宇宙の謎を解き明かす素数 | ジョセフィーヌの小部屋

ジョセフィーヌの小部屋

ジョセフィーヌの場合は~

あまりにも おばかさん♪

ジョセフィーヌ、数字が苦手。

数字でいい思いをしたことがない。

テストの点数、テストの順位・・・


お金の計算も苦手。


そんな数字嫌いのジョセフィーヌでもワクワクしたお話です。



NHKスペシャル「魔性の難問 ~リーマン予想・天才たちの闘い~」

の再放送を観ました。


数学界最大の謎となっているのが、2,3,5,7,11,13,17,19,23・・・と「一見無秩序でバラバラな数列にしか見えない素数が、どのような規則で現れるか」だ。

数学者たちは、素数の並びの背後に「何か特別な意味や調和が有るはずだ」と考えて来た。

「リーマン予想」は、素数の規則の解明のための最大の鍵である。



その数と1でしか割れない数、素数。


現在コンピューターで10兆ケタヽ(*'0'*)ツ

まで計算されているそうですが、


素数の並び方は不規則極まりない。

2つか3つ進んだだけで次の素数に出会うことがあったり、
実に72個も素数に出会わない、空白の長い地帯もあるように。


でもこの素数の並び方の規則性を見出そうとした数学者がいました。スイス人数学者オイラー。



ジョセフィーヌの小部屋
おいら、オイラー。


素数に規則性などあるはずもないと周りは嘲笑したが・・・


とうとうオイラーは次の素数だけを使う数式を発見しました。

2

2

2

2

112

132

172

192

232

292





---- × ---- × ---- × ---- × ---- × ---- × ---- × ---- × ---- × ---- × ・・・

2-1

2-1

2-1

2-1

112-1

132-1

172-1

192-1

232-1

292-




π2
----


なんと、宇宙で最も美しい形・・・円周率(π)・・・と関係していることが分かったのです。

意味のないと思われた素数の集まりが、

宇宙での究極の美である  に関係している・・・


つまり、オイラーは
素数が単なる気まぐれな数ではなく、

宇宙の法則とつながっている可能性を初めて実証した

数学者となったのです。


オイラーの発見からおよそ100年が経った19世紀半ば、

ドイツのゲッティンゲンに
素数に隠された意味の存在を より強く印象付ける数学者が現れます。

ベルンハルト・リーマン (1826~1866) です。


ジョセフィーヌの小部屋

ゼータ関数 
  

px
ζ(x) Π
p
----
px-1



何だかわかりませ~ん。  これを解りやすく式にすると・・・

x

x

x

x

11x

13x

17x

19x

23x

29x





---- × ---- × ---- × ---- × ---- × ---- × ---- × ---- × ---- × ---- × ・・・

x-1

x-1

x-1

x-1

11x-1

13x-1

17x-1

19x-1

23x-1

29x-1


いや、いや、解りにくいから。(笑)
オイラーの式と似ています。(xを使っています)

まあ、素数を使っただけの式ということで理解したことにしましょう。

このゼータ関数から何が解るか?

リーマンはまずゼータ関数を目に見える立体的なグラフに描いてみることにしました。

そして、グラフの高さがゼロになる ゼロ点 となる点の位置を調べました。

当初の予想では、 
素数の並びが不規則なのだから、 
その不規則な素数によって出来たゼータ関数のゼロ点もばらばらだと思われた。


ところが・・・

ゼロ点の位置を4つほど求めたリーマンは予想外の事実に気づきます。

これら4つのゼロ点は予想に反し一直線上にならんでいたのです。

もしかしたら、 これから見つかる全てのゼロ点も一直線上に並んでいるのではないか。


これが数々の数学者の精神を狂わせ、あるいは自殺するまでに追い込むことととなった、

超難問の

リーマン予想 (1859年)

ゼータ関数の非自明なゼロ点はすべて一直線上にあるはずだ

というものです。



しかしこの予想がされて150年。


誰も証明することが出来なかった・・・


そしてこのリーマン予想に挑むことは数学者の間で、

タブーとなってきたのです。


しかし、ある時、大学の食堂で、3時のお茶の時間に話すことになった、

数学者のヒュー・モンゴメリー博士

素粒子などミクロの世界を研究していた物理学の大御所おおごしょである
フリーマン・ダイソン博士。

   

モンゴメリー博士が、ひょんなことから、

一直線上に並ぶゼロ点の間隔を表す式を見せたところ、

ダイソン博士は

「その式はウランなどの原子核のエネルギーの間隔を表す式と 同じではないか。なんたる偶然か!!」

と驚いたのです。

 


ジョセフィーヌの小部屋 ゼロ点の間隔


ジョセフィーヌの小部屋 ウランなどの原子核のエネルギーの間隔


ジョセフィーヌには何かの模様にしか見えませんが、確かによく似てる。



この二人の出会いによって
リーマン予想は 物理学と関連することが解り

一気に脚光きゃっこうびることになりました。


これは数学者だけで解くものではない。

リーマン予想と自然法則とのつながりは 研究者たちが共同していどむべきであり、

これは、人類にとって最も重要な挑戦ちょうせんだと位置づけられたのです。


そして、 

1996年 シアトルにて 第1回 リーマン予想会議が開催されました。

出席したのは 世界を代表する数学者や物理学者など200人でした。

頭のエエ人が200人・・・(笑)


この会議では さらに大きな進展がありました。


数学界最高の頭脳の一人、 フィールズ賞にも輝いた アラン・コンヌ博士(コレージュ・ド・フランス 教授)が

リーマン予想の解決に役立つ一つの道筋を見出したのです。

私は 会議の出席者たちに必要なのは ミクロの空間に対する新たな知識だと気づいたのです。
それは 素数と関係したある種の流れをもつ空間です。
ダイソンとモンゴメリーの発見を理解するために必要なのは ミクロの空間に関する新たな考え方です。
そしてその空間は
私が研究していた
非可換幾何学ひかかんきかがく完璧かんぺきに一致すると 気づきました。」


なんじゃ?そのヒカカンキカガクって??


ミクロの空間を理解するための最新分野らしい。(笑)

なんや。 私たちが暮らす空間は実は不連続で、いわば

小さなつなぎ目が存在していると予言する 新しい幾何学だそうや。


その新しい幾何学は
大宇宙の成り立ちから ミクロの世界まで あらゆる現象を説明する究極の物理法則を人類が手に入れるための基礎になると期待されているもんらしい。

その最新幾何学と素数が深くつながっていることをこのコンヌ博士は気づきました。


この会議以降

 コンヌ博士を始め多くの数学者たちは次々と論文を発表することになりました。


ある数学者は言います。
  
非可換幾何学を使って素数の謎が解けるとき、宇宙のあらゆる現象を説明する万物の理論もまた完成するだろう。

ただの不規則な数字の羅列だと思われていた素数が、

実は宇宙の秘密を解くカギになるとは・・・・・


もう!ジョセフィーヌ、ワクワクします!!




このリーマン予想を証明すれば

100万ドルの賞金が出るんですってよ、奥様!


ジョセフィーヌ、挑戦しようかしらっ!!


九九は言えるよっ!!

二けたの掛け算はもうお手上げさっ!!


割り算も出来るよっ!!時間かかるけど


いつの日にか、これが解明され、


時空を超えた旅ができたりするのかな。


なんだかメルヘンです。