番外 霧島いわさきホテル閉館に伴う「中途半端」な姿も見られます、いわさきグループの元夜行高速車両 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 いわさきグループが運行します、鹿児島~福岡線「桜島号」には、鹿児島交通(旧いわさきバスネットワーク)・鹿児島交通観光バスの2社によりまして運行されておりまして、両社合わせて各2往復(運休分含みます)で運行されておりまして、いずれも昼行便のみの運行でもあります。

 

 現在は「新型コロナウイルス」によります需要減によりまして、福岡側の事業者であります西鉄バス、そして同じ鹿児島側の事業者であります南国交通・JR九州バスとともに減便がなされた事から計13往復で運行されておりまして、最盛期の頃からしますと大きく減便するに至っております。

 

 また、いわさきグループでは、かつては平成28年6月までは両社とも現在は廃止されました夜行便も担当してもいましたが、この改正で夜行便からは撤退しまして、以降は昼行便のみによる運行となっております。それほど、この改正では運行形態も変わっていた事が伺える所でもあります。

 

 

 それでも、元々昼行便として使用されておりました上の画像・以下画像のこのほど全車引退しました鹿児島交通のスーパーハイデッカー車(画像1、鹿児島200か・117 画像2、鹿児島200か・119、日産デKL-RA552RBN)に関しましては偏心3列シート車ではありますが、それ以外の鹿児島交通・鹿児島交通観光バスに所有しておりますスーパーハイデッカー車に関しましては夜行便にも使用されておりましたので、座席は独立3列シート車となっております。

 

 

 その鹿児島交通・鹿児島交通観光バスの独立3列シートの「桜島号」専用車は以下の通りであります。鹿児島交通の車以外は、元々は本州向けの夜行高速バスでも使用されておりましたので、そう言った所から共通化を図った事が伺えております。

 

 (鹿児島交通観光バス、鹿児島200か・421、三菱KL-MS86MP)

 

 (鹿児島交通観光バス、鹿児島200か・428、いすゞKL-LV774R2)

 

 (鹿児島交通観光バス、鹿児島200か・431、日野KL-RU1FSEA)

 

 (鹿児島交通、鹿児島200か・437、日産デKL-RA552RBN)

 

 

 また、現在は種子島屋久島交通に所有します、三菱エアロクィーンの貸切車(鹿児島200か・420、KL-MS86MP)も元は夜行専用車でもありまして、スタイルも、上の画像の鹿児島200か・421と同様のスタイルでもありました。しかし、夜行バス削減のためこの車のみ貸切車として改造されておりまして、現在は画像の姿となっております。


 (鹿児島交通時代)

 

 

 さて、今回ここからご紹介しますのは、これら夜行仕様車のうち、いわさきホテルのラッピングを施している車に関しましては、タイトルにもありますように、ある事情から変化が見られております。今回は、その事情に関しましてご紹介するとともに、変化が生じました車に関しましても皆様にご紹介してまいります。

 

 

 それが、鹿児島県霧島市に存在しておりました霧島いわさきホテルの事でありますが、この霧島いわさきホテルは既に平成29年に閉館しておりまして、現在は存在しておりません。そのため、霧島いわさきホテルに関しました広告はすべて姿を消しておりますが、その姿に関しましてはこれからご紹介します画像のように正直中途半端さえも感じさせられる所でもあります。

 

 

 そんなこの霧島いわさきホテルは、元々はホテル林田温泉として開業したものでありまして、ホテル内にありました「ジャングル風呂」が特に有名でもありました。その後林田産業の倒産に伴いましていわさきグループが買収しまして、霧島いわさきホテルとして営業されておりました。しかし、老朽化が進みまして耐震工事などに多額の費用が掛かる事などもありまして、先述のように平成29年11月に閉館しまして現在に至っております。

 

 

 さて、このラッピングが施されておりました3台をご紹介してまいります。まずは、いすゞガーラ(鹿児島200か・428)であります。

 

 上の画像が、平成19年に撮影しておりました、同車の公式側でありますが、この霧島いわさきホテルのラッピングは3台とも公式側に見られておりまして、非公式側に関しましては上の画像にもありますようにいずれも指宿いわさきホテルに関しましたラッピングとなっておりまして、まさにいわさきホテルを紹介している事を伺わせております。

 

 

 そして、平成30年に訪問しました際に収めました姿でありますが、公式側は霧島いわさきホテルに関しました文字は姿を消しておりますが、ホテル内にありました施設等の写真に関しましては引き続き残されておりました。そして、現在は後述の鹿児島200か・437のように公式側のみ「KAGOSHIMA KOTSU」の表示となりまして、左右違った姿を見せております。

 

 (アップ)

 

 (現在)~公式側のみ「KAGOSHIMA KOTSU」のみとなっています

 

 次は、三菱エアロクィーン(鹿児島200か・421)でありますが、残念ながら現時点でこの車の閉館後の画像は収めておりませんが、この車に関しましては両側「KAGOSHIMA KOTSU」の表示となっておりますが、リアは白一色となっているそうであります。尚、更新も行われておりますが、USBポートは一部座席のみとの事でありまして、こういう所も中途半端な所を出しているように思います。

 

 

 そして、旧いわさきバスネットワーク系では唯一の夜行車でもありました、鹿児島交通の西日本車体(西工)SD-II架装の日産ディーゼルスペースウイング(鹿児島200か・437)であります。

 

 上の画像は、平成28年に撮影しておりました同車でありますが、この時は画像のように霧島いわさきホテルのラッピングが見られていた事がお分かりいただけます。ちなみに、デザインも他の2台とほぼ同様でもありましたので、まさにいわさきグループならではな印象さえも感じさせられます。

 

 

 そして、現在の公式側であります。側面には「KAGOSHIMA KOTSU」と表示されておりまして、上の画像の姿とは一変しております。やはり、見た目が派手な印象さえもありますいわさきグループのラッピングデザインでもありますが、そのデザインがなくなりますと見ていて寂しい印象さえも感じさせられます。

 

 

 一方、この車に関しましては非公式側となりますと引き続き残されておりまして、先述の2台と同様、指宿いわさきホテルの部分は残されております。私自身、公式側が上の画像のようになった事を知った際は、本当に残念だなと思ったほどでしたが、実際は片側のみの変化でありまして、非公式側はそのままでもありますので、正直中途半端だなと言う印象さえも感じさせられます。

 

 尚、リアにありました「鹿児島」・「霧島」・「指宿」のうち、「霧島」が姿を消しておりますし、霧島いわさきホテルの写真もありません。確かに、ホテル自体が閉館している訳ですので、そのような姿もわからなくはない所でもあります。

 

 尚、この車は車内に関しましてもリニューアル工事が行われておりまして、シートの交換などを行っているそうでもあります。その際には、携帯電話・スマートフォン向けの充電用USBポートも装備されておりまして、まだまだ活躍する事が伺わせております。

 

 

 ご紹介しましたように、霧島いわさきホテルの閉館に伴う姿が見ていて伺える所ではありますが、これまでも述べておりますように、正直中途半端な印象は避けられない所ではないかとは思います。これまでのいわさきグループではこれまでの高速・貸切塗装でしたら、「グリーントライアングル」のデザインが浮かばれる所ですが、この場合は元々そのデザインではなかった訳ですので、片側だけそのようにする訳にはいかない分、そのような中途半端な姿になるのもわからなくはない所でもあります。私としましては、その「グリーントライアングル」や白露酒造などに統一すればとも思う所ではありますが、最近導入車では白一色に「KAGOSHIMA KOTSU」ですので、そう思いますと今後シンプルな姿に変わって行くのかなとも思ってなりません。