番外 今では懐かしい、サンデン観光に存在した、富士重工HD-I架装「サンダーカット」タイプ貸切車 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 昭和末期から平成初頭にかけまして、貸切バスには「サンダーカット」と呼ばれますタイプの車が全国各地で見られておりまして、通常の貸切バスよりもワンランク違った形の姿が見られておりました。

 

 その「サンダーカット」とは、1番窓の下部が下がっている事で窓が拡大されたタイプの事を言いまして、かつてのメトロ窓時代は「フルデッカー」と呼ばれていた中でその1番窓が下がっていたタイプが見られていたほどでもありました。
 
 その後スケルトンボディとなりましてからは、上窓の高さが一定している中で1番窓の下窓が少々下がったタイプも見られておりまして、後述の富士重工架装車、そして日野自動車の純正ボディ車ではブルーリボン、さらに初代セレガまで見られていたほどでもありました。

 

 実際に、上の画像の昭和自動車(昭和バス)の車(車番不明・日産デP-RA53TE、平成18年撮影)にも、富士重工HD-I架装で「サンダーカット」の姿が見られておりまして、1番窓の部分が下がっている事もお分かりいただけるのではないかとも思います。尚、この撮影時は既に廃車となっている姿でありますので、正直稼動時を収める事ができなかったのが残念な所ではありました。

 

 

 さて、ここまでバスによります「サンダーカット」の説明を行いましたが、今回は山口県のサンデン観光バスにも画像のように富士重工HD-I架装の「サンダーカット」車(日産デP-RA53TE)が存在しておりましたので、ここで皆様にご紹介してまいります。

 

 

 この車の導入年・山口ナンバー時代の前車番はわかりませんが、この車をはじめ複数台が貸切バスとして使用されておりました。その後、下関地区に「ご当地ナンバー」が導入された事で下関ナンバーに切り替えられておりましたが、この車も画像のように「下関230あ・・・5」と希望ナンバーでの登録に切り替わりまして、引き続き運行されておりました。
 
 
 この車の「サンダーカット」部分であります。窓上部は一定ではありますが、下部に関しましては拡大されたような形となっているのがわかるのではないかと思います。そのため、最前部の座席の部分も画像からもお分かりのようにより詳しく見られていたのもお分かりいただけるのではないでしょうか。

 

 

 その後、この車も経年によりまして廃車となったようでありますが、このようなタイプ自体平成初頭までに製造された車でしか見られない車でもありましたので、従来のHD-I架装貸切車とワンランク違っている分良かったのではないかと思ったほどでした。

 

 

 今回は、サンデン観光バスに存在しました富士重工HD-I架装サンダーカット車をご紹介しましたが、このような「サンダーカット」と呼ばれていたタイプは、特にこの架装を行っておりました日産ディーゼルをはじめ、いすゞ・三菱ふそうの各メーカーで見られておりましたし、冒頭ご紹介しましたように純正の日野ブルーリボン・日野セレガでも1番窓の下部が斜めに下がったような形で見られておりました。こういった姿も、まさに昭和末期~平成初頭に製造された車だからこそ見られていた車ではありましたが、今思いますと懐かしい所でもありますが、もう少し詳しく収めていればよかったなとも悔やまれる所ではあります。