NO.2935 7年の間で26台導入されました、昭和バス西工96MC架装一般路線全車ラインナップ | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 昭和自動車(昭和バス)の路線バスと言いますと、福岡県内の路線では、福岡市に九州大学伊都キャンパスを運行します「九大線」の存在がある事から大型車両が多い一方、佐賀県内の路線では中型・小型車両が多いのが特徴でもあります。

 

 佐賀県内の路線に関しましては、ピーク時よりも需要が大きく減っている路線が多く見られておりまして、そう言った事からかつては大型車両が運行されてきました路線でも中型車両が中心となっておりまして、さらに需要が減っている路線では小型車両が中心となっている路線も見られております。

 

 また近年では、いすゞエルガミオや日野レインボーと言った、上の画像のジェイバス架装の車両が多く導入されているのが特徴でありまして、唐津営業所・佐賀営業所・伊万里支所ではこれら車を見る事もできております。これらはAMTもしくはAT車、床はノンステップでの導入ともなっておりまして、その結果MT車も路線車両では減りつつあるのが現状でもあります。

 

 

 さて、今回ご紹介しますのは、ジェイバス架装車(上の画像の前のタイプ)以前に導入されておりました、西日本車体(西工)96MCの佐賀県内・福岡県内導入車を全26台収めておりましたので、皆様にご紹介してまいります。

 

 

 この西工96MC架装車は、いずれもB-Iボディの車でありまして、その特徴としまして運転席側~ドア側のフロントの高さが一定しているのが特徴であります(西鉄バスなどの大型車で見られます、ドア側のフロントの高さが下りている場合はB-IIボディとなります)

 

 この導入は、58MC(現・全廃)を導入しました平成8年の1年後の平成9年より16年まで導入されておりまして、3メーカーで全26台に及んでおりまして、唐津営業所・佐賀営業所・伊都営業所・伊万里支所の4箇所にそれぞれ所属しておりまして、各所の担当路線で活躍する姿が見られております。

 

 また、平成13年導入車からはワンステップバスによる導入となっておりまして、中ドアの所にはスロープも設けられております。昭和バスの路線車自体も、元々58MCの頃から床も低く設定してあっただけに、バリアフリーが本格化する事になります2000年代になりまして、ようやく車椅子も載せる事ができる車が導入していた事も伺えるのではないかとも思います。

 

 

 では、ここからは導入年順にご紹介してまいります。まずは、平成9年に導入されました2台であります。

 

 (佐賀22き・697、いすゞKC-LR333J)

 

 (佐賀22き・698、日野KC-RJ1JJCA)

 

 この2台が、最初に導入されました96MC路線車でありまして、いすゞ・日野各1台が導入されておりました。けれども、画像からでは「同じスタイルやん」とも思われる方もいらっしゃるのではないかとも思いますが、よく見ますとリアのルーパーの有無で見わけを付けている事がわかるのではないかと思います。尚、これら車は当初は幕式でありましたが、後にLED行先に改造されておりまして、その際にバリアフリーの関係もありましてリアにも表示器を設けてもいまして、現在も予備車ではありますが、唐津営業所に配置されております。

 

 

 次は、平成11年に導入されておりました2台であります。

 

 (佐賀22き・755、いすゞKC-LR333J)

 

 (佐賀22き・765、日野KC-RJ1JJCA)

 

 これら2台も、いずれもいすゞ・日野各1台での導入となっておりまして、いずれも佐賀営業所に導入されておりました。佐賀営業所では、主に現在は廃止(他社コミュニテイバス移管)されております山間部の路線で活躍しておりましたが、令和2年のこれら山間部路線の再編によります廃止の影響でいずれも廃車となっておりますが、これら車は幕式行先を維持した形での廃車となっておりました。

 

 

 ここからは佐賀200ナンバーとなります、平成11年導入車であります。この年は以下画像のように4台が導入されておりました。

 

 (佐賀200か・・18、いすゞKC-LR333J)~幕式の車にはリアに表示器がないのもわかります

 

 (佐賀200か・・19、いすゞKC-LR333J)

 

 (佐賀200か・・20、日野KC-RJ1JJCA)~リアのみ

 

 (佐賀200か・・21、日野KC-RJ1JJCA)

 

 これら4台は、いすゞ車・日野車が各2台での導入となっておりまして、いすゞ車の18・19が佐賀営業所、日野車の20・21が唐津営業所に導入されておりました。

 

 このうち、佐賀営業所の2台は、現在も幕式行先を維持しておりまして、令和3年には他の3事業者とともに系統番号が入るようになりました佐賀営業所路線ではありますが、それでも番号表示される事もなく運行されております。したがって、佐賀地区では細い幕式行先の存在もありまして目立つ存在でもあります。

 

 また、唐津営業所の車に関しましても、当初は幕式行先でしたが、後に上の画像のようにLED行先に換装されておりまして、それとともに69*と同様にリアにも表示器を設けております。

 

 

 それから3年後の平成13年には、平成11年と同様4台が佐賀営業所に導入されておりまして、この時も2メーカーによる導入となっておりました。

 

 (佐賀200か・105、日野KK-RJ1JJHK)

 

 (佐賀200か・106、日野KK-RJ1JJHK)

 

 (佐賀200か・112、いすゞKK-LR233J)

 

 (佐賀200か・113、いすゞKK-LR233J)

 

 この年も、平成11年と同様、いすゞ車・日野車各2台での導入となっておりまして、このタイプでは初めてのワンステップバスの導入でもありましたが、日産ディーゼル車も富士重工8E架装で同じく佐賀営業所に2台の導入となっておりまして、佐賀営業所には同時期に計6台が導入されておりました。

 

 これら車に関しましても、当初は幕式行先での導入となっておりましたが、これまでの導入車と違うのが、リアにも行先表示器が設けられての導入となっておりまして、その後行われましたLED改造でもリアの表示器が後付けされる事なく、LED表示器が換装されるに至っておりました。

 

 尚、このうちの佐賀200か・105が現在は伊万里支所に転属しておりまして、伊万里支所の担当路線であります「唐津~伊万里線」などで活躍しております。

 

 

 翌平成14年には、ワンステップバスが前半・後半に分けまして計9台が導入されておりましたが、まず前半は5台が唐津営業所に導入されておりました。

 

 (佐賀200か・155、いすゞKK-LR233J1改)

 

 (佐賀200か・156、日野KK-RJ1JJHK改)

 

 (佐賀200か・157、日野KK-RJ1JJHK改)

 

 (佐賀200か・158、日野KK-RJ1JJHK改)

 

 (佐賀200か・159、日野KK-RJ1JJHK改)

 

 この時には、一般路線車が富士重工8E架装日産ディーゼル車1台(佐賀200か・154)を含めまして6台が導入されておりまして、いすゞ車が155のみ、あとの4台は日野車での導入となっております。

 

 これらに関しましても、いずれも当初導入時には幕式行先での導入でありまして、平成13年導入車と同様リアにも行先幕が装備されておりましたが、上の画像にもありますように、現在は全車がLED改造されておりまして、幕式時代の面影も見られなくなっております。

 

 

 そして、平成13年後半にも以下の4台が佐賀営業所に導入されておりました(うち1台は画像なし)。

 

 (佐賀200か・181、いすゞKK-LR233J)~画像なし

 

 (佐賀200か・183、日産デKK-RM252GAN)

 

 (佐賀200か・184、日野KK-RJ1JJHK改)

 

 (佐賀200か・185、日野KK-RJ1JJHK改)

 

 この年佐賀営業所には、前年平成13年に次ぎまして6台が導入されておりまして、西工架装車が上の4台・富士重工8E架装日産ディーゼル車1台(佐賀200か・182)・三菱ふそう純正車が1台(佐賀200か・186)の計6台が導入されておりまして、佐賀200か・183では96MC架装車では初めて日産ディーゼルの導入となっておりました。これらは、初めてスモークガラスが採用されてはいましたが、当初は幕式の行先でもありまして、後に全車LED行先に改造されておりますが、・183に関しましては窓枠の違いが見られておりまして、同じ西工架装車でも違いが見られております。

 

 尚、このうち佐賀200か・181が事故により廃車となっておりまして、この車が96MC架装車では初めての廃車と言う事にもなっておりました。

 

 

 平成16年には、2期にわかれまして計5台導入されておりまして、佐賀営業所・伊万里支所に各2台、そして旧前原営業所に1台が導入されておりました。

 

 (佐賀200か・251、日野KK-RJ1JJHK改)

 

 (佐賀200か・252、日野KK-RJ1JJHK改)

 

 (佐賀200か・288、日野KK-RJ1JJHK改)

 

 (佐賀200か・289、日野KK-RJ1JJHK改)

 

 (福岡200か・834、日産デKK-RM252GAN)

 

 この導入では、佐賀県内は日野車、旧前原営業所には日産ディーゼル車がそれぞれ導入されておりまして、これら車は初めてLED行先での導入となっておりましたし、佐賀県内では続番で三菱エアロミディ(佐賀200か・250)も唐津営業所に新製配置されておりました。

 

 この中では、佐賀200か・288及び佐賀200か・289に関しましては、唐津営業所伊万里支所となりましてからは初めて導入されました車でありましたし、唐津営業所伊万里支所初のLED行先の車でもあります。導入以来、伊万里支所担当路線であります唐津~伊万里間や唐津~北波多・中浦方面などでもっぱら運行されておりまして、実際その姿を見る事ができております。

 

 また、福岡200か・834は福岡地区で新製配置されました車でありまして、旧前原営業所に新製配置されておりまして、前原~福岡間や前原~糸島半島内路線で運行されておりました。その後は再編や営業所移転(→旧志摩→伊都)もありましたが、現在は伊都営業所所属で前原~九大伊都キャンパス間の路線で運行されております。

 

 

 尚、この導入から9年間は新製導入車はなく、間は冒頭ご紹介しました福岡地区からの転属車や移籍導入車が主となっておりましたし、平成18年の福岡地区再編後には多くの古参路線車が廃車されるに至っております。

 

 

 今回は、昭和バスに導入されました西工96MC架装車に関しましてご紹介しましたが、これら26台も様々な姿が見られている(ていた)ことがお分かりいただけます。しかも、当初はツーステップバスも後にワンステップバスでの導入でもありましたし、幕式行先で導入されていた車もLED行先に改造された車もありましたので、様々な事情に合わせていた事も伺えるのではないでしょうか。そんな車達も、最古参で26年、最も若い車でも19年にもなりますし、西工自体も解散して13年にもなりますので、それだけ時の経過が伺える所ではありますが、これからも各地域の足として引き続きの活躍を願いたい所ではあります。