今回の鹿児島訪問では、上の画像にもあります桜島へも足を運んでおりましたが、これまでもご紹介しておりましたように、鹿児島市内からはこれからご紹介します交通機関を使用する事になっておりまして、実際に多くの方々が利用されております。
その交通機関こそ、鹿児島湾を横断します「桜島フェリー」でありまして、鹿児島市船舶局がフェリーの運営を行っておりますが、後述の時刻からもわかりますように、フェリー自体は24時間運航と、基本的には待たずに乗る事ができるフェリーでもあります。
このフェリーは、昭和9年より運航を開始しましたフェリーではありますが、大きな目的は桜島の住民の足としてが大きく、次いで桜島に来られます観光客のために運行されている事も理由の一つでもあります。また、それに加えまして非常時の避難としてのために運行される事もありまして、平成5年に発生しました「竜ヶ水災害」の時には竜ヶ水駅付近で取り残された方々の救助船としての役割も果たしておりました。
こちらの画像は、桜島フェリーの発着所でありまして、以下画像2が鹿児島市内側、その下の画像3・4が桜島側でありますが、桜島側に関しましては山の下の所に発着所が設けられております。
(鹿児島市内側発着所)
(桜島側発着所)
桜島フェリーの鹿児島側の時刻表であります。運航自体は多い時で15分おきで運航される場合もありますが、深夜にも1時間おきに運航される事もありますので、まさに休む事がないフェリーでもありますし、その分地域の足として運航される事が伺わせております。尚、11時05分に関しましては「よりみちクルーズ」と呼ばれておりまして、別のルートも回る事もありまして、通常より3倍ほど長い50分かけて運航されております。
さらに、このフェリーは、九州のバス乗り放題券であります「SUNQパス」が使用できます。尚、この「SUNQパス」が使用できます航路は他にも関門汽船(門司港~唐戸(下関市)間)・熊本フェリー(「オーシャンアロー」、熊本港~島原港間)・島鉄フェリー(口之津~鬼池間)でも使用が可能となっております。
そして、桜島フェリーでは定番とされておりますうどん店が全ての船内に設けられておりまして、船内でおいしいうどんがいただく事ができます。今回の訪問では、私自身も天ぷらうどんをいただきましたが、すごくおいしくいただかせていただきましたけどね。
さて、ここまで簡単に桜島フェリーに関しましてご紹介しましたが、ここからは鹿児島~桜島間を運航しております就航船に関しましてご紹介してまいります。
現在運航されておりますのは6隻体制で運航されておりまして、いずれも乗客の他、車両も積載する事ができます2階建て(車両甲板1階・客室2階)及び3階建て(車両甲板1・2階・客室3階)構造となっているのが特徴でありますし、平成7年に就航しました船以降は3階建て構造の1000トン前後の総トン数を誇っておりまして、それほど大型化している事が伺えております。そのため、2階建て構造の船に関しましては多くが引退に至っております。
(2階建て構造の先代桜島丸)~平成22年撮影
(3階建て構造の自動車入港シーン)~平成22年撮影
ここからは現在就航船であります。先述のように、桜島フェリーの就航船も大型化しておりますので、その結果2階建て構造の船は現在は1隻のみ、他は3階建て構造の船ばかりとなっているのが現況でもあります。
(第十三櫻島丸・平成4年竣工・731トン)
(第十五櫻島丸(「チェリークイーン」)・平成7年竣工・1134トン)
(第十六櫻島丸(「ドルフィンライナー」・平成11年竣工・997トン)
(第十八櫻島丸(「プリンセスマリン」)・平成15年竣工・1279トン)~バリアフリー仕様
(桜島丸(現在・「サクラエンジェル」)・平成23年竣工・1330トン)~バリアフリー仕様・電気推進船
(第二桜島丸(「サクラフェアリー」)・平成27年竣工・1404トン)~バリアフリー仕様・電気推進船
このうち、第十五櫻島丸(「チェリークイーン」)以降から愛称が付けられておりまして、様々な愛称が付けられておりますが、最新の2隻に関しましては名前に「サクラ」と付けられておりまして、桜島と言う印象が見られているようでもあります。
また、平成15年竣工の第十八櫻島丸(「プリンセスマリン」)以降はバリアフリー仕様となっておりまして、船内にエレベーターも設けられております。これで、車椅子の方なども安易に乗船する事が可能となっておりますので、まさに全ての人にやさしい船であると言ってもいいかとも思います。
さらに、平成23年竣工の現在の櫻島丸(「サクラエンジェル」)以降は電気推進船と呼ばれる船となっております。これは、これまでが「エンジンでスクリューを直接回す形」であった訳ですが、それが「エンジンで発電しした電気によってモーターを動かしてスクリューを回す」と言う新駆動方式となっておりまして、これによりまして、低騒音・低燃費などの利点も見られておりまして、環境にやさしいフェリーとなっております。
そして、最古参の第十三櫻島丸に関しましては、情報では今年度中に桜島フェリーからの引退が決まっておりまして、その結果売却予定であるそうであります。これによりまして、2階建て構造のフェリーも今年度中には姿を消す事になっておりまして、この結果全ての就航船が1000トン級前後タイプの大型タイプとなりまして、3階建て構造タイプばかりとなるようでもあります。
さて、今回訪問では第十八櫻島丸(「プリンセスマリン」)に乗船しておりました。その模様に関しましては既に上の画像でもご紹介しておりましたが、それとともに客室に関しましては以下画像のようになっておりまして、乗客が乗船時間の間は様々な場所において休む事ができるようになっております。
(座席・テーブルが並ぶ客室内)
(船前方・後方にあるサロンスペース)
(足が伸ばせる座敷スペース)
さて、ここでは他の画像とともに往路の模様をご紹介しておりますが、約15分ほどで桜島港に到着します。桜島港では、この撮影時には第十五櫻島丸(「チェリークイーン」)が停泊しておりましたが、この奥には「桜島レストハウス」も見えます。しかし、この「桜島レストハウス」は昨年12月をもって閉館となっておりまして、桜島の名所の一つが姿を消しております。
こうして桜島港に到着、船は接岸が済みますと可動式の橋を出しまして、乗客が下船と言う方向へと進む事にもなります。ちなみに、この日は正月休み期間と言う事もありまして、多くの方が第十八櫻島丸(「プリンセスマリン」)から下船されておりました。
下船時に見られておりましたある貼り紙であります。この貼り紙には、「ポケモンGO!」に関しました貼り紙がなされておりましたが、この中にキャラがやはりいる(いた)のでしょうか?本当に、これは当然の事ではありますが、船内には立入禁止の場所もありますので、立ち入らないようにと言う注意書きもやはりわからなくはないのではないかとは思いますよね。
私自身も、これまで何度か桜島フェリーを利用させていただいておりますが、何と言いましてもこの数年もの間就航船の大型化が進んだ事が伺えているようであります。やはり、住民の足でもあるとともに観光客の足としてでもある訳ですので、そう思いますとわからなくはないのではないかとは思いますね。とにかく、これからも様々な利用者のためにも日夜フェリーを安全に運航していただきたいと切に願う所ではあります。
(注)ヤフーブログ公開、平成29年1月更新時の内容です。
尚、桜島港ターミナルは平成30年3月20日に新たなターミナルに変わっております。