番外 福岡県那珂川市の市昇格に貢献している博多南線の、4両編成運行→8両編成運行がメイン | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 福岡県福岡市の博多駅から、春日市の博多南駅を結びます博多南線は、博多南駅に隣接します福岡県那珂川市のJR西日本博多総合車両所への回送線を使用しました路線として平成2年に開業しておりまして、以来福岡からも自動車・バスを使いましても30分以上かかっておりました那珂川市が10分以内で結ぶ事ができるようになっております。
 
 その結果、博多駅からも近くなっている事で那珂川市の発展に大きく貢献しておりまして、その結果タイトルにもありますように令和2年10月1日にはついに筑紫郡那珂川町から那珂川市に昇格するに至っております。
 
 博多南駅構内の姿です。博多南駅と言いますと、隣接に博多総合車両所がありますので、画像のようにN700系新幹線電車などと言った形式の車両の姿を見る事ができておりまして、特に「のぞみ」向けの車両はJR西日本の車両に加えましてJR東海の車両もありますので、大変目立っている事がお分かりいただけます。
 
 (JR東海所有、N700A系新幹線電車X68編成)
 
 博多南駅の改札・切符売場です。改札機や自動券売機もJR西日本向けのタイプを使用しておりまして、九州福岡県にありながらもかけ離れたような姿を見る事ができるようになっております。ちなみに、券売機では山陽新幹線の一部区間の乗車券・自由席特急券は発売しておりますが、ほとんどの販売区間はJR九州の北部九州地区の区間を販売しておりまして、こう言った所は福岡県の駅である事を伺わせる姿ではないかと思います。
 
 (改札口)~JR西日本向けの自動改札機です
 
 (自動券売機)~JR西日本向けの自動券売機です
 
 また、この駅の道を挟んだ所にバスターミナルがありますが、この間に春日市・那珂川市の境にもなります。実際に駅からバスターミナルへの通路の所に「ここから那珂川市」の看板も見られておりまして、この駅周辺が両市にまたがる所に設けられている事がお分かりいただけます。
 
 (左が春日市、右が那珂川市です)
 
 
 そんな那珂川市の市制施行に大きく貢献しております博多南線は、後述のように使用車両に新幹線車両が使用されておりますが、扱いは在来線扱いとなっております。したがって、この路線の運営はJR西日本が行っておりますので、JR西日本の路線の中では最も真西の在来線という事にもなっております。そのため、運行速度は120キロとなっておりますが、同区間を運行しますJR九州が運営します九州新幹線も同様に120キロの制限がかかっておりまして、全列車がこの区間ではその速度での運行となっております。
 
 
 この博多南線の特徴と言いますと、使用車両に新幹線車両を使用しているのが大きな特徴でもありまして、使用車両はファンの間では現在も大変人気があります500系新幹線電車、「レールスター」の愛称が付けられております700系7000番台新幹線電車、そして九州新幹線の直通用として導入されまして、グリーン車も連結されておりますN700系新幹線電車(「さくら」用8両編成)と、現在は3形式の新幹線電車が使用されておりまして、「さくら」用N700系新幹線電車には運用の都合でJR九州の車両も使用する場合もあります。
 
 (500系新幹線電車)
 
 (700系新幹線電車「レールスター」)
 
 (N700系新幹線電車)~「さくら」用8両編成
 
 これら車両でもお分かりいただけるのではないかと思いますが、博多南線は平成24年のダイヤ改正におきまして、全列車が8両編成となっておりまして、その分着席定員も増えております。そのため、接続します山陽新幹線でも同様に全列車が8両編成以上での運行に統一されておりますので、この博多南線の全8両化もわからなくはないような形になっているのが現状でもあります。
 
 
 しかし、以前は山陽新幹線との関係もありますので、4両編成での運行も存在しておりました。今回ここからご紹介しますのは、博多南線の柱にあります時刻表に書かれておりました姿を参考にしまして、8両編成運行がメインへの変化に関しまして皆様にご紹介してまいります。
 
 
 まずご紹介しますのは、平成20年当時の時刻であります。この画像をご覧いただきましてもお分かりいただけるのではないかと思いますが、4両編成の本数は博多南駅発で16本(平日)と、多くの本数が運行されている事がお分かりいただけるのではないかと思います。さらに、現在主流となっております8両編成も、この年のダイヤ改正より700系新幹線電車「レールスター」が博多南線で運行を開始されたばかりでもありましたので、3本と少なかったのもわからなくはなかったでしょうか。
 
 
 この当時の運行列車は、編成が4両・6両と短縮されました、画像の100系新幹線電車がメインで運行されておりましたが、さらに0系新幹線電車も博多南線で運行されておりまして、まさに最後の活躍の場の一つとしてこの路線での姿が見られておりました。しかし、その0系新幹線電車もこの年全車が運用を離脱しておりまして、画像の団子鼻の姿はもう見る事ができなくなっております。
 
 (100系新幹線電車)
 
 (0系新幹線電車)~登場時の塗装に変更されております
 
 
 こちらの画像は、平成23年3月の改正後に撮影しました時刻表でありますが、この改正をもって100系新幹線電車で運行されておりました4両編成は運行終了、この結果6両編成・8両編成の2区分のみとなっておりまして、「ミニ新幹線」の最低両数は6両編成という事になっております。尚、この改正ではこの改正で運行を開始しました「さくら」用のN700系新幹線電車も1本博多南駅発(7:49発)では運行されておりました。
 
 
 さらにこちらの画像は、この年の10月に撮影しました時刻表でありますが、その下の画像にあります100系新幹線電車の運用などをN700系新幹線電車に移行した事もありまして8両の割合が多くなっております。ちょうど画像横にはN700系新幹線電車の姿がありますが、このように日中でも見られるようになっておりました。
 
 (青で見られる部分が新たにN700系新幹線電車による運行を表します)
 
 (100系新幹線電車)~登場時の塗装に変更されております
 
 
 そして、平成24年1月に撮影しました時刻表でありますが、N700系新幹線電車(8両編成)の増備によりまして8両編成の割合がさらに増えた事から100系新幹線電車もついに朝の1本のみ(6:51発)となっておりました(博多駅発は2本のみ)。それほど6両編成の割合も大きく減りましたが、この時はまさに貴重であったというのが記憶にある所でもあります。
 
 
 こうして、この年の3月改正でついに全列車が8両編成となりましたが、暫定的であった事もありまして、上の画像の時のようにN700系新幹線電車が多く運行する事はなくなっておりました。尚、その後再びN700系新幹線電車は運行されるようになっておりまして、現在は博多南駅発・博多駅発各1本(2835A(博多駅発)・774A(博多南駅発))となっております。
 
 (博多駅発の博多南駅行き(鹿児島中央駅発5412A→2845A)~平成26年撮影、現在鹿児島中央駅発の場合は5406A→2835Aで存在しております
 
 
 今回は、博多南線の4両編成メイン→8両編成メインへの変化を過去画像より引用しましてご紹介しましたが、以前は4両編成が主であった中でしたので、編成の変化も生じている事がお分かりいただけるのではないかと思います。やはり、その分着席定員も増える事になりますので、4両編成よりも8両編成に統一された事でより利用しやすくなった事は間違いないのではないかお思います。とにかく、この博多南線の存在がタイトルにもありますように那珂川市の市昇格に大きく貢献している事には間違いない訳でもありますので、今後も市民の福岡方面への足としてこの路線には期待したいとも思う所であります。