こんにちは!
熊本城横、熊本県伝統工芸館 の くろすけ です!
熊本は青空から急変、雨が降り始めました。
昨日に引き続き過ごしやすい気温になりそうです。
好評開催中の「人間国宝 九州・沖縄の伝統工芸 技と美展 」から、
熊本が誇る伝統的工芸品 肥後象がんの作品を御紹介いたします。
桜破扇文象嵌鐔
米光光正 作
製作年/昭和55年(1980)
所蔵/熊本県伝統工芸館
肥後金工の祖である尾張の鉄砲鍛冶師であった林又七は、加藤清正についで細川家に仕えました。
こちらの作品は、林又七の重要文化財に指定されている鐔を米光さんが精密に写したものです。
そっくりそのまま写すのではなく、桜花と枯木(こぼく)を付け加えました。
鐔には、桜花と枯木のほかに、破れた扇面を意匠化した「破れ扇」が描かれています。
「破れ扇」は、壊れたものや欠けたものに「もののあはれ」を美として感じる日本人らしい風流な文様です
米光さんは、肥後象嵌・透(すかし)で人間国宝になられました。
肥後象嵌・透は、室町時代に京都に興った刀装金具の正阿弥派の行った布目象嵌(ぬのめぞうがん)の技法と尾張の透鐔の技法が江戸時代の肥後において一体となって、独自に発達したものです。鍛えた鉄地をタガネで布目切りし、金銀を打ち込んでいきます。
武士のお洒落であった刀の鐔を、会場でぜひご覧ください。(‐^▽^‐)
「プロフィール」
米光光正 (1888年~1980年)
肥後象嵌・透で1965年認定
14歳より、祖父・田辺保平(たなべやすひら)、ついで叔父・田辺吉太郎(たなべきちたろう)について布目象嵌や肥後金工技術を習得。鍛えた地鉄(じがね)に文様を透彫(すかしぼり)し、金銀などの布目象嵌で二重唐草、菱文繋(ひしもんつなぎ)、渦巻(うずまき)などの伝統的文様をほどこした刀剣の鐔(つば)を制作した。
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8月3日より開催
熊本県伝統工芸館ホームページ
http://kumamoto-kougeikan.jp/index.html
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