番外 かつて西鉄バス(西鉄バス佐賀)運行で存在した特急バスです、佐賀~江見~久留米間「江見特急」 | コウさんのコウ通大百科 PART3

コウさんのコウ通大百科 PART3

在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 当ブログでもこれまでもご紹介しておりますように、現在佐賀~久留米間には、西鉄バス久留米・西鉄バス佐賀運行の佐賀~久留米線が存在しております。
 
 この佐賀~久留米線では、40番系統目達原(佐賀県吉野ヶ里町)経由(9502・日産デPKG-RA274MAN)及び、45番系統江見(佐賀県みやき町)経由(8003・日野PDG-KR234J2)の2系統が現在存在しておりまして、目達原経由の場合が西鉄バス佐賀・西鉄バス久留米が運行するパターン、江見経由の場合が西鉄バス佐賀が単独運行するパターンで運行されておりまして、同じ佐賀~久留米線でも形態が少々違うのが特徴であります。
 
 尚、この江見経由に関しましては近年は利用者減少が見られておりまして、一時は廃止の噂さえありました。しかし、廃止には至らず現在に至ってはいますが、それでも補助金を賄っての運行となっております。
 

 そんな佐賀~久留米線の江見経由でありますが、実は平成23年3月末まで、西鉄バス運行(西鉄バス佐賀管理委託)で佐賀~江見~久留米間の特急が運行されておりまして、通称名は江見特急とも呼ばれておりました。今回はこの特急に関しまして、皆様にご紹介してまいります。
 
 
 まず、この「江見特急」の停車地を以下に出しますと・・・

 佐賀第2合同庁舎(佐賀営業所)~佐賀駅バスセンター~佐賀駅南口~唐人町~白山~中の小路~県庁前~佐嘉神社前~片田江~仲田町~原の町~姉~直鳥~詫田~六田~江見~西島~六ツ門~西鉄久留米

となっておりました。
 
 この「江見特急」の特徴は、従来の路線バスが運行している区間が佐賀市内に関しましては佐賀市中心部から東側のルート(大財町(~通称・大財通り))を経由するのに対しまして、唐人町・白山・中の小路と、佐賀市中心部(中央大通り)を運行しておりました。
 
 また、久留米地区に関しましては、西島(佐賀県みやき町)~久留米市内の六ツ門間がノンストップで運行されておりました。したがって、運行区間沿いの縄手や、JR久留米駅には停車せず、久留米駅近くをかすめて行く事になるのがこの特急の特徴でありました。尚、路線バス(45番系統)はJR久留米駅には停車しております。
 
 
 この「江見特急」の所要時間は、佐賀駅~西鉄久留米間約55分で1時間おきで運行されておりました。また車両は、西日本車体(西工)S型が使用されておりまして、これらのほとんどは、U-規制の日野セレガ(画像の車全て、U-RU2FTAB)が使用されておりまして、元は佐賀~福岡線「わかくす号」で使用されていた車、前の所属先であった京町営業所にて、久留米~福岡空港線として使用されていた車、さらには「ひのくに号」用として青十字塗装をまといまして福岡~熊本間を運行されていた車(その後新高速色に変更)も存在しておりました。
 
 (8935)

 
 (7029)~元「青十字塗装」
 
 
 また、この専用車も画像のように久留米発の1本のみ45番系統の一般路線運用に入っておりました。このようにハイデッカーを使用した一般路線運用に入る例は、この佐賀・久留米地区では久留米~吉井営業所間で運行していたものが記憶に新しいのではないかと思いますが、このように1本でも存在していた事はゆったりできる分良かったのではないかと思うほどでした。
 
 (8934)
 

 先述のように、現在この江見経由の区間は、画像のように「スマートループ塗装」でもあります中型の一般路線用の車両が使用されております。しかも、見てみましてもわかりますように「group」表示も出してあるのが特徴でもありますので、先述のように西鉄バス佐賀の車両で運行されている事もわかるのではないかと思います。
 
 (8005・日野PDG-KR234J2)
 

 今回は、現在は廃止されております西鉄バスの「江見特急」に関しましてご紹介しましたが、廃止から12年になる今も、私としましてはこの速達便の存在は、佐賀~久留米間では最速の系統でしたので大きかったのではないでしょうか。しかも、車両も高速転用車が使われていた分、1ランク上がった車が使用されていた訳ですのでなおさらではなかったかと思います。しかし、この路線自体の利用者が沿線を含めまして残念ながら少なかった訳ですので、先述のようにこの江見線自体の一部区間の廃止も一時はささやかれていた分、この速達便でもあります「江見特急」の廃止も残念でならなかったと思ってなりません。