![](https://stat.ameba.jp/user_images/20230113/00/kousan197725/f0/32/j/o0560035915229149278.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20211218/18/kousan197725/61/6d/j/o1350087015048126136.jpg?caw=800)
当ブログでもこれまでもご紹介しておりますように、現在JR九州バス・中国ジェイアールバスとの共同運行によりまして、福岡~宇部・山口間に高速路線バス「福岡山口ライナー」が運行されている事はご存知の事と思います。
この「福岡山口ライナー」は、現在は運行本数は5往復で運行されておりまして、JR九州バス2往復、中国ジェイアールバス3往復の計5往復で運行されております。尚、これも「新型コロナウイルス」によります需要減によるものでありまして、影響が出ている事が伺わせております。尚、「コロナ禍」前の運行本数は閑散期(主に平日月曜~木曜)は5往復、多客期(金曜~日曜・祝日・指定日)は7往復で運行されておりまして、現在も福岡地区よりも特に山口地区の方が多く利用されている路線でもあります。
そして、この路線では格安運賃としまして、平日閑散期には「早割1」と称します、1日前まで購入しますと1020円で行く事ができる運賃が設定されておりますし、繁忙期でも2040円で行く事ができますので、通常運賃(福岡~山口間3200円、福岡~小野田・宇部間2700円)よりも格段に安く利用する事ができるようになっております。
そんなこの「福岡山口ライナー」でありますが、かつてはその前身とされる路線が存在しておりまして、その名称は「関門急行線」と呼ばれておりました。今回はその「関門急行線」に関しましてご紹介しますし、それとともに運行されておりました「関門橋線」を皆様にご紹介させていただきます。
「関門急行線」とは、昭和33年に以下画像の関門国道トンネルが開通した事に伴いまして開設した路線でありまして、旧国鉄が鉄道輸送を補完するために福岡から北九州・宇部・山口への自動車路線を開設したものでありました。
当初は、開設に伴いまして国鉄と地元事業者との争いもありましたが、結局は国鉄・西鉄(のちに関門急行バス)・山陽電気軌道(現・サンデン交通)の共同で運行されておりまして、この他には、宇部~八幡間などと言った区間便が新設されておりました。
尚、それぞれの事業者で経由地が若干異なっておりまして、国鉄が運行する系統は・・・
博多駅~宇部新川駅~小郡駅(現新山口駅)~山口駅間、
西鉄他が運行する系統は
天神(旧福岡バスセンター)~小野田~小郡駅~山口駅間
で運行されておりました。
しかし、山陽線の特急列車の存在もありまして利用者が低迷してまいりまして、その結果昭和52年に運行は休止されまして、翌昭和53年には関門急行線は廃止となってしまいまして、関門急行バスも解散に追い込まれました。それにしても、国道を経由する事もありまして、所要時間が福岡~山口間で約5時間かかっておりまして、現在の「福岡山口ライナー」と比べますと約1時間も違っております。
一方、「関門急行線」は関門国道トンネルを通る形となっておりましたが、昭和48年には関門橋も開通しまして、それに伴いまして西鉄バス・サンデン交通の共同運行で関門橋を通る路線バスが開設されておりまして、「関門橋線」として運行されておりました。
以下画像は、昭和63年の時刻表に掲載されておりました「関門橋線」でありますが、画像にもありますように門司港駅~下関駅間を約30分で急行バスと言う形で運行されておりました。運行は、画像のように多くは設定されておりましたが、この当時の時点では平日は5本、休日は15本で運行されておりまして、平日は少なくしか設定されていなかった事も伺えるのではないかと思います。
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![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180522/19/kousan197725/a5/02/j/o0560036014196172146.jpg?caw=800)
使用車両は、両路線とも一般路線バスの車両が使用されていたそうでありまして、関門橋内は福岡・北九州都市高速道路のように60キロ以下の速度で運行されていたようであります。それにしても、当時の使用車両の資料がわかりませんので(トップドア路線車を使用していたとも言われております)、現在のタイプの車両を掲載しておりますが、現存していたならばどんな感じであったのかが気になる所ではあります。
【掲載車両はいずれも廃車となっております】
しかし、利用者が末期は低迷していた事もありまして、平成初頭にこの路線は廃止されまして、門司港~下関(唐戸)間は画像の関門汽船が渡船を運航しておりますので、そちらを利用する事になります。ちなみにこちらの場合では所要時間はわずか5分ですので、こちらの方が明らかに早い事には間違いないようではあります。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20180522/19/kousan197725/16/e5/j/o1247080014196177104.jpg?caw=800)