NO.2889 南阿蘇鉄道高森線に所有します現有車両全10両&4年ぶりの再訪、見晴台駅探訪最新版 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 先日より第3セクター鉄道であります南阿蘇鉄道の話題をご紹介しておりますが、この南阿蘇鉄道と言いますと、去る7月15日より立野駅より高森駅間全線で運転を再開しておりまして、再開後多くの利用者の姿が見られております。

 

 南阿蘇鉄道高森線は、平成28年に発生しました「熊本地震」で、立野~中松間を中心に大きな被害を受けておりまして、再開までに7年の月日を要しておりました。それでも中松~高森間では本数を減らしながらも運行を継続しておりまして、全線再開の時を運行しながら待っておりました。

 

 そして、熊本県などの協力などもありまして全線で運行を再開、立野駅や後日ご紹介します高森駅では駅が新築されましたり、これまで第3セクター後に乗り入れを行っておりませんでしたJR豊肥線との乗り入れを開始する事もできておりましたし、それに伴う新型車両も登場しております。

 

 

 さて、今回ご紹介しますのは、その南阿蘇鉄道の現有車両、そして4年ぶりにCMでも話題になりました見晴台駅に再訪しておりましたので、併せまして皆様にご紹介してまいります。

 

 

 まず、南阿蘇鉄道の現在の車両から紹介します。所有両数は10両でありまして、このうち5両が上の画像・以下画像にありますトロッコ列車「ゆうすげ号」でありまして、両端に平成19年に新製されましたDB16形ディーゼル機関車を連結しまして、旧国鉄時代の無蓋車(トラ700形貨車)2両(70001・70002)に、DB16形ディーゼル機関車と同じ平成19年に新製されました、TORA20000形客車1両(20001)の計3両の客車を連結しております。

 

 

 それ以外の車両は、昭和61年の南阿蘇鉄道開業当初から在籍している気動車でありまして、1軸駆動でもありましたMT-2000形気動車を2軸駆動改造する事で台車・変速機・ブレーキなどを交換しましたMT-2000A形気動車(2003A、平成12年改造)、

 

 平成5年に導入されまして、当初はセミクロスシートでしたが、平成14年にロングシートに改造されました、流線型のスタイルでありますMT-3000形気動車(MT-3001)、

 

 平成10年に導入されまして、JR九州キハ125形400番台気動車(←旧高千穂鉄道TR-400形気動車)のようなフロントスタイルでレトロ調スタイル・ボックスシートが装備されましたMT-3000形気動車(MT-3010)がこれまで所有しておりました。

 

 (令和元年撮影)

 

 尚、MT-2000A形気動車は後述の車両の導入によりまして2001A号・2002A号が昨年廃車となっておりまして、残念ながら高森駅構内におきまして解体されております。また、MT-3010号は人気漫画・アニメであります「ワンピース」のコラボ列車「サニー号トレイン」となっておりまして、全線再開から1週間遅れました7月22日より運行を開始しております。

 

 そして、今回の全線再開に伴いまして新製されましたのが、MT-4000形気動車でありまして、2両(4001・4002)が導入されておりまして、先述のようにMT-2000A形気動車2両が廃車となっております。

 

 このMT-4000形気動車のデザインは、白地の車体に、車体の前面から側面にかけまして、白川を流れる水をイメージした帯となっておりますし、側面には阿蘇五岳の山々が描く光と影のコントラストをイメージした濃淡二色の緑の帯がデザインされておりまして、南阿蘇鉄道ならではのデザインとなっております。

 

 また、この気動車は南阿蘇鉄道にとりましても平成19年に「ゆうすげ号」向けに導入されました機関車・客車3両以来の導入でありまして、これまでの気動車と同じ新潟トランシス(←新潟鐵工所)製であります。ちなみに、この2両に関しましては鉄道による甲種輸送は行われておらず、トレーラーに乗せられて輸送が行われておりましたが、輸送時シートがかぶされていた事や、公表されてもいなかった事もありまして、いつの間にか導入されていた車両でもありました。

 

 MT-4000形気動車の保安装置の表記です。JR豊肥線に乗り入れるようになっておりますので、表記には「Sk」・「Dk」の表示が見られておりまして、これからもATS-SK形・ATS-DK形がそれぞれ装備されている事がお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 今回の訪問時、残念ながら乗車に至っておりませんでしたので、提供画像でご紹介しますが、車内はぼかし画像で見にくい部分はありますが、ロングシートである事にはお分かりいただけるのではないかと思います。尚、それによりまして定員は115名の乗車が可能となっておりまして、もちろんこれまでの南阿蘇鉄道の車両の中では最大定員でもあります。

 

 (超特急スーパーひのくにさん画像提供)~後述の運転席部分も

 

 運転台は、画像のような運転台となっておりまして、様々な表示ができますモニターも装備されております。また、その下の画像にもありますようにATS-DK形の機器も運転台上部に装備されております。

 

 (ATS-DK形機器)

 

 後日詳しくご紹介します高森駅でのMT-4000形気動車2両の並びです。この日MT-4002号の稼働シーンを収める事はできませんでしたが、それでもこの並びを見ましても、最主力の気動車である事には間違いないのではないかと思います。

 

 

 さて、ここからは上の画像の高森駅の隣でもありまして、画像5の「ゆうすげ号」の停車シーンを収めておりました南阿蘇村の見晴台駅の再訪の模様であります。

 

 

 見晴台駅は、南阿蘇鉄道に転換されまして半年後の昭和61年10月に開業しました駅でありまして、当初は展望台が付いた駅であったようでありましたが、その後は現在の形に改築されております。また、海抜512.4メートルの所に駅が設けられておりまして、阿蘇山の外輪山の麓の所にこの駅が存在しております。

 

 (駅内)

 

 

 この駅自体は、普段は利用者もさほど多くはないようでありまして、「熊本地震」以前でも1ケタ台の利用者数でもあったようであります。しかし、現在も列車利用でない場合でも後述の事もありまして現在でも注目されている駅ともなっておりまして、全国各地から観光客の姿も見られるようにもなっておりまして、駅ノートでもそう記されている姿も見られております。

 

 (名前等は編集で処理しております)

 

 

 見晴台駅のホームです。ホームは1面1線の線路配置となっておりまして、駅の両方もまっすぐしている事もありまして、気持ちのいいような形となっている事が伺わせております。しかも、駅の横も緑地がありますので、上の画像・最後の「ゆうすげ号」画像からもわかりますように撮影する事も可能でもあります。

 

 (立野方)

 

 (高森方)

 

 

 さて、この駅が最も知られるようになりましたのが、画像のキリンビバレッジ午後の紅茶のCMでありまして、この見晴台駅を中心に、平成31年春まで4シリーズが放映されておりまして、大変注目を集めておりました。

 

 そんな「午後の紅茶」のシリーズCMは、「熊本地震」が発生しました年の平成28年冬から、平成29年夏・平成29年冬・平成30年冬の4回にわたりましてCMが放映されておりまして、地元の女子高生役の上白石萌歌さんを主人公に、見晴台駅周辺や白川水源などで撮影が行われておりまして、南阿蘇鉄道を使った撮影では列車を運休させてまで撮影を行っていたほどでもありました。

 

 また、このCMではキリンビバレッジの自動販売機も見られますが、一時はCMの度に置いたり撤去したりもしていたそうでありましたが、CMによりまして観光客もこの駅に来られる方が増えていた事もありまして常時置くようになっております

 

 所で、この自動販売機の中身を見ましても、「午後の紅茶」シリーズしか置かれておらず、それ以外の商品は発売されておりません。それほどここでCM撮影が行われていた証でもあった訳でもありましたので、わからなくはない所ではないかとも思う所でありますが、現在はイチゴティーも発売されておりまして、この自動販売機では上段に見る事ができておりまして、今回同行しました妻も購入しておりました。

 

 さて、この訪問時には鯉のぼりの姿が見られておりました。本来鯉のぼりはこどもの日までのものではありますが、この駅では秋まで揚げられているようであります。それにしても、この日は晴れてもいましたし、風もありましたので、暑い中でも元気に泳いでいる姿が見られておりました。

 

 

 今回は、南阿蘇鉄道の現有車両、そして再訪となりました見晴台駅に関しましてご紹介しましたが、前回の訪問時はあまり天候もよくありませんでしたが、今回は天候も比較的いい時でもありましたので、より車両・駅画像も収まる事ができておりました。それにしても、今回見晴台駅に再訪問した訳でありましたが、今回の全線再開には上白石萌歌さんも喜んでいたそうでありまして(Twitter より)、この鉄道にも貢献していたからこその部分が見られていたのではないでしょうか。とにかく、所有車両全10両、そして次回以降もご紹介しますが高森線各駅がこれからも盛り上げていただければとも思います。