NO.1479 JR&くま川鉄道、人吉駅&人吉温泉駅探訪 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

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 熊本県人吉市の玄関口でありまして、JR肥薩線の駅であります人吉駅は、この駅の周辺を中心に栄えた町でもあります。

 人吉駅の周辺では、人吉温泉や人吉城など、各観光地へも当ブログでもご紹介しました産交バス運行の「じゅぐりっと号(22日番外参照)」などのバスも運行されているなど、まさに人吉盆地にあります観光地でもある事がわかるのではないかとも思います。

 また、この時期は運休しておりますが、この駅は8620形58654号で運行されております「SL人吉」の始終着駅でもありまして、「SL人吉」が運行している時には後述の駅構内にあります転車台で転車している姿も見る事ができまして、その際には多くの鉄道ファンで賑わう所でもあります。

 そんなこの駅でありますが、肥薩線では南方面(吉松方面)へは、ご存知の方もいらっしゃるのではないかとも思いますが大変急勾配がある区間(「矢岳越え」)がこのあと続く事にもなります。現在は「いさぶろう・しんぺい」といった観光列車が人吉発着で運行されておりますが、以前は人吉以北発着で運行されていた列車もあったなど、この駅はまさに「矢岳越え」へと挑む中間駅と言う役目を果たしてきた駅でもありました。

 そう言った特色を持ちます、JR人吉駅でありますが、平成21年には同じく人吉駅と名乗っておりましたくま川鉄道が人吉温泉駅を名乗るようになりまして、以来分離しているような印象さえもありますが、実際は同じ敷地内に現在もありますので、乗換等には改称前から変わりはありません。

 では、今回は同じ敷地内にあります両駅をこれからご紹介してまいります。

 この人吉駅は、上の画像にあります駅舎内にはみどりの窓口・待合室・観光案内所が設けられております。またその案内所内・駅内はドーンデザイン(水戸岡氏)がデザインした箇所もありまして、画像ののれんの部分もそう言われてもおかしくはないのではないかと思います。
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 また、人吉地区の民芸品であります「きじ馬」や椿の模様ののれんも人吉駅では見る事ができます。また、最後の画像にもありますように「きじ馬」自体もホーム上で見る事もできまして、来られる方・行かれる方をしっかりと見守っております。
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 一方、駅前には「汽車弁当」と書かれた人吉駅弁 やまぐちの看板の姿も駅前で見る事ができます。この建物もおそらく昭和40年代に建てられたものではないかと思われますが、この文字に私も目を引きました。実際にここでは駅弁の販売も行われておりますし、もちろん駅構内でも販売されておりまして、中には火曜日を除きましてホーム上で立ち売りも行われているとの事であります。
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 この人吉駅・人吉温泉駅は、JR線が2面3線、くま川鉄道が1面2線という線路配置であります。まず以下画像はJRのホームを出しておりますが、普段は1両編成の列車しか運行されておりませんので、見ていて寂しいような印象も感じさせる部分でもあります。

 (人吉駅1番ホーム)
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 (人吉駅3番ホーム)
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 そんなこの駅でありますが、今年に入りましてバリアフリー化がなされました。実際に、以下画像のように踏切がホーム間に設置されておりまして、それに伴いこ線橋の利用は廃止されております。
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 また、そのバリアフリー化によりまして、画像のようにくり抜いたような形でスロープ状になっているのもわかるのではないかと思います。こう言った部分が、今回訪問しまして一番変わった所を見つけたなと私自身も思ったほどでありました。
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 先述のように、長らく使われてまいりましたこ線橋は廃止されました。そのため、緑の柵が設けられているのも見ていてわかるのではないでしょうか。今後、このこ線橋は解体されるのではないかと思われますが、これまでのホームに関しましてはこのような形になりながらも残るのではないでしょうか。
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 さて、ここまでJR人吉駅に関しましてご紹介しましたが、ここからはくま川鉄道人吉温泉駅に関しましてご紹介してまいります。
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 この人吉温泉駅は、先述のように平成21年に改称された駅でありますが、JR人吉駅とは同じ敷地内にありますし、線路も後述のようにつながっておりまして、名称は変わりましてもJRとは引き続き関係を持っていると言ってもいいかと思います。それでも、ホームへ向かうには画像1の人吉駅駅舎の右側にありますこ線橋を使いましてホームへと向かう事になります。

 くま川鉄道人吉温泉駅のホームです。ホームの配置は先述のように1面2線の線路配置となっておりまして、その下の画像にありますこ線橋を降りた所に自動券売機を設けており、ここで乗車券を購入する事になっております。また、このホームの八代方(こ線橋の後方)には乗換口もありまして、その乗換口にはくま川鉄道の事務所も設けられておりますし、JRと同様、バリアフリーの乗換口になっております。

 (ホームと自動券売機)
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 (湯前方より撮影、ホームとこ線橋)
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 ここで、JRとくま川鉄道の「ねぐら」もご紹介したいと思います。まずJR側でありますが、八代側に日本国内で現役唯一の石造車庫があります。ここは旧人吉機関区でありまして、ここにかつては「矢岳越え」に挑む蒸気機関車が留置していたりしておりましたが、現在はキハ40系・キハ31形の気動車、また8620形(58654号)の「SL人吉」の車両も入る事もあります。
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 (八代側の踏切より撮影)
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 また、ここは平成4年に発足しました人吉鉄道事業部の敷地でもありましたが、平成11年に熊本鉄道事業部に統一されまして解散しております。それでも、現在も車両の留置がこの駅構内で行われておりますので、解散しても車庫である事には変わりはないでしょうか。

 さて、上の左にある画像にもありますように、ここには「SL人吉」用の58654号の転車台があります。ここに「SL人吉」が運行される際には、58654号は転車台に入りまして、転車しましてからまた戻っていく事になります。
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 一方、くま川鉄道側の「ねぐら」であります。ここはくま川鉄道のホームの横に検修庫がありまして、ここで検査・修理等を行う事になります。また、入らない列車も横の洗浄線などに留置される事もあります。
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 ちょうどこの撮影時には「KUMA2」ことKT-100形103号の姿がありました。ちょうどこの時は検修庫内で検査が行われていたようですが、しっかりと庫内で手入れしましてまた本線で頑張っていただきたいと思う所でしょうか。
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 所で、この撮影時にはJR九州キハ31形の改造車でありますKT-31形311号の姿がありませんでしたが、すでに今年廃車になったとの事でありました。元々は、JR時代キハ31 20を、JR車両のくま川鉄道乗り入れが終了した事に伴いまして平成16年に購入したものでありましたが、結局はくま川鉄道の従来車両よりも早く、かつJR車両よりも早くに廃車となった事が残念でなかったでしょうか。

 こ線橋から吉松・湯前方への画像です。奥の左側がくま川鉄道、右側がJRの線路でありますが、よく見ますと双方がつながっているのがわかります。ただ、現在はJR・くま川鉄道の直通列車は運行されておりませんので線路自体は錆びているのが見ていてわかるのではないでしょうか。
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 このこ線橋を渡りまして、くま川鉄道の車両基地のあたりには、縄文時代あたりの墓であります「大村横穴古墳」と呼ばれます、国指定史跡が残されておりまして、駅から直接行く事もできます。
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 こうして、人吉駅&人吉温泉駅に関しましてご紹介しましたが、こうして見ましても歴史がある駅であるのがわかります。確かにこの駅も今年で105年になる訳ですのでわからなくはないでしょうか。とにかく、入ってくる車両自体も大きく変わってしまっておりますが、駅自体は変わりませんので、これからも通勤・通学客・観光客のために運行していただきたいものであります。
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