【Side 二宮】
Jの作ったおやつを食って、また別々の部屋に別れて勉強して…
俺がトイレに立つ時は、Jの邪魔をするためにサクショーを部屋に入れて智との二人きりを回避した。
別にもう俺とやっちゃってるし、智のキス事情なんてどうだっていいんだけど…何となく?
ほら俺って邪魔やイタズラが生きがいっつーか?(⃔ ॑꒳ ॑*)⃕↝♪
Jに智とキス練したとか言ったけどあれも嘘。
相葉さん隣にいてそんなリスク犯すわけないっつーの。
万一見られたら誤解されちゃうだろうが。
それに、サクショーをあてがうことで、トイレから帰ってきたらリビングには相葉さんがぽつんといるわけだから✨
一石二鳥ってわけだ。
俺天才。
「ねーねーテスト出来たの?」
「2年生の分はね!今は3年生の!あー疲れたぁ~」
んーっと長い腕を伸ばす相葉さんの後ろにスッと移動する。
「ニノ?」
「肩揉んであげますよ。俺結構得意なんです。」
「本当ー?…痛くしないでよね?」
くっ…
不安げに振り返り見上げる相葉さんの破壊力…腰にクるっ!!!
ていうか座った相葉さんの後ろに立ってるこの体勢、服の中身見えるんじゃね?!
「大丈夫ですよ、力ないんで」
平静を装って揉み始める。
相葉さんの…華奢なのに筋肉質な…
肩………。
覗き込めば見えそうで見えない服の中の柔肌……(柔らかいかどうかは知らない)。
親指に力を入れる度明るい髪の毛が揺れる。
あー、いい匂い。
相葉さんちのシャンプーの匂い。
相葉さんの髪の匂いから割り当てて同じの使ってるけど(←)、何かが違うから…整髪料の匂いだろうか。
そこまでは分からないから、今度さりげなくリサーチしよう。
そしたらきっと会話になんじゃん。
『あれ、同じの使ってるのー?!』とか言って。
『シャンプーも整髪料もボディソープも洗剤も柔軟剤もクローゼットの芳香剤も一緒だなんて、俺らって運命かも…☆』とかなるかもしんねーじゃん。
(※ドン引きされる可能性のが高いです気をつけましょう。)
「ん~っ、きもち~…ニノ、上手いね?」
「親が凝り性なんで」
「なるほどね!良い息子だね~」
親の肩なんぞ揉んだことは無い。
が、思い浮かぶ全ての『相葉さんに法律内で触ることが出来る可能性があること』は全てシミュレーション済みだ。
…ゲームで。
職業や体の歪みに合わせてマッサージするゲームが欲しいと頼んだ時の親のゲテモノを見るような顔は今でも覚えている。
因みに人工呼吸や応急措置のための医療系ゲームの時は心底嬉しそうな顔をしていた。
言うまでもないが医者になる気なんてサラサラない。
「んっ…くふふ、くすぐった…ひゃっ」
あ、、やべぇ、
これかなり…
この声は妄想掻き立てられる………!
*
「相葉さ…きもひいい?」
「に、の…めっちゃいいよ…最高……ぁ ん、そこくすぐったいよ……んっ」
「レ ロ…ペロ ペロ…おいひい、もっと出 して…」
「あ、やばいって、出 ちゃう…!」
「相葉さんのミ ルク…ジュ ル……グ プ…飲みたい…ジュ ジュッ」
「ゃ、にの、だめぇっ…!あ、ぁ、ア…っ」
*
「…にの?にーーのーーー?」
智の声にはっと我に返ると、ヨダレを垂らして天を仰いでいたことに気付く。
「さ、智、何してんの」
「こっちのセリフだよぉ~。そろそろ夕飯の時間って松本先生が言ってたから勉強やめたの!」
「お前…肩揉みながらトリップかよ…その顔やべぇな…」
Jのドン引きした目にイラッとするも、確かに妄想が行き過ぎた。
慌てて口周りを袖口で乱暴に擦る。
「にの、ありがとねー!途中から固まってたけど(笑)にのね、マッサージ上手なんだよー!手先器用なだけあるね!」
相葉さんがニコニコ褒めてくれて嬉しいんだけど、サクショーが俺にこそっと耳打ちする。
「…相葉くんにバレねぇ内に処理してこい。」
サクショーの視線の先は……
もっこり主張する俺の股 間………。
「と、トイレ行ってくる!」
あぁもう、マッサージした位でウブな反応してしまう自分のあそこが悔しいぜっ!!!
別に経験不足とかそういう理由では断じてない。
俺純粋だから!ピュアだから!!
性格的なあれだから!!仕方ない!!!
何か最近よく教師の家でおっ 勃 ててトイレに駆け込んでる気がするけど、これは不可抗力っつーか俺があまりにも純粋だからだ、そうに違いない!!!
そんなトイレから帰ってきた俺に、智が爽やかな笑顔を向けて爆弾を投下した。
「にのお帰りー!今ねえ、お風呂、皆で入ろって話してたの!」
………………はぁっ?????????