白井明大(しらいあけひろ)さんの 「日本の七十二候を楽しむ」 この本で、日本の旬のものを一緒に学びましょう。
日本には四季があり、二十四の気という季節があり、七十二もの候という季節もあります。
昔の人は、そうした季節の移ろいをこまやかに感じとって生活していたのでしょう。
その39 立秋(りっしゅうの末候: 蒙霧升降す 「のうむしょうこうす: 深い霧がたちこめるころ。」
新暦では、およそ八月十七日~八月二十二日ごろ
候のことば 旱星(ひでりぼし) 八月の夜空には、かって豊作を占った星があります。
赤く輝く旱星と呼ばれる星。 火星、牛飼座のアルクトゥルス、さそり座のアンタレス。
その内のアンタレスが赤く輝くほど、その年は豊作になるといわれたそうです。
旬の魚介 真だこ 一説によると 「た」 は、手 「こ」 はたくさんという意味で 「たこ」 の名がついたとか。
日本で食べられている たこ は比較的南方にいる真だこと、北方にいる水だこが主。 真だこの旬は、六月~八月。
旬の野菜 新しょうが 江戸時代には、八朔(旧暦の八月一日)をしょうが節句として神社で市が開かれていました。
辛みが強くなく、すっきりした香りが特徴です。
旬の草花 水引(みずひき) 上から見ると赤く、下から見ると白い花が、細長い花穂に点々といくつも咲いています。
そのようすが祝儀の水引に見立てられて花の名前になったそう。
旬の虫 おんぶばった 名前の通り、メスがオスをおんぶしている交尾の姿を目にする、おんぶばった。
オスが小柄で、子どものころは、親子かな? と思っていた人も多いのでは。
旬の兆し 樹雨(きさめ) 濃い霧の林を歩いていると、木の葉から雨が落ちてくることがありますが、それが樹雨です。
葉や枝についた霧の粒が、しだいに大粒の滴になって地上へ落ちてくるもの。
水引の花
今年は桜を観に出かけましょう。