博多~飯塚~直方~折尾~黒崎間の総称であります「福北ゆたか線(篠栗線・筑豊線(桂川~折尾間)・鹿児島線(折尾~黒崎間))」では、この区間を運行します快速列車が3両以上での運行となっておりまして、快速列車の乗車定員を増やしております。
この「福北ゆたか線」では、近年利用者が増えてきておりまして、特に博多~篠栗間は沿線の宅地化もありまして乗車率もかなり高いのも特徴であります。また、快速列車となりますと普通列車とは5分(博多~篠栗間)ほど早く短縮されますので、快速列車停車地の所にお住まいの方・行かれる方にとりましては快速列車を選ばれる方も少なくはないのではないかとも思います。
その結果、ワンマン列車も以前は3両編成までではありましたが、平成27年の改正からは4両編成までワンマン列車が設定されておりまして、3両編成まででありましたら813系電車が、4両編成となりますと817系電車も設定されておりまして、もちろん快速列車でも設定されておりますので、利用者が増えております「福北ゆたか線」を支えているのが現状でもあります。実際に3両編成で運行します813系電車の場合、種別幕を見ましても「快速ワンマン」と書かれている事がお分かりいただけるのではないかとも思います。
(「快速ワンマン」時)
(「ワンマン快速 直方-博多」時)
さて、ここからは直方車両センターに所属します現在の813系電車のラインナップをご紹介してまいります。
この813系電車は、現在は9編成27両が直方車両センターに所属しておりまして、このうちの5編成(RG014~019編成)に関しましては、導入当初は鹿児島線~長崎線直通列車などをメインに使用されておりまして、平成13年の「福北ゆたか線」転用に際しまして、2両固定編成でありましたRM014~019編成に8次車にあたります中間車のサハ813形500番台を連結させたものでありまして、結果3両固定編成に改められてあるのが特徴であります。
(RG016編成)~中間にサハ813形500番台を連結しています
画像は、その中間車のサハ813形500番台であります。窓ガラスは黒い所からもわかりますようにUVカットガラスとなっておりまして、ロールカーテンはないのが特徴でもあります。また、車内に関しましても混雑時を考慮しましてロングシート化されているのも特徴でありまして、813系電車では元々ロングシートのタイプ自体設定されていない事から、まさに特異車である事が伺えております。
また、画像のR(M→G)228編成に関しましては、元々3両固定編成でありましたので、RG014~019編成のように中間車にロングシートといった車両は連結されておりません。そのため、その下の画像にありますサハ813-228に関しましては従来の車両と同様転換クロスシートとなっているのが特徴であります。
そして、快速が3両以上の運行になる事に伴いまして、平成27年の改正で南福岡車両区に所属しておりました813系電車2編成が直方車両センターに転属となっておりまして、813系電車の中でも3編成しか存在しておりません、1000番台のうちのR(M→G)1002・1003の各編成でありまして、813系電車の中でも希少であります編成が直方車両センターに転属、「福北ゆたか線」で運行されております。
(RG1003編成)
この1000番台2編成に関しましては、平成21年より開始されております日豊線のワンマン区間(小倉~行橋・中津間)に対応しておりましたので、ワンマン改造も施されておりました。結果そういう事もありまして直方車両センターに転属になりましたが、やはりワンマン改造していた事に対する効果は大きかったのではないかとも思います。
また、既に導入されておりました817系電車に準じたつくりでありますので、ワンハンドル式マスコンやシングルアームパンタグラフも装備されておりますし、車内も違ったつくりであるのも特徴であります。やはり、この編成はスタイルはこれまでの編成とは変わらない訳ではありますが、細かな違いがこの1000番台の特徴であるとも言えるのではないでしょうか。
尚、現在は鹿児島線や日豊線などで運行されているような、ドア際の部分が撤去された車は現時点では直方車両センター所属車では見られておりません。ただ、直方車両センターの817系電車でもロングシートに改造された編成も見られているだけに、定員を増やすために今後改造車も考えられるだけに、ここは気になる部分ではないかと思います。