NO.2599 全てが4列シート車に変化、長崎県営バス・九州産交バス「りんどう号」近年の車両変化 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 熊本~長崎間を九州産交バス・長崎県営バス運行で運行されております、高速路線バス「りんどう号」は、現在6往復(運休2往復分含みます)が運行されておりまして、九州産交バス4往復・長崎県営バス2往復でそれぞれ運行されております(現在は両社各2往復ずつでの運行)。

 

 この「りんどう号」は、所要時間約4時間で運行されている高速路線バスでありますが、熊本~長崎間を乗り換えなしで利用する事ができますので、JRのように必ず鳥栖駅、もしくは新鳥栖駅で乗り換えが必要となっている分、この高速路線バスの存在は大きいのではないかと思います。

 

 ただ、そんなこの「りんどう号」は最速時からしますと所要時間が延びておりますが、それはこれまでの山浦パーキングエリア(佐賀県鳥栖市)の休憩のみが、現在は広川サービスエリア(福岡県広川町)・多久西パーキングエリア(佐賀県多久市)で休憩を取るようになりましたし、休憩時間も15分×2の計30分休憩まで延びた事が、結果所要時間が延びるにも至っております。

 

 また、これからご紹介しますように、使用車両も全便4列シート車の運行となっておりまして、3列シートの運行はなくなっております。その背景として、使用車両の経年や置き換えもあるようですが、ここまで様変わりするのも時の流れでもありましょうか。

 

 

 さて、今回ご紹介しますのは、九州産交バス・長崎県営バス両社の近年の「りんどう号」の車両の流れに関しまして、皆様にご紹介してまいります。

 

 

 「りんどう号」は、以前は上の画像のように3列シートで両社運行されておりまして、長崎県営バスに関しましては上の画像2の0E22(三菱KC-MS829P~画像は「出島号」時)などと言った車が使用されておりましたし、九州産交バスは上の画像3の日野セレガ(熊本22か31-12、KC-RU3FSCB~以下画像も同形式です)がメインで使用されておりました。

 

 その九州産交バスの日野セレガも、令和2年まで活躍する姿が見られておりまして、この時点でも20年を超えてもいまして、元気な姿を見せておりました。しかも、他にも熊本~宮崎線「なんぷう号」などでも使用されている姿も見られていたほどでしたが、この年の9月に一気に全車が運用を離脱、廃車となっております。

 

 (熊本22か31-10)

 

 (熊本22か31-56)

 

 (熊本22か31-58)

 

 

 

 一方、長崎県営バスは一部便が平成18年に4列シートに置き換えられておりまして、画像の日野セレガR(KL-RU4FSEA)が他路線から転用の上で使用されておりました。このセレガRは、いずれも自社発注車の車でもありまして、かつトイレ付きの車両でもありましたが、現在長崎県営バスで見られます車はいずれも移籍車となっております・・・。

 

 (4A51)

 

 (4A52)

 

 (4A53)

 

 

 その後、九州産交バス便も一部4列シート車での運行となりましたが、使用車両には画像の福岡~熊本線「ひのくに号」に使用されている車両が使用されておりました。この中には、西日本車体(西工)92MCC-I架装の日野セレガも使用されておりましたし、現在も熊本~大阪・京都線「あそ☆くま号(運休中)」に使用されております三菱エアロエースも使用されている姿が見られております。

 

 (熊本22か32-94、日野KC-RU3FSCB)

 

 (熊本200か・193、三菱KL-MS86MP)

 

 (熊本200か・196、形式同)

 

 (熊本200か・968、三菱QRG-MS96VP)

 

 平成25年からは、長崎県営バスの「りんどう号」におきまして全4列化が進みまして、コンセント付きも導入されております。これによりまして、これまで存在しておりました3列シート車を置き換えておりまして、それとともに車両自体も若返りを図るに至っております。

 

 (S352、いすゞQPG-RU1ESBJ)

 

 (E551、三菱QRG-MS96VP)~ラッピングに関しましては後述

 

 

 平成30年には、日野セレガが2台(いずれも2TG-RU1ASCA)が導入されておりまして、これまでと同様シートは4列シート車でありますし、携帯電話・スマートフォン用のコンセントもこの車には装備されております。また長崎県営バスでは「ご当地ナンバー」と呼ばれます白地のナンバープレートの姿が見られておりまして、既存の高速・リムジン車両では交換されている車も見られ始めております。

 

 (A851)

 

 (A852)~超特急スーパーひのくにさん画像提供

 

 

 令和2年には、「新型コロナウイルス」によります需要減で、「りんどう号」は運休時期も見られておりまして、その間に車両の変化も見られておりました。実際に、九州産交バスの3列シート運行便も、運行再開後には画像の4列シート便に置き換えられておりまして、HP内の時刻表で「3列」と記載されていましても画像のように4列シート車が使用されておりまして、その結果先述のように3列車は全廃されております。

 

 【いずれも日野PKG-RU1ESAA】

 (熊本200か・491)

 

 (熊本200か・492)

 

 

 そして令和3年には、九州産交バスに名鉄バスより三菱エアロエース(BKG-MS96JP)が移籍導入されておりまして、この「りんどう号」をはじめとする路線で使用が開始されております。この車は、4列シート車ではありますし、後方にはパウダールームも装備されておりまして、豪華な移籍車両が第2の車生をこの「りんどう号」で歩み始めております。

 

 (熊本200か17-40)

 

 また、窓は固定窓となっておりまして、上の画像の「あそ☆くま号」専用車のようになっております。それにしても、固定窓ではありますが、同じエアロエースで4列車でもありますので、その下の画像にあります「ひのくに号」専用車(熊本200か・806)との間の域にあるような印象でもありましょうか。

 

 (逆T窓・4列車、熊本200か・806、形式同)

 

 この名鉄バスからの移籍エアロエースは、3台が導入しているようでありまして、いずれも「りんどう号」などで使用する姿が見られております。これによりまして、先述の「あそ☆くま号」専用車とともに「りんどう号」に使用されるに至っているようであります。

 

 (左から、熊本200か17-37 熊本200か17-33)

 

 

 所で、長崎県営バスのE551(三菱QRG-MS96VP)では、長崎県諫早市に関しますラッピングが見られております。このラッピングでは、諫早の観光施設や特産品が見られておりまして、「諫早っていいね!」にもありますように、これで諫早市のアピールを行っている事がお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 (非公式側)

 

 (公式側)

 

 また、この中には小長井町にありますフルーツのバス停も描かれております。このバス停は長崎県営バスの路線で見られておりますが、実際にこのようにラッピングでも見られますので、長崎県営バスの車両ならではの部分でもありましょうか・・・。

 

 そして、リアでは眼鏡橋なども見られておりまして、長崎市内にはある事は存じておりますが、諫早市にも諫早公園内で見られているようであります。私自身も詳しく存じていなかっただけに、「なるほど」と思う所でもありましょうか。

 

 

 今回は、長崎県営バス・九州産交バスが運行します「りんどう号」の近年の車両変化に関しましてご紹介しましたが、やはり3列シートから4列シートに全て変わった事が時の流れを感じさせられますし、置き換えが見られていた事もわかるのではないかとも思います。しかも、九州産交バスでは移籍車でのこの路線の導入を行っていただけに、正直この行為は少しでも若返りをはかる事を思えば致し方ない所でもありましょうか。とにかく、様々な4列シート車が運行されておりますこの路線ではありますが、これからも熊本~長崎間を往復していただければと思う所ではあります。