君を描いてく6 | 1年だけ先輩。(基本お山)

1年だけ先輩。(基本お山)

やま。いちご。そうぶせん。

理解した方だけしか読まないでください(笑)
ごにんに心奪われ続け、眠る身体も起き出す状態です。

脳内妄想を吐き出す場として利用しようかなと思ってます。
ご気分害されたらごめんなさい。
※主軸は21です!

※妄想のお話です。


あと1話お付き合い下さいませm(_ _)m
(テーマ移すかも…さすがに7話は短編ではない…笑)













「こ、こう…ですか?」


「うん、そんな感じで。」


先生の鉛筆を走らせる音が部屋に響く。


丸い目にじっと見られてる視線より…


翔くんの、頬に置かれた手と、


触れそうな唇が気になりすぎて……。


い、息がしづらいんですけど~!!(泣)


「あ、私のことは気にせず自由に話して下さいね。」


き、気にせずって言われても…


先生がテレビをつける。


音が混じって、話しやすい雰囲気を作ってくれたみたいだけど…


この距離で話すのは…なんか……


「…ごめんね、智くん。」


「ぅえっ?!」


こ、声が裏返った。


「や…なんつーか、こんなことに…」


小さく呟く翔くんの唇が、動く。


何となく、ごくりと唾を飲み込む。


「しょ、翔くんのせいじゃないだろ…。」


「…無理矢理俺の夢に付き合わせてるから…さ。」


無理矢理、なんて。


そんなこと思ってたんだ…。


「おいら、嬉しいよ?」


「…え?」


「おいらの絵を好きだって言ってくれて、一緒に夢を見ようとしてくれる人がいるんだもん。幸せだよ。すごく。それに…もう、おいらの夢でもあるよ。翔くんと漫画家になりたいって…割とマジで思ってる。」


「…智くん…。」


頬に添えられた翔くんの親指が、そっと滑り、おいらの肌を撫でる。


その優しい動きに、ドキッとする。


「俺…ちょっと…ヤバいかも。」


翔くんが目を伏せる。


あ、体勢…


確かにずっと同じポーズって大変だ。


「…わかる。おいらも。」


さっきから少し反ってる腰が痛い。


それに翔くんは、なんていうか…おいらにもたれかかる直前の体勢だから、余計辛そう。


「…ごめん…いい?」


少しだけ力を抜きたいんだろう。


腰に回したおいらの手にぎゅっと力を込め、身体を支える準備をする。


「ん。大丈夫だよ。」


いつでももたれて。


…って言いかけたら、



「……っ?!?」



突然翔くんの唇が当たって。



え、え、何が起こってんの?!?!?!


翔くん何で目ぇ閉じてんの~~~っ?!?!


「大野さん…動かないでね?」


先生の抑揚のない声が鼓膜に響く。


ええええ~っ!!!!!


先生も何でスルーすんの?!


あ、見慣れてんのか…


って、動かなかったらこのままじゃん!!!


ていうか翔くんもたれる場所違くない?!


普通顔より身体預けるでしょ?!



混乱しまくっていると、すっ…と閉じていた翔くんの目が開く。


超至近距離で、視線が絡まる………。


ドクンッ。


潤んだ瞳は、丸くて、おいらを映してて…


その揺るぎない目に……


吸い込まれそう、で………。



「…はい、ありがとうございました~。」


先生の声にはっと我に返る。


慌てて身体を離す。


「今日はもう結構です。また明日も…来ていただけるんですよね?お願いしますね。」


先生がにっこり笑い、おいら達はよろよろと帰り支度をした。




先生に帰り際にもらった漫画を紙袋で持ち、翔くんと並んで駅のベンチに座る。


ホームの端っこの、自販機のすぐ近くのベンチ。


結構田舎な駅で…


乗換案内アプリを確認すると、次の電車は17分後。


人も全然いないし、ベンチが横幅の広い自販機に隠れてるから、そもそも人がいても見えない。


そして、二人ともさっきから無言だ。


何か話さなきゃ、と思って、漫画を手に取る。


先生の描いた漫画だ。


やっぱりペンネームは違っていたらしい。


「…『TとDK』…か。読んだことある?」


「あ…えっと、ない…かな。でも巻数多いから人気なんだろうね。」


「うん……あれ、ねぇ、この主人公…誰かに似てない?」


明るい髪。


笑い顔。


モデル体型。


特徴的な口。


「え?…あ、ほんとだ、これって、」



「相葉ちゃん。」

「雅紀。」



「…ふふ、やっぱり(笑)」


パラパラとめくると、Tは担当、そしてDKは男子高校生だということがわかる。


「漫画担当と男子高校生の恋…か。何か、不思議とこの担当も…あの人に似てるよね?」



「あぁ…


担当の二宮さん?」



受付で声をかけてくれた二宮さんは、笑った顔は胡散臭いけど、イケメンで。


確かにこの漫画に出てくる担当者とよく似てる。


顎のホクロとかもそのまんまだ。


「そう。にしてもさ、二宮さんも意地が悪いよなぁ。少年漫画の内容で漫画作ってったのに、BL漫画家に弟子入りさせて、それ教えてくんねぇんだもん。


だから…先生が女だとはね。俺てっきり男の人かと思ってたからインターフォンで声聞いた時めっちゃビビったもん。」


「ふふ、おいらも。びっくりしちゃった。女性で少年漫画描く人も勿論いるけど、少ないもんね。…可愛い人だったね、和先生。関西弁でさ。」


「な。絵も綺麗で可愛くて…模写見せてもらったけど、すごいいい感じだったよね。」


「うん、わかる。優しい絵に人柄が出てるよね。この漫画も…パラパラ読んだだけだけど、思ってたより面白そうだし、抵抗ないかも。」


ぱらり、めくった手を翔くんが止める。



…というか、包み込むように握られる。



「えっ?」


「抵抗…ない?」


「……えっ??」


「男同士……。本当に、抵抗、ない…?」


ぎゅっと握られた手。


真剣な眼差し。


「え、あの…」



「俺…智くんのこと、本気で……好きなんだけど……。」



す、すき…?


あの、櫻井翔が?


こんなおいらを???????


「しょ……からかってんのなら…」


何とか震える声を出すと、


「からかってなんかねぇよ。…真剣だよ。」


あの日と同じセリフが返ってきて、そして、



「…っ」



また、キス、された。


パニクったんだけど、本当に何が起こってるのかよくわかんなかったけど、


今度は…



目を、閉じた。





担当と先生、ややこしいけどわかりました?
先生=二宮だと思って読んでくれたら嬉しいな、
という気持ちで書いてます。
(一部にバレバレだったけどw)
だけど関西弁のイントネーションでも
ギリ読める文にしてあるつもりです。
だから口調が微妙。(笑)

そして漫画。
亀梨の映画のタイトルをいじってみました(笑)
TとDK(笑)(笑)(笑)
こういうところにセンスが出るよね~
ほんと適当人間だよな~ヽ( ゚Д。)ノ
因みにもう一案は、『宿題は入稿の後で』(爆)
即却下☆w