズで亡くなってしまう子もいたりで・・・

片手にも年齢が満たない子どもたちが
エイズのために・・・という事実は
日本ではほとんど目にする機会がないかもしれませんが、
でもレソトでは、確実にすぐ側にあるんですよね。

それを子どもたち自身も、自分の仲間が
『He is HIV・・・』ということを知っている事実。

ショックという言葉が正しいのかわかりませんが、
そのことを知るだけでも自分自身が衝撃を受けるのを感じます。


また食べる、ということについても
いろいろ考えさせられます。

今回の僕の旅で、もっともゴージャスだった時のご飯。
衛生面については、もうノーコメントとしか言えません。
小澤太一の『ホントはUNHAPPY DAYS 』
なんと、ポテト付き~~!!!とみんなで喜んで食べました。
たった一つしかないスプーンは、僕に譲ってくれて。
ちなみに僕はレソトに行ってから、
手だけでご飯を食べるのが気にならなくなりました(笑)
初めての時は、いろいろ気になったのですが、
そんなことも言ってられないですからね。

帰国してから体重計に載ったら
ひさしぶりの39キロ台でした・・・(秘)
まぁ、しょうがないですよね。

今、日本はとても暑いですが、
レソトはアフリカ大陸の最南なことで
南半球、つまりウインターシーズンなのです。

街中でも夜は氷点下になり、
水たまりには氷が張ります。

そんな中、暖房も無い部屋で
薄いブランケット一枚を頭まで冠って
眠りにつくわけです。

これは明け方には寒くて寝られないくらいです(笑)

お腹と背中にホッカイロを貼るのですが、
それでも全然寝られない・・・

でも文句は言えません。

そのブランケットでさえ、
きっとルームメイトが普段は二枚使っているうちの一枚を
僕のために貸してくれたと思うんですから。

この生活が嫌なら普通のお金を出して、ホテルに泊まればいいだけ。

でも、それでは見えないことが、
ここで彼らと一緒に生活することで感じられると思うんです。

Seeing is Believing・・・


レソトの大きさは、四国よりもちょっと大きいくらい。
なんと今回は奮発してレンタカーを借りちゃったので、
毎日、国中をあっち行ったりこっち行ったり・・・
日帰り700キロ(しかもかなりの山道・涙)なんていう、
かなりハードなことも。
小澤太一の『ホントはUNHAPPY DAYS 』
ほら、こんな雪も。
じつはここは標高が3200mくらいあって、
風のため、雪が積もらないくらい・・・

だから、相当相当相当、極寒です。
間違いなくマイナスフタケタですが、
もう外に出るといろいろ痛くて痛くて・・・

そんなこんなな旅でしたが、今回の旅全体では、トイレで用を足すよりも
外で用を足した数の方が倍くらい多かったです(笑)

もちろん大も(秘)

羊や馬以外、誰も見てないですからね。

ヘイキヘイキ。

そして、お風呂どころか、シャワーも二週間浴びれませんでした。
たまにウェットティッシュで身体は拭きましたが、
『おぉ、こんなに茶色になるかぁ!』と思うほど。

白いウェットティッシュが茶色くなるほど、
なんだかうれしくなります。

日本ではなかなか体験できないこと。

Seeing is Believing・・・

帰国の挨拶の代わりに。
2013/8/21 AM 4:00 TAICHI-KOZAWA