こんにちは!
熊本城横、熊本県伝統工芸館
の くろすけ です!
今日も日本各地で猛烈な暑さを記録していますね。
熊本も相変わらず暑い1日で、夕方に一雨きてほしいなぁ~と感じます
好評開催中の「人間国宝 九州・沖縄の伝統工芸 技と美展 」から、
燃えるような赤が印象的な、漆の作品を紹介いたします。
(写真は熊本県立美術館 に撮影に行ったときのものです)
「乾漆盛器 (日の丸)」
増村益城 作
製作年/昭和32年(1957)
所蔵/熊本県立美術館
作品は、日の丸を見事に表した盛器で赤と黒の色の対比が美しい作品です。
一見、ガラスのようにも見えますが、漆の作品なんですね。
乾漆の素地(きじ)制作を得意とした増村さんは、第4回 日本伝統工芸展 (昭和32年 )にて日本工芸会総裁賞を受賞されました。
現代的な造形と伝統的技法で、現代的感覚を表現する新しい「漆」の世界を切り開かれたお方です
キュウ漆とは、漆をヘラや刷毛で塗ることの総称で、
素地の造形から下地の工程を経て上塗・仕上げ工程に至る幅広い領域にわたります。
乾漆は、木・土などの型の上に麻布を漆で何重にもはり重ねて固める技法をいいます。
作品の骨格となる素地には、木材や竹、布、和紙等が用いられ、各材質の特色を生かした下地、上塗りが施されます。
上塗・仕上げには、塗面を磨かず塗放しで仕上げる塗立(花塗)、磨いて光沢を出す呂色塗(ろいろぬり)など多くの種類があります。
立体的な造形と漆特有の光沢や塗肌の味わいを生かした制作が行われます。(‐^▽^‐)
会場でぜひご覧くださいませ。
増村益城(1910~1996)
熊本県益城(ましき)町田原生まれ。
熊本市立商工学校漆工科卒業ののち、奈良の辻永斎(つじえいさい)に師事、1933年(昭和8)上京し赤地友哉(あかじゆうさい)に学ぶ。
1938年より実在工芸美術会展、日本漆芸院、文展、日展などに出品して作家活動に入り、郷里の先輩高野松山(しょうざん)に師事する。
1956年(昭和31)第2回日本伝統工芸展に初入選。1957年「乾漆盛器」で日本工芸会総裁賞、1960年「乾漆流水文盛器」で文化財保護委員長賞を受賞。1978年重要無形文化財「キュウ漆(きゅうしつ)」(漆塗り)の技術保持者に認定。
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8月3日より開催
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