【Side 櫻井】
「翔くん先生~、寝る準備させて~。」
コンコンというノックの後、天使がドアの隙間から顔を覗かせる。
「智♡」
「んふふ…ビックリしたね、さっきは。」
「な…焦ったわ~(笑)」
何かもう萎えてそれどころじゃなかったけど、すげーいいとこだったのに…!
アイツらさえいなければ今頃は智の口の中に…。
あーーーーっ、悔しい!!
「あれ、そーいや二宮は?」
松本と入れ違いに来ると思ってたから気になって聞いてみる。
「何か…松本先生のが飲みたいって言い出してねえ。」
「……は?」
「おいらは翔くん先生のを…まぁ全部ちゃんと飲んではないけど、さっき飲もうとしてたでしょ?だからおいらは要らないって上に来たの。」
「……え、まって、二宮…が、何で松本のを…飲みたいんだよ?」
「松本先生が(ミルクティー)淹れるの上手だから淹れてほしいって!」
挿 れるの上手だから…?!?!
「そ、そ、それ…下で今二人…?」
「うん。リビングで淹 れてもらってると思うよ?翔くん先生も淹れて欲しいなら松本先生に言おうか?」
「いいいいいい要らない!!!!!」
挿 れて欲しいわけがない…!!!
智もさらっと何を聞いてんだよ!!?
彼氏が他の男に挿 れられていいのかよ?!
(※彼氏ではありません)
「そ?じゃおいらとーちゃんのお部屋で寝るね!おやすみなさい!」
「あ…うん……。」
「…あっ」
てけてけ慌てて近寄ってきたから何かと思ったら、
ちゅ!
と唇を当てられる。
「…えへへ!おやすみのちゅうー♡」
今度こそおやすみ!と部屋を出ていった。
……か、可愛い……
先生、生きてて良かった………。(ふらり。)
「…遅かったな。」
松本をチラ見する。
やべえ、顔見れねえ。
「あーまぁ…。ちょっと二宮にワガママ言われてたからね。」
「あー…さっき智に聞いたよ。」
「ほんとだよ。もーアイツめんどくせぇ!」
めんどくせぇって…
いや教えたのお前だろうよ…
「…あのさぁ。」
「んー?」
「二宮と…色々、その…最後までヤッたわけ?」
「んー…」
「お前…さっき下でも…ヤッてたのかよ?」
「…ん…」
「…お前さあー相葉くん…いやまぁいいけど…はぁーマジか…まさかお前と二宮がなぁー!!!」
「………。」
「つーか、智の家で何でそんなことになってんだよ?」
「………。」
振り返ると携帯見ながらぼーっとしてやがる。
こいつ、適当に返事してんのか?!
「…松本?聞いてんのかよ?!」
「えっ?!あ、うん。ごめんごめん。」
「ったく…で、二宮は何て?」
「へっ?!?!」
「だから、何で二宮は…お前に挿 れて欲しいって頼んだんだって話。」
き、聞きづれえ…。
でも気になって仕方ない!
俺だって越えなきゃならない壁なんだよ!
そしてもうすぐ越えるはずの壁なんだ!!
(※それはわかりません。)
「二宮は俺のが好きなんだよ。一番上手いんだってさ。」
お、俺のが好きとか…
こいつどんだけ自信家なんだよ!!!!!
つーか、一番上手い…?!
そんな経験あんのかよ二宮は?!
…いや、話してる感じ…多分男は初めてのはず。(おそらく女も。)
「…そんなん、誰かのと比べたわけでもねぇだろうに…」
「自分で挿 れたら上手くいかなかったらしいよ。つーか何となくわかんじゃん。翔くん挿 れんの上手くなさそうだもん(笑)不器用そうだし(笑)」
なんだとーーーーー?!?!?
てゆーか自分でって…!!!
色々な大人のおもちゃがあるとは言え二宮1人でそんなことしたのかよ?!?
(※してません。/あ、嘘、してるかも。)
「ばっ…!俺だってなぁ!…いや…挿 れたことねぇからわかんねーけど…」
でもな?
いいとこまではいってんだぞ、俺らだって!
てゆーか女にならあるし!!
ケツはねぇけど…。
「コツっていうか…これ抑えときゃうまくいくってテクニックがあんだよ。俺は自己流で何度も試してわかったんだけどね。」
「……何度も……」
え、誰と何を?
(※1人でロイヤルミルクティーをです。)
だめだもう会話が別次元のレベル過ぎてついていけねえ……。
(※別次元の会話をしています。)
「翔くんは…大野に(ミルクティーが)ウマいって言われたいんでしょ?」
思わずガバッと起き上がる。
「な…何で…」
バレてる?!
「大野に聞いたんだよ。(翔くんの作ったミルクティー)飲みかけてたけど途中でやめたって。」
…まじか…智、言ったんだ…。
俺のを口でやりかけたこと……。
(※まずいミルクティーの話です。)
「まぁ、頑張りなよ。何度もヤッてみるしかないって。自主練。」
じ、自主練…
ってどーやんだよおおおおお!!!!!
何に突っ込む練習をすりゃいーんだ?!?
ケツっぽいもの…はっ!
桃か?!
(※多分かぶれるのでやめましょう。)
…くそっ!
恥を偲んで…頼れるのはこいつしかいねぇ!!
「……コツとか、教えてくんねぇ?」
く、屈辱…!
「何で俺が!」
「だってお前挿 れるプロだろ!」
「プロじゃねーし」
そらそーだ、と思いつつももうここしか頼るところがないから引けない!
「二宮に上手いって褒められてんだからいーじゃねぇか!!頼むって!上手い挿 れ方教えてくれ!!」
「何で恋敵に!」
「おまっ…まだ智諦めてねーの?!」
「諦めるわけないだろ!!」
という俺らの口論を引き裂いたのは、二宮からの電話だった。(すげー怖かったマジで)
………そんなこんなで
翌日。
「えっ…えーーーーー!!!」
「ぎゃーーーーー!!!!!」
智の親父さんの悲鳴、2回。
で飛び起きた。
「とーちゃんすげーでけぇ声で叫ぶからビックリしたよぉ!」
「こっちがビックリしたよ!俺のベッドで和也と智が抱き合って寝てるんだから!!しかも叫び声に智の部屋から飛び出してきた顔の濃い知らない青年もいたからもうわけわかんなくて…!」
「「すみません、すみません」」
鉢合わせたのは松本だ。
そらビビるわな…見知らぬ男が智の部屋から出てくるんだから。
結局智のお母さんは友達んちで飲み潰れてたらしい。
親父さんに何の説明もなしに出かけてたらしく大変目に遭った…。
アホらしい勘違いが書きたくて
Jにロイヤルミルクティーを無駄に淹れさせる私(笑)
これ読んでから前回の会話を読むと
ちゃんと繋がるようになってるはずなので
もしお時間あれば是非読み直してみてください(笑)
先に気付かれたし♡(笑)
因みに私ロイヤルミルクティーはおろか
ミルクティーすら飲めません。
まろやかで甘い紅茶は一切飲みません。
紅茶はストレートのみ。
これだけは譲れない。
だからロイヤルミルクティーの淹れ方、
ひたすら調べるっていう謎のネット履歴です(笑)