NO.2019 日中乗合タクシー運行に変わった、昭和バス呼子地区路線(後編・呼子F線新設区間編) | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 観光地でもあります、佐賀県唐津市呼子地区を運行します、昭和バスの呼子地区の路線バスの話題、前回NO.2018では上の画像・後述の画像にあります呼子発着所の観察編と称しましてご紹介しました。

 

 この呼子発着所からは、現在唐津方面への路線バスが運行されておりますし、他にも名護屋城博物館・玄海エネルギーパークなどへの路線バス、そして前回もご紹介しました呼子フィーダー線と称します枝線も存在しておりまして、この後ご紹介します呼子台場みなとプラザ(旧呼子フェリー発着所)・加部島・波戸岬方面の路線バスや、ジャンボタクシーによります乗合タクシーも運行されております。

 

 また、かつてはここからは福岡方面や武雄方面などへの直通の路線バス、長崎線「レインボー壱岐号」・福岡線「よぶこ号」と言った優等路線が呼子発着所にも停車を行っておりましたが、現在は呼子発着所への直通バスは運行されておりません。そして、バスの発着本数も、最盛期からしますと大きく少なくなっておりまして、その要因としまして沿線の過疎化が理由となっております。従って、呼子地区自体も観光地ではありますが、お住まいになられている方は減少しているのが現状でもあります。

 

 そんな呼子発着所ではありますが、車庫の奥にはターンテーブルが残されております。このターンテーブルは、狭い発着所でもある事から、バスの回転時には効果が発揮されておりましたが、その後平成初頭に奥の道路が開通した事を機に塀が一部開けられた事から使用されなくなっておりまして、それから20年以上は経過しておりますが、現在も名残は残されております。

 

 

 さて、昭和バスの呼子地区は、前回・先述のように平成25年に運行形態が変わりまして、一般路線バスは呼子発着所で系統を分割させる形となっておりまして、唐津~呼子間の路線と呼子フィーダー線と乗り継ぎと言う形を取っております。その結果、唐津市内から呼子以遠となりますと乗り継ぎと言う形となりますので、2度運賃を支払わないといけなくなっております

 

 そして、平成28年10月にはフィーダー線の改正を行いまして、運行路線が拡大しておりまして、以下画像のような運行区間となっております。尚、このフィーダー線内では運賃は200円均一となっておりまして、1度乗車しますとその区間内であれば200円で行く事もできております。

 

 【系統】

 呼子~横竹~小友~呼子台場みなとプラザ~呼子市民センター~呼子~ひばりヶ丘~名護屋浜~鎮西市民センター~ひばりヶ丘~呼子


 呼子~ひばりヶ丘~鎮西市民センター~名護屋城博物館~波戸岬~波戸岬国民宿舎


 呼子~ひばりヶ丘~徳川家康別陣下~呼子大橋~加部島中部~風の見える丘公園~呼子大橋~徳川家康別陣下~ひばりヶ丘~呼子

 

 この区間に使用されますのは、以下画像のトヨタハイエースによります乗合タクシーとなっておりまして、日中のみ運行されております。尚、この運行は唐津市内にあります昭和自動車タクシー事業部によります運行となっておりまして、平日は唐津市内から玄海町にあります九州電力玄海発電所の職員送迎を行いまして、そしてこの運用に入っております。

 

 (佐賀300あ・・39)

 

 (佐賀300あ・119)

 

 この呼子フィーダー線の乗合タクシーによる運行の場合では、昭和バスに導入されておりますICカード「nimoca」は機器自体が搭載されておりませんので使用できませんが、九州のバス乗り放題券であります「SUNQパス」は使用する事ができておりまして、実際にステッカーがある事がお分かりいただけるのではないかと思います。尚、このステッカーはマグネットの着脱式となっているようでありまして、先述の九州電力玄海発電所の職員送迎時はステッカーは外しております

 

 

 ここまで、前回の内容に関しまして改めましてご紹介しましたが、ここからは呼子フィーダー線の新たな区間などに関しまして私自身出向いておりましたので、ここからはご紹介してまいります。

 

 

 画像は、呼子町にあります小友漁港であります。ここは呼子港とともに漁港としての姿を見せておりますが、先述のように平成28年10月に乗合タクシーが運行されるようになっております。

 

 この小友地区では、6月に呼子町内におきまして「呼子大綱引」が開催されます(今年は2・3日開催されました)が、それに関しました転落防止柵が設けられております。こうして見ましてもユニークな柵である事が伺えますが、こう言う所も呼子ならではかなと思います。ちなみに、7月にはこの地区でも「小友祇園祭」も行われますので、この時期には賑わう所でもあります。

 

 そんな小友漁港の所に、昭和バスの小友バス停が設けられておりまして、ここから呼子・名護屋浜方面への乗合タクシーが5本運行されております。私自身も、当初この運行を知った時は驚きましたが、本来の路線バスではなく乗合タクシー運行である事を思いますとわからなくはなかった所ではないかとも思います。

 

 

 場所は変わりまして、「呼子台場みなとプラザ」と呼ばれる施設であります。ここには、イカ料理店や魚介類の直売所、さらには温浴施設も備えておりまして、特に週末には大変にぎわう所であります。

 

 この「呼子台場みなとプラザ」がある所は、かつては長崎県壱岐島へのフェリー発着所があった所でありまして、以下画像のような姿が見られておりました。その後、この周辺の再開発が行われまして、その結果上の画像にあります施設ができるに至っております。

 

 (平成18年撮影、フェリー発着所と九州郵船のフェリーげんかい(現在は博多~比田勝航路に転用されております))

 

 また、昭和バスもバス停名称を「呼子フェリー発着所」から「呼子台場みなとプラザ」へ改称されておりますが、ここまでの運行車両は乗合タクシーに加えまして、日中時間外に運行されます路線バスもこの呼子台場みなとプラザへ乗り入れております。ただ、乗合タクシーは呼子市民センターを経由しまして呼子発着所へ運行されておりますが、路線バスに関しましては国道382号線を経由する大きく回る形で呼子発着所間へ運行されております。

 

 

 こちらは、呼子町加部島にあります、「風の見える丘公園」であります。この公園は、最後の画像にあります呼子大橋が開通後、特に賑わうようになりました場所でありますが、後述の画像のように大変眺めが美しい場所でもありますので、人気がある公園である事が伺える場所でもあります。尚、ここでは甘夏ゼリーやミカン類なども販売されております(但し、この日は休みでした)。

 

 実際に、「風の見える丘公園」から眺める事ができます光景であります。以下画像のように加部島の後方(北側)にあります小川島・加唐島・松島・馬渡島と言った離島や、さらに天気がいい日には壱岐島も見る事ができます。この日は、非常に天候が良かった事もありまして、壱岐島がかすかに見る事ができておりまして、まさにラッキーであった印象でもありました。

 

 一方、南側に関しましては呼子港の光景を見る事もできます。さらには、最後の画像にもありますように呼子大橋や、さらに別の所からは九州電力玄海発電所の姿も見る事ができておりまして、特に後者に関しましては近い所にある事も伺わせております。

 

 そんな「風の見える丘公園」にも、ご紹介しておりますように乗合タクシーが6本運行されておりまして、実際に時刻表を見ますとお分かりいただけるのではないかと思います。本当に、これまで入る事ができなかった場所へも運行されるようになりましたので、まさに乗合タクシーでの運行は機動力がある事も伺える姿でもあります。

 

 (時刻)

 

 

 そんな風の見える丘公園へ、画像7・9にもありました佐賀300あ・119がやってまいりました。特に画像9に関しましては発車シーンを収めておりましたが、その後先回りをしましてこの車の到着を待っておりました。ちょうど、今回の降車客の中には前回ご紹介しました風の見える丘公園へ向かわれていた方も乗車しておりまして、降りられまして公園へ向かわれておりました。

 

 

 この他にも、乗合タクシーのみが運行する区間としましては、画像の徳川家康別陣下バス停を通る系統があります。ここには、イカ料理店もこのバス停前に存在しておりまして、利用される方もいらっしゃるようでありますが、このような陣跡に関しましたバス停名は他に・・・

 

 路線バスとともに停車を行っております、波戸岬・名護屋城方面へのバス停でもあります、伊達政宗陣跡(海青中学校前)と称しますバス停も存在しておりまして、まさに名護屋城の城下であった事もバス停から伺わせております。

 

 

 尚、この乗合タクシーや一般路線バスは、本来ならは繁忙期にあたりますゴールデンウィーク時には運休あるいは区間短縮と言う形で運行されておりました。理由としましては、呼子地区へ来られる観光客が多くマイカーで来られる事から、それによりまして渋滞を引き起こす事で定時性が取れないためにそう言った手段を取るに至っております。やはり、足をお持ちの方ならば、時間かかりましても目的地へと言う所ですが、逆に足が持たない方の交通機関が運休であったのは正直残念な所ではないかと思います。

 

 

 ご紹介しましたように、昭和バスの呼子地区の路線バスも大きく変化した事が伺わせております。中でも乗合タクシーによります運行は、先述のようにこれまでは運行できなかった区間であった所に新風を与えているようにも思いますが、それでも繁忙期に運行されない事があるのはやはり正直残念かなとも思う所ではあります。とにかく、それでも普段の足は確保されている訳ではありますので、ご覧の皆様も利用する機会がある方は利用してみてはいかがかとも思います。