番外 「レインボー壱岐号」からは唯一の高速車両として存在した、昭和バスの平成5年式三菱エアロバス | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 昭和自動車(昭和バス)の高速車両と言いますと、これまでもご紹介しておりますように、この数年間は日野セレガ(画像1、福岡200か47-73、2PG-RU1ASDA)もしくはいすゞガーラ(佐賀200か12-84、2PG-RU1ASDJ)の新車が導入されておりまして、各地の営業所に配置しまして、西九州自動車道の路線(「からつ号」「いまり号」「いと・しま号」「ウエストコーストライナー」)におきまして運行されております。
 
 この「セレガーラ」に関しましては、平成26年から令和元年まで毎年のように導入されておりまして、合計17台が導入されておりましたが、昨年上の画像2台を含みます計6台が導入されておりまして、結果合計23台にまで導入台数が増えております。これらは、これまではありませんでしたフルカラーLED行先を九州事業者の高速車では初めて導入されております(詳細は次回ご紹介します)
 
 これら車は、残念ながら現時点ではコンセント・USBポートと言った充電プラグは設けられておりませんが、それでもWi-Fiが装備されておりまして、ありがたいサービスの姿も見せております。
 
 尚、この導入によりまして、日産ディーゼルUA・ヒュンダイ(ヒョンデ)ユニバースに廃車が見られておりまして、特に富士重工7B架装車の日産ディーゼルUAに関しましてはマニア間でも知られた車でしたが、残念ながら廃車に至っておりまして、移籍の高速車も全廃に至っておりますし、ユニバースも全6台中4台が廃車に至っております。
 
 (福岡200か29-81、日産デKC-UA521TAN)
 
 (福岡200か24-08、ヒュンダイ(ヒョンデ)LDG-RD00)
 
 
 そんな昭和バス高速車でありますが、平成末期の平成31年の初頭には、当時最古参でありました三菱エアロバス(佐賀200か10-06、U-MS826P)が廃車となっておりまして、四半世紀を超える約26年間にわたりまして健在の姿を見せておりました。今回は、この車に関しまして皆様にご紹介してまいります。
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 この車は、元は静鉄グループからの移籍車でありまして、元々は貸切車でもありました。昭和バスには平成18年に、既に廃止となりました(呼子・)唐津~長崎線「レインボー壱岐号」昭和バス単独運行・4列シート化に伴いまして移籍導入されたものでありまして、佐賀200か・371と言うナンバーが与えられておりました。
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 「レインボー壱岐号」には、この車以外にも以下画像の初代日野セレガ(佐賀200か・397、U-RU2FTAB)も京王グループから移籍導入されておりまして、実質2台体制で運行されておりました。
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 長崎県営バスターミナルにおきまして、唐津フェリーターミナルへ向けて発車します「レインボー壱岐号」時代の・371の姿であります。長崎県営バスターミナルでは、現在もそうですが、長崎県営バスの車に多く三菱エアロバスが所有しておりますので、その分張り合い(!?)はあったのではないかとも思います。やはり、その後運行されます、現在はタクシー事業部に所属します中型ショートタイプとしますと、正直こちらの方がよっぽど良かったとも思う所でしょうか。
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 しかし、平成20年に車両が中型化されたため、これら2台も西九州自動車道路線に転用されるに至っております。尚、佐賀200か・397に関しましては唐津営業所に残りまして、廃止まで西九州自動車道路線及び「レインボー壱岐号」の代走車としても使用されておりましたが、佐賀200か・371に関しましては伊万里支所に転属した事から、「いまり号」を中心とした西九州自動車道路線に使用されるに至っておりました。
 
 (「いまり号」時)~平成26年撮影
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 (「からつ号」時)~平成28年11月撮影、「唐津くんち」時の迂回運行時(唐津営業所終点)
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 以来、平成28年までの約8年間伊万里支所所属車として運行されておりましたが、平成28年の11月下旬頃に日野セレガ新車の導入に伴いまして旧前原営業所に転属しまして、以下画像のように福岡200か35-43に改番しまして「いと・しま号」を中心としました西九州自動車道路線におきまして使用されておりました。
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 しかし、平成29年夏の新車導入に伴いまして、この車は佐賀県唐津市の和多田整備工場に送られまして、画像のようにナンバーが剥ぎ取られる姿が見られておりました。この時点で、この車は廃車では?と思っていたほどでしたが、その後他の方からの情報に伴いまして佐賀ナンバーに改番されたとの事で、まだまだ稼働する事が明らかになっておりました。
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 そして、こちらが佐賀200か10-06と、高いナンバーで唐津営業所に里帰り所属となりました。しかし、この車は予備車としての存在に位置付けていた事もありまして、改番されながらも旧前原営業所に貸し出される姿も見られておりました。
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 この唐津営業所転属直後には、数か所で最古参でありますこの車の姿を収めてもいました。この時には、時より黒い煙を吐きながらも元気な姿を見せておりまして、この当時で24年経過しているとは思えない姿が見られておりました。尚、車内画像はありませんが、一部の座席には前事業者時代からのテーブルがそのまま取り付けられておりまして(ただし状態が悪いものは撤去されています)、1ランク上がった所も見られていたのが特徴でもありました。
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 しかし、平成31年初頭にこの車は運用を離脱・廃車となりました。稼働年も約26年と四半世紀を超えましても活躍する姿が見られておりましたが、ついに引退と言う事になってしまった事に関しましては正直残念ではありましたし、かつ経年に差し掛かってしまっていた事も伺わせていたほどでもありましたが、それでもそこまで活躍できていた事は良かったのではないかとも思う所ではなかったでしょうか。
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 今回は、昭和バスに「レインボー壱岐号」として移籍導入されていた三菱エアロバスに関しましてご紹介しましたが、この車も、13年に渡り昭和バスで活躍しましたが、その間には廃止ともなりました「レインボー壱岐号」でも活躍していましたので、時を感じさせらえる所ではなかったかと思っております。またこの形式の車も折戸の車がもう1台が存在してもいましたが、それでもスイングドアであった事もありまして、こちらの方が存在感があったのではないでしょうか。とにかく、この車は過去の存在となってしまっている事に関しましては仕方がありませんが、この存在はいつまでも存じていただければとも思う所ではあります。
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 (注)整備工場画像は敷地外より撮影を行っております。