
鹿児島「ランタン号」(南国交通) 宮崎「ブルーロマン号」(宮崎交通) 大分「サンライト号」(長崎自動車・大分交通・大分バス・亀の井バス・日田バス) 熊本「りんどう号」(九州産交バス) 北九州「出島号」(単独運行)の各地へ高速路線バスが運行されておりまして、各路線多くの方が利用されております。
それによりまして、現在は全20台(夜行用からの転用車も含みます)によりまして各路線を運行されておりまして、路線によっては座席のタイプも違う訳でもありますが、それぞれの路線で車両によっては固定されまして使用されている路線も存在しております。
長崎県営バスの九州島内向けの高速車両は、平成初期の頃から偏心3列シートで導入されておりまして、導入メーカーも三菱ふそうや日野自動車の車両を中心に導入されてまいりました。それでも、走行距離等の関係もありまして、早くに廃車(売却)となる車も多く、既に平成10年式の車までに廃車となった車が出ております。やはり、一般路線車であるならばまだまだ現役ではある訳ですが、高速車と言う事になりますと、先述のように走行距離等の関係もありますので、あまり長くはないのも仕方がない所でしょうか。
(既に廃車、9E01・三菱KC-MS829P)


(同、0E22・形式同(西日本車体C-I架装))


現在最古参となっているのが、画像の平成10年式の0E21(三菱KC-MS829P)であります。この車も、上の画像の0E22と同時導入ではある訳でありますが、0E22が既に廃車となっているのに対しまして、こちらは予備車とはいえ現存している訳でもありますので、正直明暗が分かれているのは残念な所でしょうか。


翌平成11年になりますと、後述の夜行用1台に加えまして、昼行用が2台導入されました。こちらは主に北九州線「出島号」として導入されましたが、現在は予備車として3列シート運行路線で使用されております。
(1E56・三菱KC-MS829P)


平成14年には、5台の車両が導入されましたが、2台が大分線「サンライト号」用として、3台が4列シートとして旧小浜営業所にすでに廃止されております福岡~小浜~雲仙線「雲仙号」専用車として導入されました。尚、これら車両はいずれもKC-規制車からKL-規制車に変わっております。
まず、画像が「サンライト号」として導入されました2台でありますが、運用開始以降長らく「サンライト号」として使用されております。尚、それでも最近は後述の夜行からの転用車も使用される事もある事から、いつもこれら車が使用されるとは限らないようでもあります。
(4E53・三菱KL-MS86MP)


(4E54・形式同)


一方、こちらが4列シートとして導入されました日野セレガR(KL-RU4FSEA)であります。この導入は、「雲仙号」の西鉄バス撤退によりまして導入された車でもありましたが、結局は平成16年に廃止、その後は4A51が長崎~唐津・呼子線「レインボー壱岐号」専用車に転用されるも、撤退により熊本線「りんどう号」に転用、他の2台も「空港リムジン」→宮崎線「ブルーロマン号」→「りんどう号」と言う流れとなりまして現在に至っております。本当に、「りんどう号」も長崎県営バス担当が4列化となりましたので、それで落ち着いている事も伺えるようです。
(4A51)


(4A53)


翌平成15年になりますと、偏心3列シートの昼行車が3台導入されまして、主に北九州線「出島号」で使用されております。特に、現在は平日5往復・土日祝日6往復と長崎県営バス単独で運行されている事もありまして、使用される機会も多いのではないかとも思います。
(5E51・三菱KL-MS86MP)


(5E53・形式同)~「ランタン号」使用時


5Eの導入から5年後になります平成20年には、初めていすゞ車が導入されまして、画像のガーラ(PKG-RU1ESAJ)が2台導入されております。これらは、いずれも鹿児島線「ランタン号」・宮崎線「ブルーロマン号」に使用されておりますが、0S51のように平成21年~翌22年頃までは、大河ドラマ「龍馬伝」に関しました「長崎龍馬」ラッピングが懐かしい所でしょうか
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(0S52)

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(0S52)

(0S51)~「長崎龍馬」ラッピング時代




平成22年には、三菱エアロエース(BKG-MS96JP)が平成20年に「空港リムジン」用で導入されて以来、後述の夜行用1台の他に、昼行用が2台導入されました。これら2台は、主に「出島号」で使用されておりますが、これら車にはコンセントが設置されている一方(ご覧の方からの情報によります)、テレビモニターが廃止されておりまして、この路線の簡素化も伺えるようでもあります。
(E052)


平成25年には、5年ぶりにいすゞガーラ(QPG-RU1ESBJ)が2台導入されておりまして、いずれも熊本線「りんどう号」で使用されております。「りんどう号」と言う事で、座席も4列シート・後部トイレ付でもある訳でありますが、長崎県営バスでは「空港リムジン」用に次ぐLED車ともなっておりまして、先述の日野セレガRと交互に使用されております。
(S352)~画像1と同様


ここまで、九州島内向け昼行用の3・4列シート車をご紹介しましたが、ここからは夜行からの転用車のご紹介です。これらも、いずれも独立3列シート車ではありますが、昨年廃止されました「ロマン長崎号」廃止以降はいずれの車両も九州内の昼行路線にもっぱら使用されております。
画像は、1E54(KC-MS822P)であります。この車に関しましては、平成11年に広島線の専用車として導入されておりましたが、廃止後は「ロマン長崎号」に転用されておりました。その後E051が導入されますと、排ガス規制もありまして、九州内の路線で活躍しておりまして、主に画像の「ブルーロマン号」で使用される事もあります。


一方、こちらは6E54(KL-MS86MP)であります。画像は、「ロマン長崎号」時代の画像でありますが、現在こちらも南九州の路線で使用される事があるようでもあります。


そして、こちらはE051(BKG-MS96JP)であります。この車は、平成22年に「ロマン長崎号」に導入されました車でありますが、トランク容量等もありまして使用する機会はそう多くはありませんでした。しかし、廃止後の現在は画像の大分線「サンライト号」などの九州内路線で使用されておりまして、車が新しい分、使用される機会も多いようでもあります。


こうして見ましても、多くの3列・4列の各シート車が導入されているのがわかりますが、それぞれが実際各地の路線で使用されております。ただ、平成10年式・11年式と、高速車では低年式にあたる車となりますと使用される路線も限られる事や、夜行からの転用車が使用されている路線もありますので、機会も少なくなっている事も伺えるようでもあります。とにかく、それでも多く所有している訳でもありますので、それらの引き続きの活躍を願いたいと思います。

