番外 かつて大分交通(玖珠観光バス)に存在していた車です、元「とよのくに号」用西工S型架装短尺車 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 九州事業者の西日本車体(西工)S型高速車は、これまでも当ブログでもご紹介しておりますように、令和3年に後述の大分事業者の車が廃車となった事で全廃となっておりまして、このタイプも現在は一般路線用で大分交通が所有する1台のみとなっております。
 
 その大分事業者に関しましても、令和2年の時点で大分交通に1台、大分バスに2台が残っておりまして、上の画像1の大分交通の大分200か・189、画像2の大分バスの42162・三菱KL-MS86MPが3台中2台でありました。
 
 そして、もう1台が大分バス42162の続番であります42161でありましたが、この車は、大分市内にあります水族館「うみたまご」のラッピングを施しておりまして、一際目立つ存在となっておりまして、大分~福岡線「とよのくに号」の3列シート便で元気な姿が見られておりました。
 
 しかし、これら車は廃車となりまして、最後に残りましたのが上の画像の大分バス42161でありましたが、この車も令和3年春に廃車、その結果九州での西工S型架装の高速車は全て姿を消しまして、先述のようにあとは一般路線車で大分交通所有車(大分22か21-11、日産デKC-RA531RBN)が残るのみとなっております。
 
 
 さて、今回ここからご紹介しますのは、その大分交通の高速バス専用車として導入されました西工S型架装車にありまして、「とよのくに号」専用車で短尺の車が3台導入されておりました。しかも、その後このタイプの車は「とよのくに号」を離れましてからはこれからご紹介します路線に転用するも廃止、その後は様々な運命をたどっていた車たちでもあります。今回は、このうちの1台でもありました、画像の車(大分22か20-20、三菱KC-MS829M)を中心に皆様にご紹介してまいります。
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 この車は、僚車の大分22か20-19・大分22か20-21とともに平成8年に導入されまして、当初は現在は見られない「とよのくに塗装」でありましたが、その後大分交通の標準高速塗装でもあります「ゆのくに塗装」に塗装が変更されました。導入以降、「とよのくに号」のスーパーノンストップ便・各停便に使用されておりまして、これら車は、短尺ではあるものの座席は偏心3列シート・中間トイレ付となっておりました。
 
 
 その後、平成20年9月に運行を開始しました福岡~玖珠線「はねやま号」の専用車にこの車を含めて短尺の3台は揃って転用されまして、同時に、所有も大分交通から大分交通のグループ会社でもあります玖珠観光バスに移籍、画像の方向幕からもお分かりの通り、高速バスではありながらも「快速」と言う名目でこの路線は運行されておりました。
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 (行先)~「快速」と書かれているのがわかります
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 しかし、この路線自体は元々利用者が少なく、平均乗車率もそれほど高くはなかったそうでありまして、残念ながらこの「はねやま号」は1年で運行を終了、車は大分交通に戻りまして、大分営業所の車庫内においてしばらく休む時も見られておりました。
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 ちなみに、他の車もこれによりまして運用を離脱、一部は海外(ミャンマー)へと渡った車もありまして、活躍する姿も引き続き現地で見られていたなど、先述のようにそれぞれの道を歩む事になってしまった事はまさに運命かなと思ってならない所でもありました。
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 けれども、その後この車の場合は、現在は大分交通は撤退しております「佐臼ライナー」に転用しまして、画像のように連日大分空港~佐伯間を往復しておりました。この車自体も3列シート車でもありましたので、比較的ゆったりはできていたようであります。私自身も、当時このように収めておりましたが、上の画像のように休んでいる時の姿から考えましても、よく転用してくれたなとさえも思ったほどでした。
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 しかし、その後新たな「とよのくに号」からの転用車が運行されるようになりまして、残念ながら運用を離脱、廃車となってしまいました。私もその後に関しましてはわかりませんが、この活躍していた姿が懐かしくも感じさせる所でもあります。

 

 

 今回は、大分交通のかつては「とよのくに号」専用車でもありました珍しい短尺タイプでもありました3台中、大分交通に残りました1台を中心にご紹介しましたが、これまでの画像から「とよのくに号」・「はねやま号」などでの姿が懐かしい所でもあります。特に「はねやま号」に関しましては、元々運行されていた時期が短かった事もありますので、正直こういった路線があったのかとも思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな車も存在しておりました、西工S型架装高速車も残念ながら絶滅となってしまいましたが、ご覧の皆様もこう言った車も存在していた事を存じていただければと思います。
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