NO.2918 通勤用車両とて侮ることなかれ!西鉄5000形及び6000形で見られている特急運用 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 西日本鉄道(西鉄)の福岡(天神)~大牟田間を結びます天神大牟田線では、通常は看板列車であります上の画像の3000形電車が特急及び急行の運用に就いている姿を見る事ができております。
 
 この3000形電車に関しましては、座席が転換クロスシート車となっておりますので、そう言った事から優等列車を中心とした運用を見る事ができておりまして、この電車が特に全線で見る事ができる電車である事が言えるのではないでしょうか。
 
 そんなこの天神大牟田線では、昨今の「新型コロナウイルス」によります影響もありまして、日中特急列車の本数を減らしておりまして、その代わりに急行列車が多く運行されると言った結果にも至っておりまして、6両編成の車両もそう言った形で福岡(天神)~花畑・大牟田間で運行する姿も見る事ができております。
 
 また、平日・休日にかかわらず、朝夕の特急運用が通常の3000形電車に代わりまして、後述のように5000形電車・6000(6050)形電車・9000形電車のいわゆる通勤用の車両も特急列車急行列車で使用されております。
 
 (6両編成急行・先頭は5111F・昭和53年川崎重工(現・川崎車両)製)
 
 それは、ラッシュ時では3扉車でも転換クロスシート車であります3000形電車では裁ききれず、それによりまして遅れが生じる場合がありますし、また、特急料金が元々不要であります天神大牟田線では福岡(天神)~久留米方面を中心に特急に集中する事などから、同じ3扉車でもロングシート車であります5000形電車や、4扉車であります6000形・6050形各電車などの通勤用の車両を特急として使用する事で、混雑時でも目的地に早くたどり着く事ができるようになっております。
 
 さらに、乗り換えに関しましても、各停車駅で乗り換え接続列車がある事などもありまして、その分利用者がその特急に利用者が集中する事もあげられております。そのため3000形電車が特急におきまして6両固定編成で運行されているのに対しまして、通勤車で運行されている場合には、後述の画像のように最高7両編成で運行されております。
 
 尚、西鉄久留米駅以北を中心に活躍します9000形電車も数運用で特急運用に入りますし、西鉄久留米駅以南を中心に活躍します7000形電車・7050形電車では運用変更で稀に特急運用に入る事もありまして、実際にそれら姿が見られるようであります。
 
(急行運用時)
 
 
 では、今回は西鉄の通勤用車両の代表格であります5000形電車、そして6000(6050)形電車によります特急列車としての姿、逆に3000形電車の普通列車としての姿をこれまで収めました画像を中心に皆様にご紹介してまいります。
 
 (先頭、5000形電車5112F)~既に廃車
 
 
 まずは、5000形電車であります。この5000形電車は、もっぱら普通列車に使用されておりますが、上の画像・以下画像のようにこの特急列車急行列車としても使用されておりまして、複数の系統で見る事が多い電車でもあります。この電車自体も、昭和50~60年代に製造されている電車でもありまして、そう言った事から全廃されました8000形電車よりも古い訳でもありますが、それでも特急としての姿も毎日見る事ができております。
 
 (先頭・5117F)
 
 ちなみに、こちらは平成22年に撮影しました、先頭が5000形電車のトップ編成であります昭和50年製の5101Fの特急列車運行時の姿であります。この5101F自体は残念ながら平成29年に廃車となっておりますが、運用離脱の数日前までは特急運用に就く事もありまして、最後の最後まで普通列車以外にも就く事があった事が伺わせておりました。
 
 
 次は、6000形電車・6050形電車であります。この6000形電車も毎日数本が特急運用に就いている姿を見る事ができておりまして、4扉車・ロングシート車でもありますので多く裁く事ができております。まさにそう言った通勤型の電車によりまして、特にラッシュ時の運行は裁かれている事が伺わせております。
 
 (平成24年撮影)
 
 尚、この西鉄天神大牟田線では、現在運行最高速度が110キロとなっておりまして、後述の画像にもありますように通勤車も引き上げられております。やはり、普段はゆっくりな通勤車のまさに本領を発揮する所であると言ってもいいのではないかとも思います。
 
 
 一方、これら通勤車が特急で運行されている時は、特急・急行用の3000形電車は、以下画像のように普通運用に就き、二日市・筑紫などと言った近距離運用に就いている他、さらには、通常は乗り入れる事のない大宰府線の運用にも就く事もあります。画像の「水都」に関しましても、普段は以下画像のように特急としての姿が多い訳ではありますが、ラッシュ時になりますとその下の画像にもありますように普通列車としての姿も見られておりまして、転換クロスシートでもありますのでゆったりとできやすくなっている事が伺わせております。
 
  (「水都」特急運行時)
 
 (「水都」普通運行時)
 
 ちなみに、平成29年までに全車廃車となりました8000形電車も、同様に普通列車の運用に就く事もありまして、天神大牟田線・太宰府線の近距離運用に就く事もありました。そのため、普通列車でも8000形電車の自慢の装備でありました前面展望や、クロスシートでゆったりとした気分を味わう事もできておりました。
 
 (特急運行時)
 
 (普通運行時)
 
 
 では、ここからは過去に乗車しました際の模様をご紹介します。画像は、平成27年乗車時の6050形電車6157Fを先頭にしました大牟田行き特急列車7両編成であります。この電車自体が4扉車・ロングシートでもありますので、3扉車・クロスシートでもあります3000形電車と比べましても、よりラッシュ時には本領を発揮していると言ってもいいかとも思います。
 
 さらに、特急ならではの細かい部分を出してみますと、まずは行先からでありますが、特急と言いますと西鉄では赤で種別を出しております。やはりこのような通勤車両でもこう言った行先を出す訳ですので、先述のようにラッシュ時ならではな姿が見られるのもわかるのではないでしょうか。
 
 西鉄電車の特急・急行運行時には、両端にあります「通過標識灯」もしくは「急行灯」と呼ばれる灯りを灯して運行します。もちろんこの列車も特急列車な訳ですので、明かりを灯しているのがわかるのではないでしょうか。ちなみに、よく見ますとLEDになっている事もわかります。
 
 この電車も7両編成でありますので、各固定編成の姿が見る事ができます。実際に右側の部分が3両固定編成、左側の部分が4両固定編成となっておりまして、右側の6157Fに関しましては6050形電車では2編成しかない3両固定編成でもあります(尚、3両編成の「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」は元々4両固定編成の6053Fを3両化したもの(6253は廃車)です)。
 
 
 さて、画像は福岡(天神)駅を発った後の姿でありますが、この時は次の停車地であります薬院駅を過ぎましてしばらく進みますと速度が上がってまいりまして、大橋駅を進んだ頃には画像のように110キロまで上がっておりました。この姿を見ますと、こう言った通勤車でもここまで引き上げて運行されているのもわかる姿であると言ってもいいのではないでしょうか。
 
 
 この時は、西鉄柳川駅までの利用ではありましたが、普段運行します普通列車では味わえない速度を体感しながら柳川駅までの47分間を味わう事ができておりました。何と言いましても、先述のように普段ゆっくりな電車が最高110キロまで出している訳でもありますので、なおさらではないかなとも思う所でもあります。
 
 (宮の陣~櫛原間)
 
 (犬塚~大溝間)~今はなき8000形電車とのすれ違い
 
 
 一方、こちらは長らく普通から特急まで運行されております5000形電車(先頭は5125F)でありまして、以前久留米訪問時に利用していたものであります。この撮影時は、本来は3000形電車が運行します時間帯でありまして、現在も、3000形電車が検査時の代走にはこの5000形電車が務めておりますので、正直何でもこなしている電車と言ってもいいかとも思います。
 
 (側面行先)
 
 この先頭3両の5125Fの製造年は昭和58年川崎重工製であります。先述のように、後輩の電車でもありました8000形電車がなき今でもありますので、それでもまだまだ第一線で活躍できるのも近距離路線メインの普通から、天神大牟田線全線を走破する特急までをこなす事ができる事で、編成が現在も多い分、運行距離の調整ができるのもいい所ではないかとも思う所でもあります。
 
 
 5125の運転台であります。以下画像が発車前、その下の画像が発車後の姿でありますが、この後も最高110キロを出しながら進んでおりました。まさにタイトルの「通勤用車両とて侮ることなかれ!」と言う印象でもありましょうか。
 
 (運行時)
 
 
 この列車では多くの乗客が乗車されておりましたので、車内の姿は収める事はできませんでしたが、それでも約30分間が正直早い印象ではありました。やはり、メインの特急型車両でもあります3000形電車の印象が強い西鉄の特急ではありますが、特急料金がいらない事もありまして、結果こう言った通勤型車両も使用するに至っている訳でもありますので、途中停車地でも接続する列車もある分、どんな方々でも早く目的地へと言う役割を果たしている事も伺えるのではないかとも思う所ではあります。
 
 
 今回は、通勤型車両であります5000形電車・6000形電車の特急運用としてご紹介しましたが、高需要区間であります福岡(天神)~久留米間では通勤車の方が特急として裁きやすい事が伺えております。そうなりますと、座席数は減りますが、多く乗車する事も可能でもありますし(5000形電車7両編成の場合は1000名以上の乗車が可能)、現在も両数自体が増えつつあります9000形電車を含めまして、これら通勤型電車こそがラッシュ時の中心的存在でもあるのもわからなくはない所でもありますので、これからも高需要に合わせてこれら通勤型電車の活躍を期待する所でもあります。