番外 長崎線内に存在します、九州の在来線一長い長崎トンネル&新線区間内の中線存在駅、現川駅の紹介 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 上の画像の撮影駅であります、長崎線の喜々津駅(長崎県諫早市)の787系電車が通っております左側の線路及び右側に見えております線路は、いずれもここから浦上駅(長崎県長崎市)まで線路が延びておりますが、その787系電車が通っております左側の区間は昭和47年に開通しました新線区間でもありまして、列車の新線区間での運行時には、これまでもご紹介しておりますように、途中の市布駅(長崎県諫早市)をあやかって、一般的に「市布経由」とも呼ばれている区間でもあります。
 
 一方、右側の線路は旧線区間でありまして、こちらは長崎線が開業した頃から存在します区間でもありまして、明治31年に開業しております。こちらは今年で124年にもなりまして、この旧線の歴史は長い事も伺わせております。尚、こちらも途中の長与駅(長崎県長与町)をあやかって、「長与経由」とも称されております。

 

 さて、この「市布経由」と呼ばれます新線区間の中には、九州の在来線では一番長いトンネルであります「長崎トンネル」と呼ばれるトンネル区間が存在しておりまして、浦上駅から約2キロ北側から現川駅の約300メートル西側まで続くトンネルであり、全長は6173メートルもありまして、このトンネル区間には川平地区や、天竺山・帆場岳といった山を越えるトンネルでもあります。

 

 しかも、このトンネルの中には「肥前三川信号場」と呼ばれます信号場も存在しておりまして、行き違い設備もありますので、その分特急・快速列車の所要時間の短縮にも貢献しております。
 
 
 今回は、そんな浦上駅から現川駅間の新線区間を、列車車内からの画像より改めまして皆様にご紹介するとともに、トンネルを出た所にあります現川駅に関しましても、一部以前撮影していた画像も使用して併せてご紹介させていただきます。
 
 (817系電車)

 

 

 列車は、浦上駅を出ますと分岐点に入ります。諫早方面行の画像がありませんので、逆に長崎行き車内よりの画像よりご紹介しますが、この分岐点は、右側が旧線(「長与経由」)の区間、左側が新線(「市布経由」)の区間となります。ちなみに、以前は「」字型でありましたが、現在は画像のように「」の字型となっている事がお分かりいただけます。

 

 

 その後、約2キロにわたって単線並列区間が続きます。ただ、途中で分岐点もありませんので、本来の複線なら左側に上り列車が、右側に下り列車がと思う所ですが、この時点では先述のように浦上駅の先ですでに分かれておりますので両側にも上り・下り列車が運行している形となっております。

 

 

 こうして、列車は旧線と分かれます。見ますとわかりますように、旧線は上の方にのぼっておりますが、新線の方は逆におりているのも見ていてわかります。尚、その下の画像でもわかりますように、この奥にその長崎トンネルの長崎側出入口が存在しているのもお分かりいただけます。
 
 (奥に長崎トンネル)

 

 

 その長崎側出入口です。画像からもわかりますように、このトンネルが単線対応のトンネルでもありますので、出入口の幅もそれほど広くはないのも見ていてわかるのではないでしょうか。また、少々見にくいですが長いトンネルでもありますので、「長崎隧道」と書かれたコンクリート銘板も上部に掲げてあります。

 

 

 トンネルに入り約3キロほど進みますと、肥前三川信号場にやってまいります。この信号場は、先述のように行き違い設備もありますので、トンネルの中で2線に分かれております。ちょうど乗車したこの列車は、肥前三川信号場に停車する列車でしたので、このトンネルの中もこのように停車しておりますと、まるで地底の中に入ったような印象にも感じまして、乗車していた817系電車ゆえ静かな状態でもありましたので、もしも故障したならばどうなるだろうかとさえも一瞬思うほどでもありました。

 

 この時は、画像ではわかりにくいと思いますが、特急「かもめ」がこの信号場を通過して行きました。やはりトンネルの中でもありますので、光もすごい事もお分かりいただけるでしょうか。

 

 

 こうして、トンネル内で信号は青となりまして、列車はトンネルを諫早方面へと進みます。そして長かった長崎トンネルを出まして、現川駅にたどり着きます。それにしても、画像のトンネル出入口の上にも「長崎隧道」の銘板がある事も見ていてわかるのではないかと思います。

 

 

 ここからは現川駅の紹介ですが、この現川駅は、画像のように無人駅でもありまして、そう言った事から駅事務室などが設けられておりませんが、乗車券売機やICカード「SUGOCA」の読み取り機も設置しております。この駅は1・2番ホームの間に通過用の中線がある2面3線となっておりまして、現川駅に停車する列車は1番もしくは2番ホームに停車しますが・・・

 

 (現川駅駅舎)

 

 (ホーム及び2面3線の線路)

 

 特急「かもめ」や、最後の画像にもあります快速「シーサイドライナー」は真ん中の線路を通過して行くようになります。

 

 (「かもめ(長崎行き)」通過時)

 

 (「かもめ(博多行き)」通過時)

 

 

 今回は、九州の在来線では最も長い長崎トンネル、そして現川駅に関しましてもご紹介しましたが、本当にこの新線の存在は大きい事も見ていてわかるのではないかと思います。この喜々津~浦上間の最高速度が130キロ対応でありますので、高速化にも対応している事もわかりますし、以前の旧線よりも大幅に時間も短縮しておりますので、複数の山や高台などを越える形となります長いトンネルでもある分、この長崎トンネルの存在も改めて大きいようです。そんなこのトンネルも今年秋には西九州新幹線が開業しますので特急列車が通過する事がなくなる見込みではありますが、本数が減りましてもこの存在は大きい事には間違いないでしょうか。