番外 「ゆのくに号」以前の北九州~別府・大分線で活躍していた、亀の井バスU-規制日野セレガの紹介 | コウさんのコウ通大百科 PART3

コウさんのコウ通大百科 PART3

在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 これまでも当ブログでもご紹介しておりますように、平成27年3月より、北九州~別府・大分線の高速路線バスが運行されております。

 

 この路線は、平成22年に運行を開始、翌23年に一旦廃止していた路線の事実上の再開と言う形で運行を開始したものでありまして、当初は一度運行されていた頃の事業者であります西鉄バス北九州・亀の井バス・大分交通、そして大分バスで運行されておりまして、「ゆのくに号」の愛称となっております。

 

 その一度運行されていた頃は、週末・土日祝日限定での運行でありまして、まだ高速道路網もしっかりしていない頃でもありましたので、所要時間が約3時間20分もかけて運行されておりました。しかし現在の形態では、以前よりも1時間近く短縮しました、約2時間30分で毎日運行されております。
 
 しかし、平成30年に大分側事業者が撤退しまして、本数も西鉄バス北九州単独運行の4往復にまで減便されました。けれども、予約なし・1500円運賃が逆に功を奏し、利用者は急上昇しまして、後に高速安心院にも停車するようになりましたし、後に運賃も北九州~別府・大分間1700円に値上げされておりますが、本数は増発されておりませんでした。
 
 けれども、令和2年からの「新型コロナウイルス」によります需要減で運休~再開を繰り返しておりまして、今年に入りましてからも1月20日より運休されておりました。しかし、現在は落ち着いてきている事もありまして、掲載日の10月29日から約8ヶ月ぶりに2往復で運行を再開しておりまして、SNSによりますと、各便待っていたかのように10名以上の乗客が見られていたそうであります。

 

 

 さて、この「ゆのくに号」では、現在は撤退しております亀の井バスにおきまして、専用車では撤退末期時には画像の西日本車体(西工)S型架装車であります大分200か・250(三菱KL-MS86MP)が使用されておりまして、画像にもありますように行先表示器がLED行先に改造されましたし、USBポートやWi-Fiまで導入されるなどの変化が生じておりました。
イメージ 1イメージ 2
 
 
 そして、この「ゆのくに号」の前身であります北九州~別府・大分線、以下画像のように福岡~別府線「とよのくに号」や「ゆふいん号」でも使用されていた車として、大分22か17-86(日野U-RU2FTAB)が存在しておりました。今回はかつての専用車でありましたこの車に関しまして、皆様にご紹介してまいります。
 
 (「とよのくに号(別府線)」運行時)
イメージ 3
 
 (「ゆふいん号」運行時)
イメージ 4
 
 
 この車は、平成4年式の西工S型架装車でありまして、導入当初は「とよのくに塗装」、その後「メルヘン塗装」に塗り変えられまして運行されておりました。それでも、北九州~大分線運行時には亀の井バスでは古参の分野にあたっておりましたが、転用前には「とよのくに号」や「ゆふいん号」において長らく運行されておりましたので、別府・湯布院~福岡間ではよく見られていた車でもありました。
 
 
 座席は、画像にもありますように偏心3列シートでありました。加えまして中央トイレ・ビデオも付いていたなど、当時の「とよのくに号」・「ゆふいん号」で見られていた装備がここでも見られておりました。
イメージ 5
 
 
 こちらの画像は、北九州~大分線が一度運行されていた頃の平成23年に亀の井バス別府営業所にて撮影していたものであります。その下の画像にもありますように、団体挿しには大分・別府~北九州と書かれておりまして、専用車である事がお分かりいただけますが、よく見ましても茶色の団体挿しでの姿は、クラッシックな印象さえも感じさせる所でもありましたでしょうか。
イメージ 6
 
 (団体挿しの表示)
イメージ 7
 
 
 残念ながら、一度運行されていた頃には私は乗車する事ができませんでしたが、私の友人が乗車しておりまして、画像がその時の画像でありました。この時の乗車人数は友人を含めわずか4名、しかも定番の通行止め区間であります大分自動車道の通行止め区間であります湯布院~別府間・日出JCT~速見間・宇佐別府道路が通行止めでもあったとの事でしたので、結局は25分遅れの約3時間45分であったとの事でありました。やはり、高速道路網が開通していなかった頃の路線ではありましたので、3時間以上かかっていた事に関しましては仕方なかったのかなと思わざるにはいられない所ではなかったでしょうか。
イメージ 8
 
 
 その後、この路線は運行終了と言う事になりまして、この車自体の去就も注目されましたが、運行終了後には、再び予備車としてではあったものの「とよのくに号」・「ゆふいん号」に使用されておりましたが、平成24年に運用を離脱、廃車となっております。
 
 
 この車にとりましては、正直北九州方面に関しましては残念ながらあまりいい印象はなかった事でしょう。やはり、当時の交通事情にもよるものでしたので仕方がなかったと思いますので。しかし、現在「ゆのくに号」を名乗るこの路線に関しましては、この亀の井バスは撤退しておりますし、さらに時間的・本数はJR特急に劣る事に関しましては残念ではありますが、運賃は格安ではありますし、高速道路網が一度運行されていた頃とは大きく違う訳ですので、とにかくそれらを維持していただきたい所ではあります。
 
 
 今回は、「ゆのくに号」以前の北九州~別府・大分線で使用されておりました亀の井バスの車でありました西工S型架装の日野セレガをご紹介しましたが、この車に関しましては亀の井バスの高速路線で長らく使用されていた訳ですので、約20年もの間よく使用されてきていたなとも思う所ではなかったでしょうか。しかも「メルヘン塗装」であったのが古い印象をなくしていたのかも知れなかった訳でもあったでしょうから、北九州~別府・大分線一度廃止後も残っていたこの車の存在も、長く亀の井バスにおきまして在籍していた分、必要な存在であった事には間違いなかったのではないかと思ってならない所ではあります。
イメージ 9